世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

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カメのねぞう

2022.08.30 (火)

松下

みなさまこんにちは。

夏の盛りを過ぎ、夜間はだいぶ過ごしやすくなってきましたね。

 

さて、展示飼育スタッフは半月に一回ほど当直業務が回ってきます。生き物や設備に異常がないか、夜中に一人だけで見回りを行うのです。

 

夏といえば怪談噺。先輩スタッフがさんざんおばけの話でからかってくるので、肝の小さい私はいつもどきどきしながら真夜中の館内を歩いています。

 

そんな当直業務ですが、私のひそかな楽しみがカメの「ねぞう」を見ることです!

 

カメのかわいらしいねぞうを見れば、怖い気持ちなんて吹っ飛んでしまいます。今日は、私と一緒にカメのねぞうを求めて夜の見回りに出発しましょう。4Fから順番に降りていきます。

 

 

まずは3F。最初に出会えるのは「山間の生き物」水槽にいるニホンイシガメです。

あしをだらんと伸ばして、無防備な姿をさらしています。「淵と瀬の生き物」水槽(コツメカワウソの隣)にいるニホンイシガメは水中で寝ているようですが、どうやらこちらの個体は陸上で眠るのがお好きなようです。

 

 

続いて2Fまで降りましょう。「淡水魚博士の探検小屋」中国の展示エリアにいるオオアタマガメが見えてきます。

今日はこちらも陸に上がって寝ているようです。ぎゅっと目をつむっているのがよく分かります。カメにはまぶたがあるため、人間と同じように目を閉じたり開いたりすることができるのですね。

 

 

さて、1Fまでやってきました。夜の見回りもいよいよ大詰めです。もぐもぐタイムでもおなじみ、アルダブラゾウガメの登場です。

マール(愛称)は泥に埋もれて、じつに気持ち良さそうですね。泥浴び場は夜もゾウガメたちに大人気のスポットです。野生のアルダブラゾウガメも、暑い時期は泥浴びを行い、体温調節をするそうです。

 

左右対称(!)という奇跡のねぞうを披露してくれたのは、チョコ(左)とナッツ(右)です。なんだか滑稽で見ていると思わず笑ってしまいますね。この一枚を紹介したいがためにこのコラムを書こうと決意しました。

 

 

カメのねぞう、いかがでしたでしょうか。当館では不定期に「夜の水族館」というプログラムを開催しており、閉館後の水族館をご覧いただけます。またぜひ参加してみてください。

 

見回りが終了したのでそろそろ仮眠を取りましょうか。みなさまもカメたちのようにしっかりと体温調整を行い、快適な夜をお過ごしくださいね。おやすみなさい!

 

 

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カテゴリー  爬虫類
キーワード 松下
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