世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

おもしろ飼育コラム一覧
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ミミクリーシリーズ第10弾

2011.03.01 (火)

大島

いつも見ていただき、まことにありがとうございます。

ついにこのシリーズも2ケタに突入です!

さて、いよいよ大詰めとなってきたこのシリーズですが、

今回は「魚群(ぎょぐん)」です。

 

最近、いくつかの水族館で、イワシなどの群れが、ワーッと泳いでいる様子を見ることができます。

(ちなみに当館には、イワシはいません。だって淡水魚メインですから。)

あの群れを見て、何か気付くことはありませんか?

・・・そうです!ぶつからないのです!!

 

これは、魚類の持つ感覚器官のうち特に視覚と側線感覚の働きが大きいといわれています。

この魚群の習性をマネし、「ぶつからないクルマ」の実現に向けて研究が進められています。

それが、日産自動車株式会社が開発した「群走行ロボットカー エポロ」です。

このロボットは、他のロボットとの距離感や障害物などをセンサーでキャッチし、

障害物や道幅の変化があっても、周りのロボットとぶつかることなく、

通り抜けることができるのです。

(エポロを展示したかったんですけど、引っ張りだこ状態だそうで、無理でした・・・)

これが、実現すれば、交通事故のないクルマ社会ができるかもしれませんね?

さて、この魚の視覚と側線器官の働きをどうやって展示するか?

 

悩みました・・・だってイワシの大群なんて展示できませんもの(泣)

悩みに悩んだ結果、「障害物を避ける」という行動をお見せしようと考えました。

IMG_4745.JPGのサムネール画像
このかっちょいい(?)実験風水槽をご覧ください。
円柱型の水槽に一定方向の水流をつけることで魚を定位させ、
クルクル回る障害物を避けさせようという算段です。
おんもしれ~っ

 

おっと、これは、飼育スタッフの国崎さん、仕事ほったらかしで遊んでますね?

・・・ちょっと楽しげですね。

でも、あんまり激しく回さないでくださいね?魚たちが、びっくりしてしまいますよ。

みなさんも、この実験をぜひ体験してみては?

早く交通事故のない社会にならないかなぁと切に願う私です。

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カテゴリー  企画展・特別展示
キーワード 大島
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