世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

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2018年のプレスリリース

ヒダサンショウウオが産卵いたしました

2018.05.23

当館で飼育しておりますヒダサンショウウオが産卵、その卵嚢(らんのう)を展示いたしました。
長期飼育下でのヒダサンショウウオの産卵例は非常に珍しく、ほとんど例がありません。

ヒダサンショウウオは絶滅が心配されている希少な両生類で、環境省レッドリスト、岐阜県レッドデータブックには、準絶滅危惧種として記載されています。関東地方から中国地方にかけての山地に生息しており、ふだんは森の中の落ち葉の下や土の中でくらしています。自然下では、渓流中の大きな石の下などに1対の卵嚢を産みつけます。

今回当館で産卵したのは、バックヤードの繁殖水槽で飼育していた個体で、5月9日に産卵を確認いたしました。青みがかった虹色光沢をもつ卵嚢の中には、40個の卵が入っています。

野外では、ヒダサンショウウオは親も含めて、卵嚢はなかなか目にすることができません。また、流水産卵性種の飼育下繁殖はほとんど例がありません。この産卵を機に、小型のサンショウウオや身の回りの自然環境に関心を持つきっかけになれば幸いです。