世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

おもしろ飼育コラム一覧
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泥団子

2018.06.16 (土)

野口

こんにちは。

こちらのワンド水槽で展示しているゼゼラが産卵しました。


ある朝、水槽を掃除していると水槽内に丸い粒粒のものが塊になって沈んでいました。

 

実際に本物を見るのは初めてでしたが、パッと見てゼゼラの卵とわかりました。

泥で覆われているので、知らない人がみれば普通にゴミとして捨ててしまいそうです。

昨年、水族館の裏側で初めてゼゼラの繁殖に成功しましたが、展示水槽では初めての記録になり、当館での繁殖は2年連続となりました。

積極的にエサを食べにくる魚ではないので、痩せないように1日3回エサをあげるようにしており、その効果もあってか飼育を始めて3年経過しましたが、一番よい状態でこの繁殖期をむかえていました。

展示水槽では多くの人の目にふれるので、繁殖までは期待できないと思っていました。

ただ、少し前からそわそわしているので、もしかしてとは思いましたが、本当に産卵するとは・・・

正直驚きました。

数日でフ化するので、この状況を皆様に見ていただくことは難しく、フ化した仔魚も育つ可能性が低いので、卵を回収して水族館の裏側で育てています。

今のところ順調に育っていますので、成長した様子はもう少し育った段階でご報告させていただきます。

 

いつも色々とアドバイスをいただいているゼゼラの専門家からも、おめでとうと祝福の言葉をいただきました。

このように産卵してくれたということは、水槽内の環境が本来ゼゼラが生息しているような環境に近づいているのかもしれません。

 

それでは、最後に産卵前のオスとメスの行動や産卵後のオスが卵を保護する様子の動画をぜひご覧ください。

 

 

このようにうろうろしているのは、本来であれば植物の根などに産みつけたりするのですが、水槽内にそれらしいものがないので、探しているような状況だったのかもしれません。

 

 

卵を中心に周囲を警戒し、他の魚がきたら追い払い、卵に新鮮な水を送るために卵の上に乗ったり中をくぐりぬけたり、つついたりするような行動がみられました。

面白い。その一言に尽きます。

 

水槽をよく観察すると、いろいろな発見があります。

油断できませんね。

 

 

 

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カテゴリー  日本の淡水魚
キーワード 野口
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