

渾身の婚姻色
2017.09.23 (土)
野口
オイカワと聞くと、皆さんの印象はどうでしょうか? 淡水魚の“オイカワ”を思い浮かべた方は、 普通の魚で、どこにでもいるという感じでしょうか? オイカワは上流のほうから下流の方まで広範囲に見られ、 多少環境が変わっても生き残っている、 そんな一面もある魚です。 アクア・トト ぎふのオイカワは、 長良川の上流から中流エリアの水槽で展示しているので、それなりに流れがあり、夏場でも水温はやや低めになっています。 この水槽の場合、天井からわずかに太陽の光も差し込むので、 水族館の中ですが、多少の季節感も感じられます。 繁殖期の夏前になると、オスのオイカワにはきれいな婚姻色がでます。
このままでも十分きれいですが、どこか物足りない、 色がぬけてしまっている感じがあります。 オイカワを、太陽の日がもっとしっかりあたる別の水槽に移動すれば “オイカワ映えする”のではないか、ということで 1つの候補として下流の水槽で試してみました。
この水槽には、モツゴ、タモロコ、ワタカ、ボラ、ゴクラクハゼ などを展示しています。 秋になると大迫力のイタセンパラの大群泳を展示する水槽です。 (イタセンパラは年魚のため、秋から冬までの期間限定の展示となっています。) さて、この水槽は屋外にあり、太陽の光もしっかりとあたり、 底が砂利になっているので、オイカワを展示すれば きれいな婚姻色がでたり、オス同士が激しく争ったり、 産卵行動までみせくれるのではないかと考えています。 上流から中流エリアの水槽にいるオイカワはそのままで、 少しずつこの下流の水槽に採集してきた個体や、 タッチングプールでお客様によって育てられたパワフルな個体を展示して 様子をみていこうと思っています。
オイカワの体色は、タモロコやモツゴなどと比べると全然ちがうので かなり目立ちます。 よく泳ぎ回るので、さらに目立ちます。 顔のまわりの追星、体色、ヒレの色、圧巻です。 見るものを惹きつけます。
動画プレーヤー
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残念ながら写真や動画だと本物には劣ってしまいます。 この光景はぜひ生でご覧いただきたいと思います。
カテゴリー 日本の淡水魚
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