コツメカワウソのプール付き水槽デビュー
2016.07.05 (火)
昨年末12月26日に産まれた
コツメカワウソの子どもたちは順調に成長し、
現在は生後約半年、体重は2kgを上回り、
パっと見ただけでは親との見分けがつかないほど大きくなりました。
今回は離乳後の様子をお送りします。
生後2ヶ月ころには親と同じ長く黒い毛が生え揃い、
水の弾きも良くなったので、プールを設置して泳ぎの練習を始めました。
両親のライ・ミノが教えるのですが、
ここで驚かされたのは、あまりのスパルタ指導ぶりでした。
子どもが水面から顔を上げると首に咬みつき水中へ押し戻し、
子どもがプールから出ると鳴いて追いかけ回して
プールへ連れて帰るというスパルタ。
泳ぎを教えるというよりも、
「プールから出ることは許さない」という感じでした。
しかもそのターゲットはミヤマかアサヒばかりで、
だいたいヤマトは悠々と泳いでいました。
子どもへの接し方も1頭1頭違うようです。
また、この頃はまだそれぞれを見分けにくいことがあり、
特に身体が濡れていると印象が変わってしまい、
ヤマトなのかミヤマなのかわからなくなることもありました。
ヤマト
ミヤマ
こちらは現在のヤマト(上)とミヤマ(下)
ヤマト
ミヤマ
そんな練習を巣穴水槽で続け、
休館日の6月13日に初めてプール付きの大きな展示水槽へ出してみました。
両親のライとミノは久しぶりの大きなプールに一目散に飛び込んだものの、
子どもたちはびくびくと陸場をさまよい、
親を探しているのか盛んに鳴いていました。
それでも好奇心旺盛な子どもたちは水槽を歩き廻り、
翌日には立派に泳ぎ、取っ組み合いを繰り広げていました。
2頭だけの時は眠っていることも多かったライとミノですが、
子どもがしきりに遊ぶせいか現在は一家5頭とも日中はあまり眠りません。
現在の子どもたち
それぞれ顔つきや体格だけでなく性格や行動にも
はっきりと違いがみられるようになりました。
みなさまもじっくり観察していただければ、
おわかりいただけるはずです。
そしてカワウソらしく泳ぎ回る姿をぜひご覧ください。
最後は、段差を乗り越えられない子どもたちを
父親ライが手助けしているような様子です。