世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

おもしろ飼育コラム一覧
おもしろ飼育コラム一覧

ヒガシニホントカゲ展示!

2012.11.01 (木)

田上

3F「水田近くの土手の生きもの」水槽にて、ヒガシニホントカゲを展示してます!


と、書くと「新しい展示!?」のようで誤解を招くので、

先にどういうことか説明します。

今までニホントカゲと呼ばれていた種は、

日本列島に広く分布している考えられていましたが、

近年の研究結果から、東日本にすむものと西日本にすむもので、

遺伝的に大きく違っていることがわかりました。


そして、今年8月にでた学術論文(※)で見分け方が明らかにされ、

ニホントカゲは二種に分けられました。

これにより西日本に生息するものがニホントカゲPlestiodon japonicus

東日本に生息するものが、新たにヒガシニホントカゲPlestiodon finitimusとして

新種記載されました。

岐阜県内の個体はヒガシニホントカゲです。


さらに、ヒガシニホントカゲの中でも中部地方のものは、

遺伝的に分化していることがわかっています。


生物の分類は研究の発展とともに変更されることは、不思議なことではありません。

(当館飼育生物で最近変更したものを挙げると、例えばコサギ。

今まではコウノトリ目とされてきましたが、

研究の結果ペリカン目となりましたので、変更してます)


こういった情報の更新はこれからも迅速に対応していきます

(今回はちょっと遅かったです、すみません)。

 


ちなみこのように種名板を変更しました。



 


11.1(1).jpg

 




 

 

11.1(2).jpg


写真はそのままですけど、何か?





下記HPも是非。

http://www.nies.go.jp/biology/research/pu/2012/1208.html




※Okamoto, T.and Hikida, T. (2012)  A new cryptic species allied to Plestiodon japonicus (Peters, 1864) (Squamata: Scincidae) from eastern Japan, and diagnoses of the new species and two parapatric congeners based on morphology and DNA barcode. Zootaxa 3436: 1-23.

 

 

 

 

 


 

記事URLを表示

カテゴリー  新しい展示
キーワード 田上
前のページへ次のページへ
カテゴリ
バックナンバー