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企画展便り~ウーパールーパー変態個体について~

2020.08.02 (日)

小野

みなさま、こんにちは!

暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

 

現在、開催している企画展『もっと知りたいウーパールーパー』の、個人的な見どころのウーパールーパー変態個体について紹介します。

 

 

そもそも、変態とは生き物が成長する過程で形態を変えることです。

 

ウーパールーパーはカエルと同じ両生類です。

両生類は通常、変態してエラなどがなくなります。

しかし、ウーパールーパーは幼形成熟(ネオテニー)といって繁殖ができる成体になっても、幼生の形態(外鰓、矢印)が残ります。

 

 

ちなみにですが、ウーパールーパーの成体はエラ呼吸、肺呼吸どちらも行うことができます。

 

 

では、本題のウーパールーパーの変態についてです。

ウーパールーパーは野生下では変態することはありませんが、飼育下ではまれに変態することがあります。

変態する要因として、飼育環境の変化や甲状腺ホルモン(サイロキシン)の投与があります。

 

企画展で展示しているウーパールーパーは、甲状腺ホルモンを投与して、変態させました。

人為的に変態させましたが、健康状態に問題はなく、元気に過ごしています。

それでは、変態する前と後を比較してみましょう。

 

まずは、外鰓がなくなっているのがわかりやすいですよね。(丸く囲ったところ)

また、尾の高さが低くなっています。(黒矢印)

 

 

摂餌する様子はこちら。

変態する前と後どちらも、エサに対する反応はとても良く、何でも食べます。

 

 

 

 

企画展では、ウーパールーパーのエラが少しずつ変化していく様子を映像で流しています。

是非、変態したウーパールーパーにも注目してくださいね!

 

 

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カテゴリー  両生類企画展・特別展示
キーワード 小野
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