- 企画展・特別展示
ハゼとは…何か
- 山下
みなさまこんにちは。展示飼育部の山下です。
今回のコラムは2025年度冬季企画展『ハゼパラダイス』、通称ハゼパラの内容に関してです。
ハゼパラ、テーマはもちろんハゼなわけですが、果たしてハゼとはどのような魚のことを言うのか、という話をしていきます。
ハゼパラでは「ハゼとは条鰭綱ハゼ目のグループにふくまれる魚のことをいう」としています。条鰭綱とは動物界脊椎動物門の下位分類の1つのことで、いわゆる魚類の約95%がふくまれます。さらにその中にふくまれるハゼ目というグループに属する生き物を「ハゼ」と呼ぶ、としています。

図の黄色い部分です。
さらに今回は、Near & Thacker, 2024 という論文によって示されている分類体系に従い、ハゼ目の中には12の科がふくまれる、としています。
それぞれの科とは
コモリウオ科

テンジクダイ科

ベラギンポ科

ツバサハゼ科

ドンコ科

ミリエリンガ科

カワアナゴ科

ヤナギハゼ科

ノコギリハゼ科

オクスデルクス科

ハゼ科

タラッセレオトリス科

です。
なにやらいっぱいいてよくわからないと思いますが、それぞれの科については後日また別のコラムで解説しようと思います。
ひとまずはこんなグループがハゼ目にはいるんやなぁ、くらいの認識を持っていただければと思います。

まとめるとこんな感じです。
動物界脊椎動物門条鰭綱ハゼ目にふくまれる魚を「ハゼ」と呼び、さらにハゼ目の中には12の科(さらに小さなグループ)がある、ということです。
ただし、人によって支持する分類体系は異なり、ハゼと呼ぶ対象が異なることがあります。
例えばこちらの魚

マハゼです。
さらにこちら

ヨロイボウズハゼという魚です。
おそらく最近のハゼに関する図鑑や文献などでは、これらの種類はハゼとして扱われているのではないかと思います。いわゆるハゼ“らしい”見た目をしたハゼですね。
それに対してこちら

イラストではありますが、こちらはコモリウオ科の1種を描いたものです。
初見でこの魚を見て、ハゼと思う人はほぼないのではないかと思います。
また、この種をハゼとして紹介している図鑑や文献も少ないと思います。
というのも、こちらのコモリウオ科は遺伝解析の結果、比較的近年になってからハゼの仲間として扱われるようになったグループだからです。
このような、見た目はぜんぜんハゼらしくないけれど、遺伝解析の結果ハゼの仲間と考えられるようなグループは、人によってはハゼにふくまない方が良いのではないか、という人と、ハゼにふくんでもいいのでは、という人もいるのです。
ハゼをテーマとした企画展をするにあたり、何をハゼとするのか、ということは決めなければいけませんでした。悩みに悩んだ末に、やはり最新の分類体系を採用しようと思いました。それが本コラムでご紹介した分類体系です。
ハゼというのも複雑なんだなぁ…と思っていただけると嬉しく思います。
なかなか難しい話となってしまいましたが、ハゼとは何か、というコラムでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後は展示種についてちまちまとコラムを作成していくので、楽しみにお待ちいただければと思います。
それではまた次のコラムでお会いしましょう!