ちょっと早い春便り~スイゲンゼニタナゴの卵~
2009.03.17 (火)
波多野
スイゲンゼニタナゴは山陽地方に分布し、日本産のタナゴの中では最も小型で、現在では非常に数が少なくなり絶滅が心配されている種類の一つです。
当水族館でも希少淡水魚の生息域外保全活動としてその繁殖に取り組んでいます。
本種の産卵は4~7月と言われ、イシガイなどの淡水棲二枚貝の中に産卵します。
しかし水族館の屋内水槽では冬になっても屋外ほど冷えず、魚たちは春を若干早く感じてしまうようです。そのため産卵の準備ができている個体が現れ、貝に卵を産ませる代わりに、お腹を押して卵を取り出し、人工授精を行いました。
日本産の淡水魚はこれからが繁殖シーズン、スイゲンゼニタナゴを皮切りにまた忙しくなりそうです。
カテゴリー 日本の淡水魚
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