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メコン川水槽のナマズたち!

2024.10.04 (金)

佐藤

みなさまこんにちは。展示飼育部の佐藤です。

 

東南アジアを流れるメコン川には数多くの淡水魚が生息していますが、

種数において、最も多く確認されているのがコイの仲間たちで、その次にナマズの仲間たちが続きます。

 

今回は当館のメコン川水槽で展示しているナマズたちを現地の写真と共にご紹介いたします。メコン川のナマズといえばメコンオオナマズが有名ですが、今回の主役はメコンオオナマズと以前紹介したカイヤン以外のナマズたちです!

 

 

最初のナマズはトランスルーセントグラスキャットフィッシュと呼ばれるクリプトプテルス属のナマズです。実際には1種ではなく、そっくりな姿形の種が数種いるのですが、この魚たちは何といっても魚体が透き通るように透明であることが特徴ではないでしょうか。私はカンボジアでの魚調査の際に何度もこの魚を採りましたが、いつ見ても言葉では表現できないほど、魅力的で美しい魚です。

 

当館の展示水槽ではいつも群れをつくってかたまっています。ご来館の際にはじっくりと透明な魚体を間近で観察していただけると嬉しいです。

 

 

 

続いて2種目のナマズは上の写真のバガリウスというナマズです。

この魚は成長すると、1mを超える大型ナマズで、太く長い口ひげが水牛に似ている事から、カンボジアでは「トライ(魚)・クロバイ(水牛)」と呼ばれ、現地ではとても有名な魚です。

 

多くの魚は魚体が粘膜でおおわれてツルツルしますが、バガリウスの体表は粗い紙ヤスリの様にザラザラ、パサパサしているため、とてもつかみやすい魚です。

 

水が少なく、透明度の高い乾季にメコン川へ潜ると、岩に張り付いているバガリウスを見ることができますが、とても警戒心が強くて俊敏なため、なかなか近づいて観察させてもらえません。当館ではメコンオオナマズと同じ水槽で展示していますが、観覧側からはなかなか姿を見せてくれない隠れキャラ的な魚となっています。姿を見つけた方は幸運の持ち主だと思います!

 

 

 

続きまして、3種目はワラゴ・アトゥーというナマズです。カンボジアでは1m程の個体もよく見かけます。日本の琵琶湖水系に生息するビワコオオナマズに姿が似ており、口には小魚を捕らえるための鋭く小さな歯がびっしりと並んでいます。

 

当館ではメコン川中流の魚水槽(メコンオオナマズの水槽の隣)にて展示しています。

周りに大きな魚たちがたくさんいるので、目立たない魚かもしれませんが、ご来館の際にはぜひ探してみてください。

 

 

 

本日、紹介する最後の魚はワラゴ・ミクロポゴンというナマズです。上のワラゴ・アトゥーと同じワラゴ属の魚ですが、スレンダーな体形のワラゴ・アトゥーよりも少しぽっちゃりしている魚です。上の写真は2000年にラオス国境の村で出会った大きな個体で、当時はこのサイズがたくさんいましたが、最近では1mを超えるサイズは勿論の事、小さいサイズでさえ、なかなか見ることができなくなってしまいました。

しかし、当館では、現地でもなかなか見ることのできない大型個体も展示されているので、ご来館の際にはワラゴ・ミクロポゴンの姿を探してみてください!

 

 

今回はメコン川のナマズたちをご紹介させていただきました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

それではまた!

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カテゴリー  アクア・トトの生き物
キーワード 佐藤
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