初心忘るべからず
2020.05.09 (土)
私がまだ新人だったころ、上司から「生き物を飼育する上で一番難しいことは何だと思う?」と問われました。
私が悩んでいると、「言葉が通じないことだよ」と教えてくださいました。
生き物たちは言葉を発せられないため、体調が優れなくても私たちに教えてくれません。
そんな状況でいち早く気付いてあげられるのが飼育スタッフの役目です。
日々の状態をしっかりと把握し、少しの変化にも気づいてあげられるようになりなさいとのお言葉でした。
そんな中、トレーニングという概念に出会い、もう10数年。
ハズバンダリートレーニングの重要性をかみしめています。
ハズバンダリートレーニングとは、動物たちに協力してもらい、お互い無理のないよう健康チェックを行い異常がないか検査するためのトレーニングです。
具体的には、体重測定や体温測定、採血やエコー検査などをするときに動物たちの意思でじっとしていたり、検査等に必要な体の部分を見せてくれたりする行動を引き出すトレーニングです。
ハズバンダリートレーニングは、今では様々な動物で行われています。
言葉の通じない動物たちと向き合い、毎日を健康に過ごしてもらえるよう、そして異常がないか早期発見ができるよう、トレーニングが欠かせない日々です。
おまけ
カテゴリー アシカショーカピバラコツメカワウソ
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