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右利き・左利きの明確な鱗食魚を展示

2022.01.17

アフリカ・タンガニーカ湖に生息するペリソダス・ミクロレピスの成魚は、ほかの魚の鱗をはぎ取って食べます。この魚にはほかの魚の鱗を右から狙う右利きと、左から狙う左利きの個体がいることが知られていて「利き」の動物モデルとして注目されています。

しかし、この「利き」が発達段階のいつ、どのように獲得されるのかは分かっていませんでした。

当館では世界に先駆けてこの魚を飼育下で繁殖させ、富山大学、名古屋大学とともに共同研究を実施しています。このたび、その研究成果が英国科学雑誌「Scientific Reports」にて公開されました。

今回の展示では、ペリソダス・ミクロレピスの成魚とともに、この魚の利きの獲得メカニズムを明らかにした研究成果を紹介しています。

ヒトを含む脊椎動物の脳の基本構造は同じなので、ペリソダス・ミクロレピスの利きの仕組みが分かれば、ヒトの利き手を含む動物に共通した「利き」メカニズムの理解への道が開けるかもしれません。

ペリソダス・ミクロレピスの繁殖個体の継続的な展示は世界で初めてのことです。その姿をぜひご覧ください。

展示場所 館内2階 タンガニーカ湖の魚水槽

※研究の詳細は富山大学のプレスリリースをご参照ください。