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企画展 世界のハイギョ ~オーストラリアに生息するハイギョ編~

2016.03.24 (木)

中野

こんにちは。

早いものでハイギョ展終了まで

残りわずかとなってしまいました(4月10日まで)。

 

前回のハイギョ紹介から日にちがたってしまいましたが、

これからペースを上げてハイギョについて紹介していきます。

 

今回の主役はこちら。

2016.3.23-1.jpg

オーストラリアハイギョともいわれる

「ネオケラトドゥス・フォレストリー」です。

 

まあ、まずはこのお顔を見てください。

2016.3.23-2.jpg

脱力感のかたまりですよね。

このハイギョはハイギョの中でも、少し際立った存在かと思います。

 

他のハイギョはウナギのようなにょろにょろした体つきで

胸やお腹の鰭(ヒレ)がむち状になっていますが

2016.3.23-3.jpg

(プロトプテルス・ドロイ)

 

オーストラリアハイギョは体つきも少し異なり

大きなウロコに体が覆われて、胸やお腹の鰭はオール状です。

2016.3.23-4.jpg

どうやら、この特徴こそが

現存しているハイギョの中で最も原始的らしく、

絶滅した数々のハイギョの化石と類似しており

他のハイギョとは肺の構造などが違うことがわかっています。


「オーストラリア」と聞くと広大な国だから

広い範囲に分布していると思われがちですが、

実際はオーストラリアの中でも自然に分布しているのは

メアリー川・バーネット川水系のみで局所的です。

※現在は他の川に移植放流されている。

 

地図にするとこんな感じで

赤線のところがその川です(手書きですみません)。 

2016.3.23-5.jpg

化石が発掘されたことから、かつては

広大な範囲で分布していたとされていますが

生息環境の変化に伴い、姿を消していき現在の限られた分布となりました。

 

現地では保護活動の一環として

個体の保護や養殖などが行われていて、

ワシントン条約で国際取引が規制されています。

 

最後になりますが

 こんな感じに餌をねだられたら

ついついあげたくなっちゃいますよね・・・・。

 

繰り返しますが

ハイギョ展は4月10日(日)までですので、まだ見ていない方はお早めに!


約4億年前から種を存続させてきたとされる

『世界のハイギョ』が、みなさまをお待ちしております。

2016.3.23-7.jpg

 

 

 

 



 

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カテゴリー  企画展・特別展示
キーワード 中野
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