Kiva!ゴライアスタイガーフィッシュ展示開始
2017.12.27 (水)
皆様お待たせしました。
アクア・トトぎふの2Fコンゴ川中流水槽に、
いよいよ、とうとう、ようやく、
ゴライアスタイガーフィッシュ(Hydrocynus goliath)を展示しました!Kiva(牙)!
わずか10㎝程度から育てあげること6年半。
約80㎝まで育て上げることができました。
大きく育てることができてよかったねぇ、、、と喜びつつも、
皆、(これ、どうやって移動させるよ…)と一抹の不安を感じていました。
いかつい牙で輸送バッグや捕獲担当者がボロボロに、という想像も恐ろしいですが、
何より怖いのはタイガーフィッシュの仲間の遊泳力。
例えば、すでに展示水槽にいるタイガーフィッシュ(H. vittatus)は、
水面を飛行しているツバメを水中から勢いよく泳ぎジャンプして
捕まえることが知られています。
水面で浮かんでいる鳥を襲う淡水魚はいくつかいますが、
飛行中の鳥を襲うことが報告されている淡水魚は
タイガーフィッシュだけです。どんだけ瞬発力あんねんと。
しかも、見た目とは違い臆病な魚なので
捕獲に際しパニックになって暴れたら、と想像するだけで気後れしてしまいます。。。
さらに、同種同士で激しく闘争するので、
近縁なゴライアスタイガーフィッシュとも、もしかしたら…と
嫌な想像ばかり頭に浮かびます。
しかし、このままずっと予備槽で飼育するわけにもいきませんし、
何よりどんどん大きくなって、移動できないとなってしまっては
元も子もありません。移動日は12月11日、休館日の朝と決まりました。
入念に準備とシミュレーションを繰り返し、
傷つけぬよう脅かさぬよう、そっと近づいていき、輸送袋に入れたかと思った瞬間、
ビョーーーーン!
いきなり、飛び出し防止の樹脂ネットに突進!
さらに突き破って隣の区画に入っていきました。
そこにはあまりの気性の荒さから単独飼育している1.5m以上の巨大ナマズ、
ジャウーがいます。
ゴライアスタイガーよりパニックな我々。
すぐにジャウー側へ向かい、救出しようとすると、またもや
ビョーーーン!
もとの区画に戻っていきました。なんというやつ…。
その後、なんとか展示水槽に収容し、
タイガーフィッシュともお互いかなり気にはしつつも争うことなく、
展示がスタートしました。
当初はネットに突進したせいで、頭部に男塾の伊達臣人みたいな傷が入り、
いかつい面構えが5割増しになっていましたが、
今はかなり目立たなくなっています。
トゥーシャイシャイボーイ(もしかしたらガール)なので、
いまだ水槽の奥のほうでウロチョロしていますが、迫力満点な素敵な魚です。
もともといたタイガーフィッシュともども、観察に来ていただければうれしいです。
あ、水槽は叩かないでくださいね。もう、ビョーーーンは嫌です。