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今年のアユ

2019.09.14 (土)

堀江真

こんにちは。

今年のアクア・トトぎふのアユ。

これまでになく勇ましいことになっています。

水槽の下のほう、体が黒くて背側がオレンジ色になっているのが、

サビアユと呼ばれる、婚姻色のあらわれたオスです。

今年、完全にサビてしまいました…。

 

ご存じの方も多いと思いますが、アユは年魚です。

秋に卵から産まれたアユの仔魚は、流されて海へ行き、そこで冬を越します。そして、春に川に帰ってきます。

川で石に着いた藻類などを食べて成長し、秋に川の下流域で産卵して一生を終える。

これがアユの一生です。

 

でも、こんな生活史では、当館のあの水槽では、冬にアユが展示できません。

 

そうならないために、これまで毎年、アユに秋を、というか四季を感じさせないように、照明を24時間点灯し、水温も低めに保つなどしていました。

でも、どういうわけでしょう…。今年は、完全に秋が来たのに気づかれてしまったようです。

というわけで、見事に繁殖期を迎えたアユたち。

本来のあるべき姿を今年はご覧いただくことができます。

 

 

途中で、オスが体を震わせて放精(精子を放出)するようなシーンがありますよね。ニシシマドジョウとシマヨシノボリが寄ってきて何かを食べているようです。

 

そうです。ここの砂利には、アユの卵がたくさん産みつけられているのです。

 

先日のブログで「繁殖期は一段落」と、のんきなことを申しましたが、

繁殖期はまだ終わっていなかった…というか休む間もなく秋産卵型の繁殖期到来です。

 

当館でアユが産卵したのはおそらく初めて。

アユの卵を直接見たのもわたしは初めて。

 

両側回遊型だし、光に気を遣わなくちゃいけないみたいだし、

育てるのは非常に難しそうだなぁ…。

と思いつつも、繁殖期を終えて死んでしまったら、

水槽にアユがいなくなってしまうかもしれない!!!

という危機感から、少しだけ卵を回収して育て始めました。

 

↓ 1日目

 

↓ 4日目

 

 

↓ 6日目

 

 

↓ 10日目

 

 

 

ふ化しました。全長は約7mmで、体は細くて透明。そして目の大きいこと!

この目で何を見るんでしょうね。

 

現在、ふ化してまだ1週間。これからどうなることでしょう。

 

産まれた仔魚はさておき、岐阜県の県魚にも指定されているアユです。

朝早くや夕方に産卵していることが多いので、勇ましいアユの姿をぜひ見に来てください。

今年限定です!来年以降は何か手を打ちます。たぶん。

 

あ、長くなりましたが、アユの右隣の水槽にも目を向けていただきたいです。

こちらには、今年に入ってから新種として発表されたナガレカマツカを展示しています。

 

カマツカとして知られている魚が、じつは3種類だったということが明らかになり、もともと展示しているカマツカに加え、それよりもちょっと上流に生息するナガレカマツカが仲間入りしました。

こちらは、岐阜大学の向井准教授にご協力をいただき展示することができました。

当然ですが、カマツカそっくりです。

ヒゲの長さや胸ビレの形が見分けるポイントです。

名前がついたばかりのぴかぴかの新入りをどうぞよろしく。

 
 
 

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カテゴリー  アクア・トトの生き物新しい展示日本の淡水魚
キーワード 堀江真
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