企画展のダイダイイソミミズハゼ
2024.01.27 (土)
こんにちは。寒い日が続きますね。
今日は、現在の企画展で展示しているダイダイイソミミズハゼをご紹介します。
そもそもミミズハゼの仲間が、どのような生き物なのかといいますと、
呼び名の通り「ミミズのような体つきをしたハゼ」です。夜行性であり、石の下にかくれていたり、地面を何十cmも掘らないと発見できなかったりで、目立たないくらしをしています。人目につきにくいくらしぶりのせいか、調査・研究の途上にあり、学名がつけられていない種類がたくさんいます。
国内のどこにどの種がすんでいるのかもわかっていないことが多く、捕まえたミミズハゼが、一体なにミミズハゼなのか、識別できる人はなかなかいません。
なにミミズハゼ?
なにミミズハゼ?
わたしも目下のところ勉強中です。
これまで当館では、企画展や「河口の生き物」水槽で短期間の展示をしたことがありました。その際も、なにミミズハゼなのかの判断に困り「ミミズハゼの仲間」として展示しました。
しかし、今回の企画展ではピシッ!と和名と学名を添えて展示しています。
展示しているのは「ダイダイイソミミズハゼ」。
この展示は和歌山県自然博物館にご協力いただきました。
2019年に新種記載された種で、沿岸の浅い磯礫中などから見つかっており、眼の下に数本のヒゲ状突起があるのが特徴とのこと。
拡大してみても目の下のヒゲ状突起の存在は確認しづらく、肉眼でぱっとわかるものではなさそうです(おそらく矢印で示したところだと思います)。
明るい展示槽では、下の写真のように隠れてしまい、なかなかお客さまに全身を見ていただくことができていません。
給餌したら(活発な捕食シーンをご覧いただけるかも…。)と思い、試したのですが残念ながら全くの無反応。『食欲 < 隠れ欲』でした。
というわけで、いつも夕方の消灯時間前後に給餌することにしています。
暗がりでは活発に動いて、しかも、けっこうたくさんの量の餌を食べます。
いかがでしたでしょうか?
ミミズハゼの仲間を知らなかった、見たことがなかったという方に、ぜひ見ていただきたいです。