雨上がりの木曽川
2013.05.14 (火)
みなさんこんにちは。
GWには沢山のみなさまにお越し頂き、本当にありがとうございました。
GWも終わり、水族館でも通常業務に戻り、一段落といったところです。
その業務の中には、定期的に木曽川を調査するというものもあります。
今の時期は気候も良く、鼻歌混じりに調査にでかけます。
ええ、でも実際には河川敷がジャングルのようになっており、
これからの季節、暑さと相まってなかなかのものです、はい。
こちらが木曽川の河川敷といいますか、川岸。
水族館より下流の河川敷では、河畔林とよばれる木々に覆われ、既にうっそうとしています。
木曽川では、この河川敷に氾濫原(ハンランゲン)と呼ばれる、
増水時に水に浸かる部分があります。
この氾濫原、実は、魚たちの産卵にはとても重要な場所で、
水に浸かった草木に卵を産みつけ、稚魚はそこで育ちます。
つまりこの時期に降る雨はとても重要なのです。
こちら雨の後の木曽川河川敷。
そして雨上がり。
そしてそしてもっと雨が降った翌日には・・・。
こんなに水に浸かる部分があるんですね。
もう水の中、どうなちゃっているのでしょう。
そして先日の調査の日。
天気も良く、いつものように木曽川に赴くと・・・。
何かニオウな。
何か分からず歩みを進めると。
大量の魚が息絶えておりました。
おそらく雨が降り、氾濫原となった場所に産卵のためにやってきたのでしょう。
しかし、その後、急激に水が引き、取り残されたのだと思います。
正しく同定した訳ではありませんが、ゲンゴロウブナ(飼育型がヘラブナ)かなと思います。
ゲンゴロウブナは、琵琶湖・淀川水系がもともとの生息地で、
人為的に各地に放流されています。
何れにせよ、氾濫原は魚にとって重要な場所でもあるのですが、
同時に非常に厳しい環境でもあることが分かります。
今日の雨上がりの木曽川ではどのような光景が待っているのでしょうか。