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特別水槽のレイアウトあれこれ

2022.02.25 (金)

松下

只今、3F「水田と用水路の生き物」エリアの特別水槽では「アカハライモリ渥美種族」を展示しております!

 

アカハライモリ渥美種族とは、全国的に分布するアカハライモリの地方種族の一つで、形態や行動の違いから独自性がみとめられています。現在では知多半島の一部でのみ生息が確認され、絶滅の危機に瀕している大変貴重な生物です。

 

さて、本展示の準備にとりかかる際に展示飼育担当歴半年の私は初めて水槽のレイアウトを担当することになりました。

 

任せてもらえたことを嬉しく思ったものの、レイアウトに関してはほとんど素人。「アカハライモリ渥美種族」はかなり注目度も高いはずだし、いい水槽にしなくては……!と悩みました。

 

与えられた材料は石、流木、水草の三種類です。石や流木はバックヤードにストックがあり、水草は「用水路の生きもの」水槽に入っているクロモを使うことになりました。

これより、レイアウトを考えていきます!

 

 

最初に、水槽の基本的なレイアウトについて調べることにしました。すると、「三角構図」「凸型構図」「凹型構図」というレイアウトが一般的なようです。

今回使うのは30cm立方の小さな水槽なので、凸型構図でコンパクトにまとめることにしました。

 

次に、水槽の奥行き方向についても三つの部分に分けて考えられるということです。それぞれ前景、中景、後景と呼ばれ、部分にあったレイアウトテクニックがあるようです。なるほど。

背の低い水草がないので、前景は省略です。中景には石や流木、背が中程度の水草が置かれることが多いようですが、小さな水槽に全部詰めてもごちゃごちゃする気がしたので、石のみを選びました。後景には背の高いクロモをたくさん植えることにしました。

 

それではいよいよセッティングです。クロモは適度な長さに切り、下の方の葉を落として植えていきます。バックヤードの石置き場をひっくり返すように探して、い~い感じの石もゲットしました。このい~い感じの石は自立しなかったため、見えないように別の石で後ろから支えることにしました。

 

そして完成したのがこちら。

 

初めてにしてはなかなかいいのではないでしょうか! ごつごつした石がかっこいいですし、アカハライモリの鮮やかなお腹が石の黒色やクロモの緑色に映えるに違いありません。展示開始を待ち遠しく思いながら、水槽の設置日を迎えました。

 

ところが!

アカハライモリを水槽へ入れたところ、すぐに石の隙間にかくれてしまい、さらにクロモはアカハライモリによってすぽすぽ抜かれ、水面を漂うことに。

私は涙と水槽の水で袖を濡らしながら、石を抜き水草を減らしたのでした。現在の水槽はこんな感じです。

 

初めての水槽のレイアウトはアカハライモリに大敗北を喫して終わり、動物の行動まで含めて考えることが大切ということを学びました。これからも日々勉強して、次こそは最初からベストな水槽を作り上げようと思います!

 

 

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カテゴリー  企画展・特別展示日本の両生類
キーワード 松下
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