コツメカワウソの離乳 その1
2016.05.01 (日)
4月12日にコツメカワウソの子どもが展示デビューを果たしました。
現在は3階「カワウソの巣穴」展示にて、
父:ライ、母:ミノとともにヤマト(♂)、ミヤマ(♂)、アサヒ(♀)の
家族5頭で生活しています。
コツメカワウソの子どもの成長記は、
前回「そろそろ離乳」というところで終わっているので、
今回は離乳編をお送りします。
離乳食を与えるまでの様子では、
アサヒが最も身体は小さいものの、
開眼や自力排便などを最も早く済ませていたので、
離乳も一番早いのでは?と予想していました。
しっかりとした足取りで歩き、周りの物への興味を示し、
体格的にも赤ん坊というよりは子どもといった雰囲気になった
生後59日齢より、離乳へ向けて親が食べている魚肉を与え始めました。
離乳食を与え始めた時期の3頭の様子です。
まずは骨を除いたり、ミンチにした魚肉の臭いを嗅がせたり、
切り身を差し出して遊ばせたり。
時には口の中に切り身を入れてやりますが、噛んでは吐き出し、
また口に入れても噛んでは吐き出しを繰り返しました。
61日齢にアサヒが口に入れてやったエサを飲み込み、
63日齢にはアサヒとミヤマが自分でくわえてエサを飲み込みました。
といってもわずか1gほどですが。
数日後にはヤマトも食べ始めるのですが、
この頃はまだまだ安定せず食べる時もあれば食べない時もある、
といった状態でした。
その後は、順調に食べる量も増え、離乳は完了しました。
これまで子どもへの授乳のために、
妊娠前の2倍近くもの量を食べていた母のミノは
これでやっと食欲もおさまると思ったら、なぜか全く食欲はおさまらず、
父のライ、そして子どものエサをかっさらっていくのです。
エサを奪われたライはただ立ち尽くし、
子どもは低い声を上げながらミノを追いかけているという始末。
コツメカワウソは親が子どもへエサを運んでやる、と言われるのですが。
ミノへは何度「おいおい!!」と突っ込みを入れたことか。。。
ミノの栄養は足りているはずなので、エネルギーにはならず
満腹感を与えられるゼリーを与えて食欲を紛らわせていました。
下の動画では、ミノ(母)にエサを横取りされてしまったアサヒ(子)が
ミノにうなっている様子をご覧いただけます。
エサを与えるとき時以外は仲良く過ごしているのですが...。
下のように、ミノはよく子どもたちの毛づくろいをしてますよ。
そして最近では大人と同じくらいエサを食べられるようになりました。
この続きは次回のブログでご紹介したいと思います。
お楽しみに!