- 企画展・特別展示
カニ?でも脚の本数が足りない…
- 吉本
みなさま、こんにちは。
当館にて開催中の企画展『カニカーニバル』も開催期間が残りわずかとなりました。
楽しんでいただけましたか。
今回は、紹介しきれなかったカニの秘密を紹介します。
この秘密が分かれば、カニカニクイズゾーンを楽々クリアできます。

パネルや水槽の下に怪しげなボタンとハサミの模型がありますね。カニ以外の生き物のボタンを押すと、ある仕掛けが作動します。(スタッフの力作です)
…が、その仕掛けは実際に押してからのお楽しみです。

実は、甲殻類の中には一見するとカニに見える生き物でも、分類からすると実はカニの仲間ではないことが多々あります。
生き物の進化の中には、収斂進化(しゅうれんしんか)というものがあります。異なる祖先を持つ生き物がよく似た環境に適応する過程で、似たような特徴(形態や機能)を持つことを収斂進化といいます。
その収斂進化の中に、「カーシニゼーション(カニ化)」という例があります。
カーシニゼーションとは、カニに似た体型へと進化する現象を指します。ここで重要になるポイントの1つは、腹部が腹側に折りたたまれ、甲羅(背甲)の下に収まることです。
つまりは、エビの様な細長い(縦長)体型ではなく、カニの様に幅の広い体型になることです。他にも神経や筋肉構造などさまざまな箇所も変化します。

それでは、なぜカニ化が起こるのか?
実は、まだ完全に解明されておらず、さまざまな要因が組み合わさり発生したものと考えられています。
このカーシニゼーション(カニ化)により、見た目はカニに見えるのにヤドカリの仲間だった!ということがあるのです。
では、その見分け方についてですが、パッと見て数えられる脚の本数が分かりやすいと思います。基本的にカニの脚は片側に5本、左右で計10本あります。ヤドカリがカニ化した生き物は片側に4本、計8本しか見えません。残りの2本は無いわけではなく、小型化していたり、見えない箇所に隠れていたりするのです。また、見た目では分かりにくいですが、折りたたまれた腹部が柔らかく、左右が非対称な場合もあります。

写真はアフリカンロックシュリンプで、エビの仲間です。
腹部が折りたたまれていません。

こちらはトゲノコギリガザミで、カニの仲間です。
腹部が折りたたまれており、脚が10本見えます。
以上が、紹介しきれなかったカニの秘密でした。
ここまで当コラムを読んでいただいた方はお気づきになられたことでしょう。
皆様も知るあの○○○ガニ。実はヤドカリの仲間なんです。
その正体は、7月12日までの『カニカーニバル』に来てのお楽しみです。
皆様のご来館、心よりお待ちしております。
終了まであとわずかのカニの祭典にぜひお越しください。