世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

おもしろ飼育コラム一覧
おもしろ飼育コラム一覧

『なにわの獣医 熱血あやな塾』初開催!

2022.05.11 (水)

小野

みなさま、こんにちは。

獣医の小野です。

 

先日、『なにわの獣医 熱血あやな塾』というイベントを開催しました!

イベント開催のきっかけは、企画広報チームスタッフの何気ない提案からでした。

 

なんでも4月の最終土曜日は、世界獣医学協会が制定した『世界獣医師の日』とのことで、

この日にちなんで獣医のイベントをしてみませんか?と。

実は私、『世界獣医師の日』があることをこの時初めて知りました…。

 

さて、開催が決まれば早速準備開始です。イベント開催に向けて企画内容をどういったものにするか、対象年齢は小学生なのか中学生なのか…などなど、話し合いを重ねていきました。

話し合いの結果、水族館獣医の仕事紹介やワークショップ、質問コーナーという盛りだくさんの内容に。対象は小学生3年生から6年生に、午前と午後の2部構成で行うことにしました。

 

一通り準備が整い資料を作成したら、まずはスタッフ相手にリハーサルを行いました。

 

結果は…、お察しください…。

 

よりよいイベントにするため、スタッフからもらったアドバイスをもとに再度、企画を練り直し…、練り直し…、練り直し…。

そして、本番前日にもリハーサルを行い、準備は万端!

 

当日になり、参加者で満席になった会場をみると、こんなにもこのイベントを楽しみにしてきてくれた人たちがいるのだと、急に実感がわいてきました。

嬉しいなあという気持ちと同時に、この人たちの期待に応えないと!と思い、緊張もしてきました。

 

ワークショップでは、参加者のみなさまに獣医になりきってもらい、コツメカワウソのあしの病気を見つけてもらうため、レントゲン写真や骨格標本の観察、展示水槽でのコツメカワウソの行動観察を行いました。

 

 

ワークシートでは、コツメカワウソの歩き方に注目してもらえるような問題を作ることで、病気の場合には、どういった歩き方に変化するかをみなさまに観察して発見してもらえるように工夫しました。

その他にも健康なコツメカワウソと病気のコツメカワウソのレントゲン写真を見比べて、違いを記入する問題も作成しましたが、ワークシートの難易度については適切かどうか、本番までずっと不安でした…。

 

しかし、ワークシートの答え合わせのときには、恥ずかしがりながらもたくさんの自分の考えを発表してくれる参加者の様子をみて、よかった~と少し脱力してしまうほど安心しました。

発表されたものの中には、見つけることが難しいのではないかと思い、あえて言及しなかったところをズバリと!答えてくれる参加者もいて、とても嬉しい気持ちになりました。

 

 

今回のイベントでは、獣医のキラキラしたところだけではなく、治らない病気との向き合い方、命との向き合い方についてもお話ししました。

個人的には、獣医になりたくなくなるかもと思いましたが、アンケート結果では、獣医になるという夢を悩んでいた複数の子供たちが、「やっぱりなりたい」と思うようになったという驚きの変化がありました!

 

『なにわの獣医 熱血あやな塾』ということで、大阪生まれ、大阪育ちの私が熱血に!(ときおり、難しい獣医学用語を用いつつ)、水族館獣医のお仕事、獣医の存在意義について、お話しした今回のイベント。この熱い気持ちが少しでも参加者に伝わったのであれば良いなと思います。

 

 

最後になりますが、今回のイベント、嬉しいことに応募多数で抽選となりました。残念ながら参加できなかった!という方は是非、次回の参加お待ちしております!

 

 

記事URLを表示

カテゴリー  イベント
キーワード 小野
前のページへ次のページへ
カテゴリ
バックナンバー