おもしろ飼育コラム

今が見ごろのサンショウウオ
  • 両生類

今が見ごろのサンショウウオ

いよいよゴールデンウイークに入りましたね。   新しく始まった企画展「そっくりないきもの」や、オオサンショウウオ幼生の特別展示など、今のアクア・トト ぎふは見どころ満載です。 さて、その中でも私が今の時期に、強く強くオススメしたい展示があります。     そう、小型サンショウウオの展示です。 この写真に写っている一番右の水槽がアツいのです。   ここではマホロバサンショウウオとヒダサンショウウオの2種が展示されています。   普段は隠れがちで、1~2匹がなんとか観察できるというような飼育スタッフ泣かせな生き物ですが、今の時期はこのようになっております。 繁殖期を迎え、ムッチムチのサンショウウオたちがミッチミチに大集合しています。     さらに2023年5月4日の夕方には、このような行動も観察できました。   [video width="1080" height="1920" mp4="/wp-content/uploads/2025/04/0430-1.mp4"][/video]     開館中に産卵、さらにオスが卵嚢を抱いて受精させています!   ヒダサンショウウオは渓流中の大きな石の下などで産卵するため、こういった行動を野外で観察することは非常に困難です。 もしかしたら、今年も開館中にこのような行動が観察できるかもしれませんよ。     ゴールデンウイークの館内は混みますが、15:00以降は比較的ゆっくりと観覧できますので、ご来館お待ちしております!
SDGsのワークショップの第2弾‼ 
  • イベント

SDGsのワークショップの第2弾‼ 

こんにちは、体験学習班の大島です。   さて、昨年度12月と1月に特別ものづくりワークショップ『SDGsのおさかなぼうずをつくろう!』を開催しました。   今回は、SDGs企画の第2弾として、名付けて『SDGsのこいのぼりをつくろう!』です。 前回も使用した布の端切れにトイレットペーパーのロール芯を材料に加えて、こいのぼりを作ります。 試作品もいい感じに出来ました。     しかし、このトイレットペーパーのロール芯を材料とするには、清潔なものでかつ大量に必要です…。個人レベルではなかなか集まりそうもありません。   そこで、ふと思い出したのが、可児市にある製紙工場です。 突然ながらも相談してみたところ、トイレットペーパーの生産過程で出てくるエラー品を無償でいただけることとなりました。     開催初日!さっそく、かわいらしい作品がたくさん出来上がりましたよ。     4月12日、13日、19日、20日の4日間の限定開催です。 今年のこどもの日のお飾りは、これで決まりですね! ぜひご参加ください! 参加料金は、200円(年間パスポートをお持ちの方は150円)です。   Yoshioka inc.様ならびに大王製紙株式会社様のご協力を得て、本企画を開催するに至りました。この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。
ヤマトサンショウウオの卵のうを展示しました
  • 新しい展示

ヤマトサンショウウオの卵のうを展示しました

みなさんこんにちは。飼育コラム初投稿となります。村上です。よろしくお願いします。   さて、今回私がみなさんにお見せたい写真がこちら。   「え、なにこれ?」と思われた方もいるはず。見慣れない姿形をしていますよね!? 実はこちらヤマトサンショウウオの卵のうです。   ヤマトサンショウウオは早春に、湿地や田んぼの溝などの止水域に、バナナのような形をした卵のうを産みます。 この卵のうは、寒天状の物質に卵が包まれたもので、1つの卵のうの中に50個から180個程の卵が確認できます。     ちなみに大人になったときの姿がこちら     当館では敷地内で岐阜市産のヤマトサンショウウオの生息域外保全に取り組んでいます。 生息域外保全を行っている場所は、敷地内の一画を囲っただけの庭のような場所ですが、あえて手をかけず自然に近い状態で飼育しており、ここで毎年約30対の産卵がみられています。 岐阜市で一か所しかない本種の繁殖場所は、駐車場周囲のコンクリート製の側溝という非常に不安定な環境であり、もしもの場合に備えて、この取り組みを行っています。       こちらは当館の保全区域内の水場です。   蓋を開けると、、、 カゴの中には卵のうがたくさんあるのがお分かりいただけるかと思います。今回はその一部を展示水槽に移動してご紹介しています。     場所は、水族館3Fの里山の生きもの水槽になります!   館内は屋外よりも気温が高いので、幼生たちもすぐに卵のうから出てくると思います。その幼生はこのような見た目です。   運が良ければ幼生が卵のうから出てくる姿も見られるかも、、、現在、私がこのコラムを書いている段階では幼生が卵のうの中でくねくねと動いているのが観察できる状況です!     私の初コラムいかがだったでしょうか、これからも面白い出来事や展示があればみなさまにもコラムを通してお伝えできればなと思います。   ここまで読んでいただきありがとうございました!
4階の植物も見どころ
  • 新しい展示

4階の植物も見どころ

みなさま こんにちは 桜のシーズンも終わりますがお花見を楽しみましたか? 今年は例年よりも開花が遅く、入学式も桜を楽しむことができましたね。     当館は水族館ですから魚類や水辺でくらす哺乳類や両生類、爬虫類、昆虫類、鳥類などを観察して楽しんでいただいていると思いますが、見どころはそれだけではありませんよ。 生き物たちがどんな環境でくらしているのかイメージできるように水草やコケ類、草木を使って生息環境をリアルに再現するように工夫をしている水槽があります。 その植物が今回のおすすめポイントです。     今回、みなさまに紹介したい場所は、4階の植物です。 ここは長良川の源流から上流域をイメージした展示エリアで高木や低木、シダ類など多くの植物を展示し、当館の20周年にあたる2024年の夏から冬にかけて植物のリニューアルを行いました。   4階エレベーターからすぐ 最初の滝の向かい側の様子 [caption id="attachment_33777" align="alignnone" width="525"] リニューアル前[/caption] [caption id="attachment_33778" align="alignnone" width="525"] リニューアル後[/caption]   アジサイやシダ類が多く、6月くらいにアジサイの花が見頃になるのではと。 きれいな花が咲いてくれることを期待しています。         アユの水槽付近の様子 [caption id="attachment_33779" align="alignnone" width="525"] リニューアル前[/caption] [caption id="attachment_33780" align="alignnone" width="525"] リニューアル後[/caption]   スゲ類やカエデなど植物も新しく加わり増えました。 高木は剪定されて、きれいになりました。     まだリニューアルされたばかりで今後どのように植物が育っていくかわかりませんが、季節ごとに花が咲き、秋には紅葉が見られ、季節を楽しむことができる空間が広がることを期待しています。     現在は、ツツジの花と新緑がとてもきれいで気持ちがいいですよ。 特に開館後すぐの朝日が差し込む時間がきれいでおすすめです。   山の小道を散策するような気分でヤマトイワナやナガレヒキガエルなど生き物を観察してもらえたら嬉しいです。   何度きても楽しめる水族館ですよ。
パンがなければパンガシウスを食べればいいじゃない
  • アクア・トトの生き物

パンがなければパンガシウスを食べればいいじゃない

みなさまこんにちは。 前回のコラムで、当館で飼育しているパンガシウスの仲間をご紹介しました。 <帰ってきたプラーテーポー>     その中で、パンガシウスの仲間は食用に養殖されており、「パンガシウス」として日本にも出荷されているということを書きました。   今回、私も食用として売られているパンガシウスを発見しましたので、その食レポ(!!)をしてみたいと思います。     こちらが、普段お世話になっているスーパーで買ってきた切り身です。 価格は99円/100gで売られており、庶民の味方、サケ(250円/100g)に比べてもとってもお得! まさに、「パンがなければパンガシウスを食べればいいじゃない」といったところ。   裏側を見ると、ベトナム産の養殖個体との記述がありました。切り身から種を同定することは難しいですが、ベトナムでは前コラムでもご紹介したカイヤンPangasianodon hypohthalmusや、バサと呼ばれるPangasius bocourtiの養殖が盛んなため、どちらかの可能性が高いと思います。   見た目はごく普通の白身魚で、においも特にありません。ただ、脂はあまり乗っていないようです。     今回は、インターネットで調べておすすめの調理法だったムニエルにしてみます。 素人料理ですが、しばしお付き合いください。     まずは、塩コショウで下味をつけ、小麦粉をまぶします。次に、フライパンに入れ、弱火でじっくりと焼いていきます。   ある程度火が通ったところで裏返しました。ここでバターをたっぷりと投入。スプーンでバターを回しかけながら焼き、両面がぱりっと仕上がるようにします。 皿に盛りつけて、完成です! ケチャップと醤油で作ったソースを上にかけてみました。きつね色に焼けており、とてもおいしそうです。     淡水魚水族館の飼育スタッフとしてあるまじきかな、ナマズを食べたことがこれまでなかったので、おそるおそる実食。 (もしかすると、「白身魚のフライ」とかで気づかぬうちに食べているかもしれませんが。)   うん、おいしー! 丁寧に焼いたおかげで、外はカリカリ、中はふっくらと仕上がっています。魚肉自体にクセはなく、バターの香りとよく合っています。これなら和食にも使えそうですね。   お値段が安く、こんなにおいしいならば、食卓の常連になりそうな予感です。   どんな味か気になった方は、ぜひ一度、購入してみてはいかがでしょうか? そして、謎の切り身「パンガシウス」がどんな魚なのか気になった方は……ぜひ、当館へ泳いでいる魚を見にお越しくださいね。 読んでくださりありがとうございました!
帰ってきたプラーテーポー
  • アクア・トトの生き物
  • 新しい展示

帰ってきたプラーテーポー

みなさまこんにちは。 少し前になりますが、「メコン川 中流の魚」の水槽にプラーテーポーを追加しました。   展示水槽でプラーテーポーが見られるのは、2022年以来になります。ぜひこれを機会に見に来てくださいね。 (下にいる細長い方はオオウナギです。念のため!)     さて、プラーテーポーを見て、メコン川の水槽にはそっくりな魚がたくさん泳いでいるなあと思われた方もいるかもしれません。これらはみな、パンガシウスの仲間たちです。   当館を代表する魚の1つ、メコンオオナマズもパンガシウスの仲間なのですね。パンガシウス科は、南アジアから東南アジアにかけて分布するナマズの仲間で、約30種が含まれています。基本的には淡水域に生息しますが、中には海水に適応したものもいます。   上の写真ですが、見れば見るほどお互いに似ています。そこで! ここでは、当館で飼育しているパンガシウス4種の見分け方をご紹介しちゃいます。     こちらのイラストをご覧ください! 永久保存版です!   上から順に、簡単にご説明しますと……。   メコンオオナマズ Pangasianodon gigas 全長3m、体重350kgまで達することもある世界最大級の淡水魚です。当館の個体は現在大きいもので全長1.8m前後ですが、それでも見ごたえばっちりです。展示水槽には全部で7匹のメコンオオナマズがおり、実はそれぞれ愛称がついています。毎日16:30よりメコンオオナマズのポイントガイドを行っていますので、ぜひスタッフに見分け方を聞いてみてくださいね。   カイヤン Pangasianodon hypophthalmus カイヤン以下3種は、現在1つの水槽で混泳して展示しています。パンガシウス科の中では、もっともメコンオオナマズに近い種ですが、体長は1.3mほどです。ベトナムでは多く食用に養殖されており、「パンガシウス」として日本にも出荷されています。   パールム Pangasius sanitwongsei メコンオオナマズと同じくらいまで大きくなりますが、その食性は大きく異なります。メコンオオナマズが主に藻類を食べると考えられているのに対し、パールムは魚類や甲殻類などを食べる肉食性です。   プラーテーポー Pangasius larnaudii 本記事の主役であるプラーテーポー。体長は1.3mほどです。パンガシウスの仲間はよく似たものが多く見分けるのが難しいのですが、プラーテーポーは胸ビレの付け根に黒くて丸いもようがあることからすぐに見分けられます。全体的にも丸っこく、かわいらしい印象です!     4種ものパンガシウスの仲間を展示している水族館はなかなかないかもしれません。ぜひ当館で比べてみてはいかがでしょうか? 読んでくださりありがとうございました!  
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本日の開館時間

9:30-17:00

最終入館 16:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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