世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

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田んぼのムカデ!?

2024.06.27 (木)

古田

皆さまこんにちは。

梅雨時期が始まり、田んぼにも苗が植えられて緑が濃い季節になりましたね。

 

さて、当館でも展示に少し変化がありました。

それがこちら、水族館3階にあります「岐阜にすむ水生昆虫・里山の生き物」水槽の生き物が変わりました。

 

その生き物がこちら。皆さん、こちらの生き物知っていますか?

 

 

実はこの生き物、ゲンゴロウの幼虫なのです。

こちらの大きな水槽で展示しているゲンゴロウの成虫とは、全く違う形をしています。

 

 

 

 

ちなみにゲンゴロウの卵はこちら。

 

1㎝ほどの卵を植物の中に産みつけます。

 

そして卵からふ化した幼虫は、水の中で暮らし、昆虫やオタマジャクシなどを食べて大きくなり、2回の脱皮を経て、3令幼虫まで成長します。ちなみに当館では、バックヤードで飼育している餌用のコオロギを与えて育てています。

このコオロギを挟んでいる部分がゲンゴロウのアゴです。このアゴで獲物を挟み、消化液を注入して体内の組織を溶かし、吸います。

3令幼虫にもなるとかなり獰猛で、このアゴで挟まれると人間でもかなり痛く、昔は「田のムカデ」と言われ恐れられていたようです。

 

 

ふ化してから40日ほどたつと、3令幼虫は8㎝ほどになり、体型も丸々としています。

 

 

今回展示できるのはこの3令幼虫までとなります。

実は、この丸々と太った幼虫はその後、土に潜るのです。土に潜ってからの話しは次回のコラムで書こうと思います。

 

 

こちらの展示は7月中旬ごろまでを予定しています。

短めの期間ですので、今しか見ることの出来ないゲンゴロウの幼虫の姿を、皆様ぜひ見に来てくださいね。

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カテゴリー  アクア・トトの生き物
キーワード 古田
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