世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

おもしろ飼育コラム一覧
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1年と4カ月

2012.11.02 (金)

大島

そう、それは、1年4カ月前に遡ります。

2階にあるメコン川ゾーンの小さな水槽で、ベタの仲間の展示を始めました。

当初は、ベタ・スマラグディナ、ベタ・マハチャイ、ベタ・インベリス の3種を入手しましたが、

紆余曲折あり、現在は、ベタ・スマラグディナの1種のみの展示となっています・・・

 

11.2(1).jpg 

これが、そのベタ・スマラグディナです。うん、地味ですね。

観賞魚屋さんなどでの売られているベタの仲間のほとんどは、

いろいろと交配を重ねて創られた改良品種です。

 

しかし、アクアトトぎふでは、

 原種(つまり交配されていない種、現地のタイにホントに生息している種)

 を展示しました。

地味ながらも、その「動き」をよ~く観察していると、

これがなかなか飽きないくらいにオモシロイのです。

 

落ち葉の下に隠れながら、エサを食べつつ、調子にのって他のテリトリーに侵入すると、

他の魚に追いかけられ、ビビって流木の影に身をひそめたり・・・

 

そんなに泳ぎまわる魚ではなく、

 隣の水槽のシザーステールラスボラやパールダニオなんかに比べると

むしろ「静」な魚です。

 

だからこそ、時折見せるちょっとした「動き」は、目を引きます。

で、この度、今までで一番の「動き」を魅せてくれました。

それが、こちら・・・ 

 

11.2(2).jpg 

青色鮮やかな体色がお分かりになりますか?これが、オスの婚姻色たるものです。

さらに目を凝らしていただきますと、吻の先に泡が溜まっています。

オスがせっせと泡を溜めて、産卵床を作っているのです。

ベタの仲間のなかには、このように泡の中で産卵し、

その後オスが卵や仔魚を守る習性をもつものがいます。

 

こういった習性を「バブルネストブリーディング」と呼ばれています。

へぇ~と感心していると、さらに・・・

 

11.2(3).jpg 

そう「産卵!!」です。オスは、メスの体に巻きつくようにして、産卵を促し、放精します。

周りの魚を追い払いつつ、何度も何度も泡の中に産卵を繰り返します。

どんな生物もそうですが、やはり「繁殖の瞬間」は感動的ですね。

 

で、その卵を泡ごと取り上げ、孵化したのが、こちら・・・

 

11.2(4).jpg大きさは、3㎜くらいの極小サイズ。

卵黄の吸収が終わっていないので、

なんとも言えませんが初期餌料にちゃんと餌付いてくれるかどうか・・・・。

不安を抱えながらも、期待しています。

(ベタマニアの方なら、別に珍しくも難しくもないんでしょうけど)

産卵周期があるようですが、今のところ1週間ほど継続して営巣、産卵が繰り返されています。

今が旬の魚です!!!!ぜひ♡

 

(・・・次からはもっと上手く写真を撮ります・・・)


 

 

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カテゴリー  アクア・トトの生き物
キーワード 大島
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