

すくすく水草成長中 Part 1
2025.06.23 (月)
みなさまこんにちは。山下です。
最近の山下は少し水草にハマってきています。
やはり魚をはじめとした、当館で飼育している多くの生き物は、いい感じの水槽レイアウトがあってこそ、その魅力が引き立つと考えます。そのいい感じのレイアウトに欠かせないのが水草だと思います。
これまで当館の水草はけっこう種数が少なく、同じようなものばかりだなぁ、と感じることが多々ありました。そこで、新たに育てられる水草はないかと試行錯誤しているところです。
すくすく水草コラムでは、今のところいい感じに育っている水草をご紹介したく思います。山下、本当に水草初心者です。新規水草に挑戦するためにたびたび勉強しております。学んだことをコラムに備忘録かのように書いていこうかと思いますので、果たしてPart何までいくのか、ご期待ください。
記念すべきPart1の水草はこちら!
トチカガミです。秋ごろに会社の先輩が見つけてきてくださったものを、暖かくなってきたので展示に出してみました。
トチカガミはおもにため池や水路などで見られる水草です。浮葉植物といって、地面に根を張ることなく、水面に浮かぶタイプの水草です。葉っぱの裏側には浮嚢というふくらみがあります。
こんな感じです。この浮嚢、よく見ると空気が入った小さな部屋のようなものがいくつもあるような構造になっています。これは水面に浮くわけですね。試しに水中に葉を沈めてみると、一瞬で浮かび上がってきました。
図鑑を読んでみると、どうも葉が多くなりすぎると、空気中へと葉を伸ばし始めるそうです。空気中に出た葉では浮嚢は無駄な構造になるのか、あまり見られなくなるそうです。環境に合わせて変化する葉、面白いですね。
さてそんなトチカガミ、水に浮かべておくと、あれよあれよという間に大きくなっていきます。走出枝という茎のようなものが横へ横へと広がり、途中にできる節から、新たな葉が出てきます。
こちらの写真は新たな葉が出てくる様子を撮影したものです。生命の息吹を感じられてとても良いですね。
では実際にどれくらい成長しているのか、水槽に水草を入れたばかりの頃の写真と、現在の水槽の写真を比べてみましょう。
入れたばかりの頃の様子はこちら。
ちょっと寂しい感じがしますね。頑張って増えてくれ~と思いながら控えめに投入しました。
そして現在はこちら。
かなり葉が増えています!素晴らしい成長ですね。悪くなってきた葉をじゃんじゃん剪定しながらもこの状態です。次々と新しい葉が出てきます。
さらに図鑑を読んでみると、気になる記述がありました。根は根毛が発達するそうです。水槽に入れたトチカガミの根を見てみると…
確かにかなり発達しています!もうフッサフサです。可愛いですね。
水草、細かく見ていくとそれぞれに興味深い特徴があって楽しいです。そんな中で今私が待っているのは、トチカガミの花を見ることです。トチカガミの花期は8~10月だそうです。花が咲いたらSNSに写真をアップしようと思います。みなさまもSNSを楽しみにお待ちください。もちろん当館に実際に足を運んでいただき、トチカガミの成長を一緒に見守っていただけるとより嬉しく思います。
現在トチカガミは里山の生き物水槽でのみ、展示しております。今後も水槽内でどのような成長を見せてくれるのかを楽しみにしながら、日々を過ごしていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次のコラムでお会いしましょう!