重要なお掃除
みなさま、こんにちは!
吉本です。
いつのまにか年の瀬になってしまいましたね…
大掃除は済みましたか?私はまったく手を付けておりません!
今回のコラムは水族館ならではの掃除について紹介します。
掃除をした水槽は、メコンオオナマズを展示しています「メコン川中流の魚Ⅱ」です。
どこを掃除したかと言いますと、普段は砂利で隠しているこの部分です。
こちらの写真は、バックヤード側から撮影したもので、皆さまのご覧いただいている観覧面は照明機材がある方になります。
黄色で囲った部分がグレーチング(側溝蓋)で、下に溝があり、水槽→濾過槽へと続く水の通り道となっています。ですが、魚が泳ぐ際に蓋がずれてしまい、中に砂利が入り込んでしまいました。そのままにしておくと濾過の効率が落ち、水質が悪化し最終的には魚に悪影響が出てしまいます。その為、影響が出る前に掃除が必要となります。
作業としてはとても単純です。
まず、砂を蓋の上からどけます。
続いて、蓋を外し。
中にたまった砂を出していきます。
この様にとても簡単そうに感じますが、各作業を実施する際は常に魚を驚かさないようにしなくてはなりません。
特にメコンオオナマズはとってもデリケートです。驚かせてしまうと、勢いよく泳ぎだし、作業者に衝突する可能性があります。現在のメコンオオナマズは全長1.8m前後です。そんな巨体に衝突されてしまうと大惨事に…。
また、衝突はされなくてもエサを食べる量が減るなどの影響があります。その為、作業時は潜水作業するスタッフと魚を含め異常がないか見回りをするスタッフと2人体制で行います。
私は見回りポジションでした。おそらく、潜水するスタッフはドキドキしながら作業していたことでしょう…。
今回の掃除では目に見えて綺麗になった!とはなりませんが、飼育をする上では欠かせないとても重要な作業です。
当館のこの作業を見たことがあるお客様は、おそらくいらっしゃらないと思います。それもそのはず、休館日にひっそりと掃除していました。なぜかというと、この作業は砂にたまった汚れが舞い、水が濁ってしまいます。その為、こういった大掛かりな掃除や設備の更新などを年に数回ある休館日に行っています。
せっかくアクア・トトに行こうと思ったのに、休館日!となったお客様もきっといらっしゃったのではないでしょうか。残念がらずに、あの中ではスタッフがせっせと掃除しているのだろうと思ってください。
それでは、みなさまのお越しをお待ちしております!!