あこがれのオヤニラミ
2020.01.14 (火)
こんにちは。
ニッタン(日本産淡水魚)好きの方に絶大な人気のあるオヤニラミ。
京都以西の本州、九州北部、四国東北部が自然分布域です。
きりっとした顔立ち
鮮やかな色彩
これぞ魚!という体形
肉食性の名ハンター
そのくせ、卵に寄り添い見守る姿は、まさにギャップ。キュンとなりますよね。
ところが水槽で飼育してみると、オヤニラミ同士の闘争が絶えず、お互いをぼろぼろにしてしまいます。
1匹だけでは、全長10cmぐらいとあまり大きくない上に、水槽の角にかくれたり、木に寄り添うように立ち泳ぎして、見えないことも多い。じつに飼育係泣かせのオヤニラミです。
ところで、日本にオヤニラミの仲間はこの1種類だけですが、
海を渡った大陸(朝鮮半島・中国・ベトナム)には、4種類が生息しています。
1つは以前、当館でも展示していたコウライオヤニラミ。
最大で全長18cmと日本のオヤニラミよりもかなり大きいです。
さらに中国には、20cmオーバーの大型のオヤニラミも生息しています。
ナンシオヤニラミという種類なんですが…。
う~~ん、見てみたい。かっこよさそうだなぁ。
というわけで…。
展示スタートしました!
今はまだ20cm未満ですが、貫禄は十分。
気分によってなのか分かりませんが、体の斑紋もしま模様だったり、複雑なまだら模様だったりと変わる様子。
小っちゃかったころは、こんな様子でした。
小さくても、エサを食べる時はいっぱしの名ハンター。
なかには、生きたエビや小魚しか食べてくれない個体もいて、野性味を失わないところも、また魅力的です。
大きくなった今の写真は、ここでは貼るのをやめておきます。
どんな魚か楽しみに来館してくださる方もきっといらっしゃると思いますので。
じつは、アクア・トトのこのエリア(釧路湿原から中国・メコン川)には「日本の魚はどこからやってきたの?」というテーマがありまして…。
「日本には、大陸の魚と同じ仲間の魚がいるんだよ。」ということもそのテーマの一部です。
まさにオヤニラミもそう。太古の日本列島が本当に大陸とつながっていたんだなぁ…ということが、オヤニラミの仲間の分布域からも分かります。
「いつか絶対に展示してやるぞ!」と長年思い続けた魚ですので、
展示をスタートすることができて、本当にワクワクしています。
展示場所は2Fの「雲南省の魚Ⅱ」という名前の水槽です。見つけてくださいね。