- 展示
国の天然記念物 イタセンパラを展示
2025年11月14日(金)~
国の天然記念物であり、絶滅の危機にある日本固有のタナゴの仲間、イタセンパラを展示いたします。

濃尾平野の個体群は絶滅したと考えられていましたが、当館スタッフが2005年に生息を確認
イタセンパラは濃尾平野を含む3つの地域でしか生息が確認されておらず、環境省のレッドリストでは、ごく近い将来に野生での絶滅の危険性が極めて高い、絶滅危惧ⅠA類に指定されています。かつては濃尾平野の多くの場所で見られましたが、生息地の減少や外来魚の侵入などにより生息数が激減、濃尾平野の個体群は絶滅したと考えられていました。
しかし、2005年に当館のスタッフが木曽川のワンドに僅かながら生息をしていることを確認し、現在では環境省・国土交通省を中心に、県水産研究所や水族館・動物園などで、様々な保全事業が行われています。
今年は木曽川への試験導入が実施されました
当館では、イタセンパラの保全活動として、展示や繁殖、普及活動に努めています。その一連の保全活動の中で、環境省の保護増殖事業により今年繁殖した個体のうち、約20個体を館内で展示いたします。
また、絶滅を回避するために、木曽川水系イタセンパラ保護協議会において試験導入の方法等について継続的に議論されており、今年は環境省や増殖施設担当者により、木曽川への試験導入が実施されました。この中には当館で繁殖した個体も含まれています。
春に生まれたイタセンパラは、繁殖期である秋にタテボシガイなどの二枚貝に産卵すると、そのほとんどが一生を終えます。秋の繁殖期には、オスの体には鮮やかな紫色の婚姻色があらわれ、美しい姿を見せてくれます。
| 期間 | 2025年11月14日(金)~ |
|---|---|
| 場所 | 館内3階「下流の魚」水槽 |
| 料金 | 入館料のみ |