「多すぎて見つけられない!?」かくれじょうず通信⑧
2018.07.05 (木)
こんにちは!
かくれじょうず通信も8回目となりました。
残りの日数もわずかですが、少しでも生き物の魅力を伝えていきたいと思います!
さて、今回紹介するのは、こちら。
アマモ場を表現した、アマモ水槽です!
自然のアマモ場には様々な生き物が生息しているので、今回の企画展の中でも、一番生き物が多く隠れている水槽です。
今日はその中のいくつかをピックアップして、ご紹介していきますね!
まずは、この生き物。
背中がコブ状に曲がっているのが特徴のコシマガリモエビです。
見た目通りの名前ですね!笑
そして、もう一種類!
こちらは、ホソモエビ、というエビです。
コシマガリモエビとは違い腰は曲がっていません。
どちらも、モエビ科に属するエビの仲間です。
モエビは様々な種類が生息しており、その生息場所は熱帯から寒帯、さらには深海など幅広い場所で確認されています。
写真の通り、小型のエビですが、身を守るためにしっかりと体色をアマモに似せて、擬態しているように見えます。
どちらのエビも、色は主に緑や茶色をしており、アマモに溶け込んでいるので初めは見つけにくいかもしれませんが、結構色んな所にいるのでよーーく探してみてください!
さて、お次はこちらです。
細長い形が特徴の、ヨウジウオ。
タツノオトシゴと近縁なんですよ!
特徴の細長い形を活かしてアマモに擬態しているようです!
写真をアップにしてみると、このように尾ビレが扇のような丸い形をしており、とても可愛らしくないですか??(私のお気に入りです!!)
この尾ビレをアマモに巻きつけて隠れているため、パッと見たらゆらゆらと揺れているアマモのようで、私も初めて見つけた時は感動でした。
そして、ヨウジウオはなんと、
オスが出産をするんです!!!
オスの腹部にある育児嚢と呼ばれるところにメスは卵を産みつけます。
オスは栄養を与え、卵を稚魚になるまで育てるんです!
まさにイクメン!!
是非、イクメンのヨウジウオを皆さんに見つけていただきたいのですが、一つ気をつけてほしいことがあります。
上の写真はヨウジウオにそっくりですがヨウジウオではありません。
オクヨウジ、というヨウジウオの仲間です。
仲間なら一緒じゃないか!と思いますよね?
でも、よーーーく見てください。
オクヨウジには、先程紹介した扇のような尾ビレがありません。
そして、サイズもオクヨウジの方が小さいです。
(下の黄緑色がヨウジウオ、上の茶色がかっているのがオクヨウジです!)
この違いを踏まえて、ヨウジウオを見つけて、可愛いらしい尾ビレを是非堪能してくださいね!!
さぁ、最後に紹介するのはこちら!
この生物を見つけた時のお客様の反応は本当にそれぞれで、かわいい!と言ってくださる方や、気持ち悪い...と少し苦手な方がいて反応を聞いているだけでも楽しい生き物です。
こちらは、ナナフシにそっくりですが、ワレカラの仲間です。
ワレカラは、甲殻類に分類されます。
鎌状の脚が特徴的です!
そして、エラはなんと赤丸で囲ってある部分なんです!脚だと思っていた方が多いのではないでしょうか?
確かに、写真を見てみると全体に脚がはえていますが、一つ疑問が出てきます。
あれ、お腹は一体どこ・・・?
実は、ワレカラ、腹部はほとんど退化してしまっていて、ほとんどない状態なんです!
びっくりですよね。
それではここで、かわいいワレカラの移動シーンをどうぞ!(だいぶ短いです・・)
かわいらしいですね~~~!!!
何回でも繰り返し再生しちゃいますよね?分かります!!笑
さて、まだまだご紹介したい特徴や、生き物はたっくさんありますが、だいぶ長くなってしまいそうなので今回はこのあたりにしておきます!笑
アマモ水槽には様々な生き物が隠れています。
種名板に載っていない生き物もいるので、見つけて、色んな生き物に興味を持っていただけたら嬉しいです!!
それでは最後に、アマモ水槽の一部のアップ写真です。
紹介したヨウジウオとホソモエビが隠れています。
他にも生き物がいますので、見つけてみてください。
企画展「かくれじょうずな生き物たち」も残り3日、皆さまのご来館心よりお待ちしております!
今回、アマモとアマモ場の生物展示にあたり、名古屋港水族館の飼育スタッフの皆さまにご協力いただきました。本当にありがとうございました!!