世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

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鳥たちはいずこへ

2021.01.14 (木)

小野

みなさん、こんにちは!

寒い日が続きますが、体調にお気を付けてお過ごしくださいね。

 

 

最近、当館にご来館してくださった方は、お気付きになったかもしれませんが、コサギおよびカルガモの展示を休止しています。

 

 

これは国内で流行している鳥インフルエンザという病気を予防するためです。

鳥という言葉がつくように鳥類が感染するもので、ウイルスによって引き起こされる病気です。

 

この病気は、秋ごろから春にかけて流行します。

なぜかと言うと、その時期はロシアなどの寒いところから冬を越すために、鳥が日本に渡ってきます。

渡り鳥であるカモの仲間は鳥インフルエンザのウイルスをもともと体内に持っていて、糞にウイルスを排出します。

そのウイルスを吸い込んで、日本に生息している野鳥が感染します。

 

まれに、ヒトにも感染することがありますが、感染した鳥類の羽を抜くなどの濃厚な接触をした場合に限られています。

また、ヒトへの感染例は海外のみで、日本では報告されていません。

 

 

当館のコサギやカルガモを展示している水槽は屋外にあります。

フェンスおよびネットで覆っていますが、網目を通り抜けることが可能な小鳥が侵入したり、ネットの上から野鳥の糞が落ちてきたりする可能性があり、飼育しているコサギやカルガモに鳥インフルエンザが感染する危険性があります。

そのため現在は、バックヤードにて飼育を行っています。

 

鳥インフルエンザの中には、感染するとほとんどの鳥類が死んでしまう『高病原性鳥インフルエンザ』というものもあり、予防することが非常に大切な病気です。

 

 

鳥インフルエンザの流行が終わり、コサギやカルガモの元気な姿をみなさまにまたお見せできるように予防に努めていきたいと思います。

 

 

 

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カテゴリー  アクア・トトの生き物
キーワード 小野
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