おもしろ飼育コラム

  • 日本の淡水魚

渾身の婚姻色

  • 野口
オイカワと聞くと、皆さんの印象はどうでしょうか?

淡水魚の“オイカワ”を思い浮かべた方は、

普通の魚で、どこにでもいるという感じでしょうか?


オイカワは上流のほうから下流の方まで広範囲に見られ、

多少環境が変わっても生き残っている、

そんな一面もある魚です。


アクア・トト ぎふのオイカワは、

長良川の上流から中流エリアの水槽で展示しているので、


それなりに流れがあり、夏場でも水温はやや低めになっています。

この水槽の場合、天井からわずかに太陽の光も差し込むので、

水族館の中ですが、多少の季節感も感じられます。


繁殖期の夏前になると、オスのオイカワにはきれいな婚姻色がでます。


このままでも十分きれいですが、どこか物足りない、

色がぬけてしまっている感じがあります。

オイカワを、太陽の日がもっとしっかりあたる別の水槽に移動すれば

“オイカワ映えする”のではないか、ということで

1つの候補として下流の水槽で試してみました。


この水槽には、モツゴ、タモロコ、ワタカ、ボラ、ゴクラクハゼ

などを展示しています。

秋になると大迫力のイタセンパラの大群泳を展示する水槽です。

(イタセンパラは年魚のため、秋から冬までの期間限定の展示となっています。)


さて、この水槽は屋外にあり、太陽の光もしっかりとあたり、

底が砂利になっているので、オイカワを展示すれば

きれいな婚姻色がでたり、オス同士が激しく争ったり、

産卵行動までみせくれるのではないかと考えています。


上流から中流エリアの水槽にいるオイカワはそのままで、

少しずつこの下流の水槽に採集してきた個体や、

タッチングプールでお客様によって育てられたパワフルな個体を展示して

様子をみていこうと思っています。


オイカワの体色は、タモロコやモツゴなどと比べると全然ちがうので

かなり目立ちます。

よく泳ぎ回るので、さらに目立ちます。

顔のまわりの追星、体色、ヒレの色、圧巻です。

見るものを惹きつけます。

残念ながら写真や動画だと本物には劣ってしまいます。

この光景はぜひ生でご覧いただきたいと思います。


本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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