世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

おもしろ飼育コラム一覧
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変化

2015.10.27 (火)

中野

みなさん、こんにちは。

 

気付けば10月ももうすぐ終わり、

段々と各地で本格的な紅葉の見頃を迎える季節ですね。

気温も朝や夜は冷えて、日中は暑いような服選びに少し困るこの頃です。


私は春や夏は活発に動き、よく釣りにでかけますが

寒くなると

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こんな状態でコタツから出られなくなります。

 

季節が変わったりすると私たちと同様に、水族館で飼育している生物も

当然ながらその変化を感じ、姿や行動にあらわれます。

 

カエルやカニは巣穴から出てこなくなったり、

魚は活性が低くなり、餌をあまり食べなくなってしまったりと・・・

飼育する側としてはあまり嬉しくない面もあったりしますが。


私としては、「春・夏に水族館いったよ」という方も

秋・冬とまた違った生物の姿をご覧いただきたいと思っています。

 

たとえば...

5月に当館へやってきたサツキマスの一匹。

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凛とする中にかわいらしい印象。

 

次が現在のオスのサツキマスです。

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秋の繁殖期に表れる特徴(ほんのりピンクの体色とオス特有の鼻曲り)

がでてきて、顔つきが厳しくなりましたね。


自然とは異なる水槽内でも、自然と同じような変化が起こるということを

サツキマスは感じさせてくれます。

 

実は季節の変化以外でも、館内の生物に変化が起きるんです。

夏に始まりました企画展「アフリカ 進化の湖」では、

展示が始まった頃とは少し違った変化があります。

 

展示をしている主にシクリッドは

体調・興奮状態・種間での優劣・同種間の縄張りの主張など

様々な要因で行動や体の色が変化します。

 

展示開始から3ヵ月以上が経過してシクリッドの状態も良好に安定し、

シクリッド間の地位が確立されてきた今が一番いきいきとしています。


例えば、

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マラウィ湖のシクリッドは各種の体色の発色が鮮明になりました。


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タンガニーカ湖のシクリッドの一種は、

毎日少しずつ石の下の砂を口に含んでせっせと運び、場所取りに忙しく

 至る所をでこぼこにしています。


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ビクトリア湖のシクリッドに関しては、

個体間での優劣や興奮状態で体色が真っ黒になってしまったり、

真っ赤に染まったり日々の体色の変化に驚かされます。

 

 

スタート時はシクリッドも新しい水槽へ移動したばかりで、

ここまでのびのびしていませんでした。

最初から多様だったのが、更に多様化したように思えます。

 

こんな変化がありますので

夏に見たよー」って方も、

今一度変化した、いや見頃を迎えた生物たちをぜひご覧ください。

驚きますよ!

 

 



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カテゴリー  企画展・特別展示
キーワード 中野
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