世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

おもしろ飼育コラム一覧
おもしろ飼育コラム一覧

天寿全う

2012.12.05 (水)

堀江

現在、開催中の夜行性動物展では、

サビアユ(落ちアユ)の展示も行っています。

 

アユは、夏の日の一番長い時期を過ぎ、

秋になり日が短くなると繁殖期をむかえ、河口付近へと下り産卵します。

つまり、夜の時間が長くなってきたなぁとアユが感じると、

産卵期をむかえるわけです。

 

繁殖期を迎えたアユは成熟が始まり、体が黒くなりますが(婚姻色)、

水族館では冬もアユを展示できるように、展示水槽の照明を24時間点灯して、

秋を感じさせないようにしています。

 

さて、難しい話はさておき、今回の特別展示では、

本来のアユの姿を見てもらいたいということで、

サビアユ(落ちアユ)を展示しています。

 

12.5(1).jpg

 

 

そして、昨夜未明産卵したようで、

朝水槽をのぞくと、水底にはたくさんの卵が砂利にくっついていました。

12.5(2).jpg

 

アユのたまごは、0.7~1.1mmの大きさで、

1匹のメスが数万個ものたまごを産むそうです。

 

アユは年魚で、産卵すると死んでしまいます。

今回の卵は受精しているのかは分かりませんが、天寿を全うして、

あとは死にゆくのみです。

3カ月という展示期間よく頑張ってくれました。

 

しかし、展示期間は、あと2週間あります。

もう少し頑張って!!と願う今日この頃です。


 


記事URLを表示

カテゴリー  企画展・特別展示
キーワード 堀江
前のページへ次のページへ
カテゴリ
バックナンバー