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重宝されるシビレエイ

2021.01.27 (水)

堀江真

こんにちは。

暦の上ではもうすぐ春になりますが、まだまだ寒いですね。

みなさま、お元気ですか?

 

さて、今回は現在開催中の企画展「トゲめくエイ」から。

展示しているエイのなかで、唯一トゲのない「シビレエイ」をご紹介します。

 

トゲはなくとも、名前から想像がつくように発電器官という武器をもつシビレエイ。

水深が150mぐらいまでのところの、海の底にすんでいます。

砂地が好きで、砂にもぐって目だけを出していることも多いです。

 

ゴカイをよく食べているようで、こんな歯をしています。

 

 

水族館でも生きたゴカイをエサとして与えているのですが、

エサを探すときですら、動きはゆっくりです。

下の写真をご覧ください。今のシビレエイのいる位置からゴカイにたどり着くまでに、ほぼ直線的に進んでも1分もかかります。

 

 

動画がありますので、気を長くして見ていただければと思います。

 

 

さて、このシビレエイ、いろいろと人間社会に貢献してくれている生き物なんです。

 

まず、古代ローマ帝国では痛風の対処療法に使われていたそう。

どうやって!!!???

海岸で裸足になって、シビレエイ(正しくはシビレエイの仲間)を踏んでいたようなんです。

シビレエイの出す電気で、足がびりびりして感覚がなくなると痛みが和らぐんだそう…。

にわかには信じられませんが、そう書いてありました。気の毒なシビレエイ…。

 

 

そして、日本ではシビレエイの発電器官をヒントに発電機の開発がされていたり、

ごくごく最近では、シビレエイに小型の音の信号送信機を取り付けて、

その位置をプロットすることで、海底の地形探査が可能!という実験結果もでています。

 

 

たしかに、先ほどの動画のように、底をこするように移動するので、

シビレエイのいる場所をたどると、地形図になりますね。

 

しかも、ゆくゆくは信号送信機の動力は、シビレエイの出す電気を利用する、つまり電池いらずで長期間にわたってデータがとれる。というところを目指しているそうです。

もう、そうなったら、海底の伊能忠敬です。

 

 

シビレエイは食用に利用されることはありませんが、

底引き網漁で混獲されることが多く、IUCNでは絶滅危惧種に指定されています。

 

海でのシビレエイの様子や、海底の地形のことがもっと分かれば、

むやみに混獲がおきない漁の開発につながるかもしれません。

そう期待して、今後のシビレエイの活躍を応援します。

 

 

詳しくはこちら ↓

シビレエイを用いた海底地形探査 | 理化学研究所 (riken.jp)

 

 

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カテゴリー  特別展・企画展
キーワード 堀江真
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