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国の天然記念物 イタセンパラを展示

2020.10.18

国の天然記念物であり、絶滅の危機にある日本固有のタナゴの仲間、イタセンパラを展示しました。

イタセンパラは、かつて濃尾平野の多くの場所で見られましたが、生息地の減少や外来魚の侵入などにより生息数が激減、濃尾平野の個体群は絶滅したと考えられていました。しかし、2005年に当館のスタッフが木曽川のワンドに僅かながら生息していること確認し、現在では環境省・国土交通省を中心に、県水産研究所や水族館・動物園などで、様々な保全事業が実施されています。

 

当館では、イタセンパラの保全活動として、展示や繁殖、普及啓発に努めています。その一連の保全活動の中で、環境省の保護増殖事業で今年繁殖した個体のうち、約20個体を館内3階の「下流の魚」水槽で展示しました。

春に生まれたイタセンパラは、繁殖期である秋にタテボシガイなどの二枚貝に産卵すると、そのほとんどが一生を終えます。繁殖期の今、オスの体には鮮やかな紫色の婚姻色があらわれています。美しい姿をぜひご覧ください。

和名 イタセンパラ
学名 Acheilognathus longipinnis
分布 琵琶湖・淀川水系、濃尾平野、富山平野
分類 コイ目コイ科
体長 8cm
備考 国指定 天然記念物
岐阜県RDB :絶滅危惧 I 類
環境省RDB :絶滅危惧 IA 類
国内希少野生動植物種