歯が生え変わる魚
2021.04.02 (金)
コンゴ川中流水槽に展示しているゴライアスタイガーフィッシュ(Hydrocynus goliath)(写真下)とタイガーフィッシュ(Hydrocynus vittatus)(写真上)
ゴライアスタイガーフィッシュの歯が5~6ヵ月周期で定期的に生え変わることについてはツイッターなどでお知らせしていますが、
先日、タイガーフィッシュの歯の生え変わりも観察できました。
タイガーフィッシュの歯の生え変わりについては報告されていますが、
ゴライアスタイガーフィッシュと比べて歯が小さいことから分かりにくく、
気に留めていなかったこともあり、開館当初から展示していた個体では生え変わりに気づきませんでした。
残念ながらその個体は2018年12月6日に死んでしまいましたが、
その後、約1年半ぶりとなる2020年7月28日にタイガーフィッシュの展示を再開しました。
ゴライアスタイガーフィッシュの経験から歯の生え変わりがあると分かったので、タイガーフィッシュでいつ生え変わりがみられるのか、
わくわくしていました。
展示を再開してから約半年後の12月27日、
「お、抜けてるじゃん。」
歯が小さく動きも早いので写真が撮りづらいですが、これはもう抜けそうです。
1度抜けると、次の生え変わりが楽しみです。
報告されている論文では「6ヵ月間で2回、歯の生え変わりが観察された」
と書かれていましたが、はたしてどれくらいの周期なのか気になります。
(例えば1ヵ月目と3ヵ月目かもしれないし、1ヵ月目と6ヵ月目なのかもしれない)
そして2021年3月20日、
「お、抜けてるじゃん。」
前回の生え変わりから約3ヵ月後でした。
これも今にも抜けそうです。
上の写真から2日後、やはり小さくて見づらいですが、
だいぶ生え揃っています。
歯茎が腫れて見えますが、これもタイガーフィッシュの歯の生え変わりの特徴のひとつです。
そして1週間後には生え変わりは完了します。
まだ2回の観察なので何とも言えませんが、もしかしたら3ヵ月周期くらいで生え変わるのかもしれません。
となると展示再開してから12月27日の生え変わりまでの間に1回どこかで抜けていたのだろうか、
飼育環境が変わったことで生え変わりの周期が変わったのだろうか、
そもそも不定期に生え変わるものなのだろうか、
など考えられることはたくさんあります。
次はいつ生え変わりがみられるのか、とても楽しみです。