カメのホネ
2011.08.07 (日)
特別企画展「カメペディア~カメのなかま・からだ・くらし・いま~」がはじまって、
もう2か月が経ちました。
【日本編】から【世界編】への展示切り替えも無事終了し、
大きな問題もなく夏休みを迎えれて、本当によかったよかった。
(【日本編】も場所を変えて継続中ですよ)
今回、カメをテーマとして取り上げてみて、強く感じるのが、「みんなカメが好き」ということ。
しかも、老若男女問わず。
もちろん苦手な方もいらっしゃるんでしょうけど、やっぱり他の生物に比べて人気があります。
ですけど、観た人が「カワイイー」で終わってしまっては、非常に残念ですので、
もっともっと詳しく知りたいと思える展示になるよう、まだまだ進化させていかなくては・・・。
さて、カメの進化といえば、やっぱり「甲」。(某CMばりに強引だったですか~)
ここに骨格標本が展示されているわけですが、背甲を支えるかのように、
背骨から横にたくさんの骨が出ています。
これは実は肋骨です。漫画の戦闘シーンで、よく2~3本折れるあの骨です。
カメの不思議なところは、肩の骨がこの肋骨の内側に入っているところです。
だからこそ、甲に頭や足をひっこめて身を守れるわけですが、こんな生物は他にいません。
どういう進化をすればこんな突飛な構造を持てるのか本当に不思議です。
実は、これは発生の過程で肩の骨が、内側にグイッと折れ込んでいくことで、
こんな風になるんだそう。
2009年に理化学研究所の形態進化研究グループの方々がこの仕組みを解明されました。
この折れ込む様子が、アニメーションで見れますので、下記アドレスをチェック!
http://www.cdb.riken.jp/jp/05_development/0506_turtle01.html
また、「生物の科学 遺伝 2010年3月号」でも少し詳しく紹介されていますので、
ぜひ、興味をもたれた方は読んでみてくださいー。
カメペディアで出会えるカメ達を観る目が変わること請け合いです。
今日もいいところにいてくれてるね!リュウキュウヤマガメ君よ。