世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

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世界に先駆けて!動物福祉に配慮した全長推定法の論文が掲載されました

2022.04.18

当館では、水族館の巨大魚を捕獲することなく水槽の外から全長を推定する方法を近畿大学と共同で開発しました。この方法でメコン川に生息するメコンオオナマズの全長を推定した研究成果が、米国科学雑誌「Zoo Biology」にて公開されました(米国時間4月12日付)。

この研究は2016年9月12日に当館メコン川水槽にて遊泳するメコンオオナマズ6個体と補正フレームを2台のビデオカメラでステレオ撮影し、その動画を後に編集して画像解析を行ったものです。

本手法を用いることで、網や麻酔を使わずに水族館の巨大魚の全長を推定することができます。過去には網を使って捕獲して魚体を傷つけてしまったり、網で追いかける過程で壁に激突させてしまったりすることがありましたが、本手法は魚体に与えるストレスも少なく、動物福祉の視点からも非常に画期的な方法です。また良質な画像を選び解析する画像を増やすことで精度を上げることができることから、実測と比較しても有用性の高い方法と言えます。

世界的に動物園や水族館では動物福祉(Animal Welfare)の考え方が広く浸透し、飼育生物に可能な限りストレスを与えずに管理することが重視されています。

近畿大学農学部水産学科の鳥澤眞介 講師、光永靖 准教授、同大学卒業生の山根央之氏、当館館長 池谷幸樹らで構成される研究グループは、本手法の有用性を検証し、論文化を進めてきました。

館内では、この計測を行った際の様子を5月上旬頃まで期間限定で紹介していますので、是非ご覧ください。