おもしろ飼育コラム

ウキゴリ故郷にかえる
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ウキゴリ故郷にかえる

こんにちは。あっという間に秋になりましたね。 涼しくて食欲も増し増しです。 さて今日は5月に「こちらのブログ」で紹介いたしました ウキゴリの稚魚のその後についてのお知らせです。 稚魚の展示は6月の初旬に終了しましたが、 その後もちゃんと元気に生きてますよ~。 あれからたった3カ月ちょっとしかたっていませんが、 見違えるように大きくなりました。 4月↓ 5月↓ そして現在はこんなかんじ。 9月↓ どうですか?どこからどう見てもウキゴリですよね。 背ビレの後ろのほうに、黒と白の模様もちゃんとでています。 稚魚期はあまり泳がず茶柱のようでしたが、 今やしっかりと群れてホバリングしています。 時に泳ぎ、時に潜り、食欲も増し増しです。 大きさは、大きいもので6cmぐらいになりました。 展示槽の石の下に産みつけられていた卵からフ化したのが4月20日。 それから、成長に合わせてあっちこっちの予備槽を転々として育ちました。 その稚魚たちが今、まさに展示デビューを迎えています。 展示する水槽は、稚魚たちが産まれた故郷の水槽。 先日こそっと第1陣を展示槽に入れてみたところ、 無事に生存しているのが確認できましたので、 今日、第2陣を送り込みました。 この展示槽は、とにかくカワヒガイがエサをかっさらっていくので、 若いウキゴリたちがしっかりエサにありつけるか…。かなり心配です。 そして、油断すると石のすき間にかくれている 巨大なヌマチチブに バクッとやられるおそれもあり、さらに心配です。 でも、たくましく生き残ってほしい。 そしてまたこの水槽で産卵してくれるといいな。 みなさまもちょっと小ぶりなウキゴリを見つけたら、 ぜひ応援してあげてください。 それから、アクア・トト ぎふにもう一種いるウキゴリの仲間のビリンゴも、 この春に産まれた若魚を展示に加えました。 こちらは「下流のカニ」水槽にいます。 ビリンゴの繁殖についても、またブログを書きますね。 おたのしみに。 Tweet

黄色いカニ
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黄色いカニ

こんにちは。暑いですね。 仕事時の長靴の中が、サウナ状態の毎日です。 さて、今日は4月に展示の仲間入りをしたアカテガニが、 最近になってすっごくよく見えてますよ、というお話です。   どうですか?すっごくよく見えてますよね? いつもこのあたり(陸地の左の方)にいます。 今日もこんなかんじでした。↓   アカテガニは名前の通り、ハサミあしが赤色です。 甲の色は個体差があって、 展示個体のように黄色っぽいものや真っ赤なもの、 地味なグレーなどさまざまです。 同じ水槽にはよく似たベンケイガニもいますので、 見分けがつきやすいように、 黄色がかったアカテガニを現在は多めに展示しています。 下の写真はアカテガニとベンケイガニのツーショット。 似てますか?   こんなにきれいな色をしたアカテガニですが、 小さいころは体色が薄く、ハサミあしも赤くありません。 甲長1cm未満だと下の写真のような色合いの個体が多く見られます。   2~3cmほどに成長すると灰緑褐色(黒っぽいオリーブ色)になり、 さらに成長すると赤色を帯びてくるのが一般的です。 2cmほどの個体もブログ用に写真に撮ろうと思ったら、 なんと抱卵中でした!!まだ小さいのにびっくりです。  小さい個体も展示したいのですが、 脱皮のときに他のカニに捕食される危険があり、ちょっと難しいです。 同水槽に アカテガニ、ベンケイガニ、クロベンケイガニ と同じベンケイガニ科が3種そろっています。 興味のある方は、ぜひ「カニ当て」してくださいね。     ツイート

オオアタマガメのトレーニング
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オオアタマガメのトレーニング

私は、昨年7月からある取り組みをしております。   それは、タイトルにもあるように 「オオアタマガメのトレーニング」です!!!   先日、新聞でも取り上げて頂きましたし、 この場を借りて、私の口から皆様にも紹介をしたい!!と思い、 久々にブログを書くことにしました!!   さて、オオアタマガメについてちょっと紹介しますと・・・ 甲羅に頭が入らないくらい、大きな頭を持つカメです! 中国南部からインドシナ半島に生息しており、 ゴツゴツとした岩や崖がたくさんある流れのはやい渓流をすみかとしています。 そんなところに住むわけですから、野生下では、 岩や木を登ったりと、とてもアクティブに動き回る種としても知られています。   そして、すごい特技を持っており なんと、しっぽで木の枝にぶら下がることができるようなんです!!   そんなことができるなんて!! しかし図鑑には、ぶら下がっている写真は載っていません。 ・・・実際にみてみたくないですか? 見たいですよね? と、言うことで やってみることにしました。   当館のカメは、そんなに過酷な場所にいるわけではありません。 毎日、木の下なんかでのんびりと過ごしています。 待っているだけではしっぽで木にぶら下がるところは見ることができません。 どうしようかなぁーーっと考えた結果・・・ トレーニングの原理を使ってできないかと思いまして カメのトレーニングに挑戦してみることにしたのです。   まずは、ほめたい時にエサがあげれるようにしなければいけない!! なので、ピンセットから食べることができるようにトレーニング。 成功! ピンセットにまで食らいつくようになりました...。 (口を傷つけないように竹のピンセットを使い、さらにビニールテープを巻いています)   次にピンセットについてくるように誘導してみました。 実際はじめてみると、 思っていた以上に運動神経が良いことに気づきました。 いつもジッとしているだけなのに、こんなにも軽やかに動き回るとは!!!   なかなかやるなぁと思いながら、 水槽内の流木の上に誘ってみると・・・ そのまま登ってきました!!  そして餌を食らい、水に戻っていきました。 これなら、しっぽで枝にぶら下がるのもできそう!!ですよね?   しかし、どうやってぶら下げたらいいのでしょうか・・・ と悩んでいた時に・・・ 木に登ろうとしていたカメが滑って水中に落ちてしまったんです。   その時に、少ししっぽを動かしたのを見て これだっ!! と思いつきました!!   まず、木に手をかけさせ そのまま体をもちあげて、 同時にしっぽも木に巻きつけさせてみよう!!   と、いうことで さっそくやってみました。  カメが木にしがみつきながら   ひっくり返るように誘導して・・・ おっ! なんとか巻きつける(?)ことができました!!!!   ここからさらにトレーニングを続けていき・・・ 今では、木にしっぽを巻きつけるのは 余裕でできるようにまで成長しました!!!  この状態で、少しの間キープもできるようになったんです!!!   ここまでの成果をみなさんにも見て頂きたいと思い、 昨年10月8・9・10日の3日間 「オオアタマガメのフィーデングウォッチ」を行いました。  カメの解説とそれに合わせて実際に動いている姿も見て頂くというものです。 3日間ともお客様の前でしっぽを巻いているところを披露することができました!! たった3日間でしたが、多くのお客様にみて頂くことができ一安心です。 また、できたらいいなーー なんて思っています。 (開催できるかは未定ですが・・・)   ちなみに、 今でもトレーニングは続行中です。 場所は、水族館2Fオオアタマガメ水槽です。 毎日ではありませんが、運が良ければ 木にしっぽを巻いている様子が見れちゃうかもしれません!!! 水族館にお越しの際には、オオアタマガメの水槽を覗いてみてくださいね!! まだ、木にぶら下がることはできていませんが、 いつの日か、みなさんにお見せできるよう 頑張ります!! 応援よろしくお願いしますね!!   では!!!!!!!!!!  ツイート

“ハサミ”がなくても
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“ハサミ”がなくても

こんにちは。毎日寒すぎますね。 今日は個人的にちょっと心が温まった出来事を紹介します。   2カ月ぐらい前だったでしょうか。 展示水槽にいるアシハラガニにエサをあげようと、 石をめくって探していた時のことです。   「ん?なにか違和感…」       なんと大事なハサミあしが、すっかりないではないか!!! きっと仲間に襲われて自切したんだと思います。 あしも1本足りないし、甲には生々しい傷もあります。   これではエサをつかむこともできないし、 あれもこれもできなさそうで長くは生きられないんじゃないか。   それでも、ためしにエサのコオロギを与えてみたところ、 もがきにもがいた挙句、壁と体の間にコオロギをはさんで、 食べ始めました。   こいつはまだ、あきらめてないんだ…。 それならしっかりサポートしてあげよう。 次の脱皮までなんとかしのげば、新しいハサミあしが生えてくるはずです。   エサが少しでも食べやすくなるように、 小さな水槽に移し、食べやすそうな水草やアカムシをその中にたくさん入れて、 ときどきピンセットでコオロギや魚肉を与えました。 でも残念なことに、ほとんどエサを食べているのを見ることはありませんでした。   ほかのアシハラガニが次から次へと脱皮をしても、 まだ…。 「もうだめかな」と思いかけていたときでした。   だっぴしたー!!!  さて姿はどのように???           おー。 よかった。かっこいいアシハラガニに戻ることができました。 カニの再生能力ってすごいです。底力を感じました。   冬、カニたちは非活動シーズンではありますが、 展示槽のアシハラガニは冬でも元気です。 あいかわらず隠れてばっかりですが、また会いに来てくださいね。 ツイート

衝撃オタマの成長
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衝撃オタマの成長

前回お伝えした、 外鰓がフッサフサなキオビヤドクガエルのオタマジャクシ。     今回は外鰓が吸収され、細長い体になってからの成長をお届けします!      外鰓を吸収しきってしばらくすると、 オタマジャクシは餌を食べ始めるようになりました。 たくさん食べて、どんどんふくよかに…!    あっという間にぽっちゃり体型です。 はみ出る下腹、貫禄があります。 ちょっとしたチャームポイントですが、尾は波打っています。 後ろ肢が出るころ。体にうっすら黄色い模様がみえてきました! 出たての足もちょこっと黄色がのっていますね!         前足がポン!と出るころには、帯もだいぶハッキリ!   両足が出ると、尾はどんどん短くなっていきます。 そろそろ陸に上がるかな?と、 陸場を作ったプラケースに移動しました。     そして上陸!         卵を回収して約2か月ほどで、親と同じ姿になりました! 上陸まで観察を続けてみていると、 本当に劇的に体が変わるな…と 感心してしまいます。     小さく跳ねる幼体に、嬉しさもひとしおです!     そしておしらせです! 今年生まれのキオビヤドクガエル2匹が 親と同じ水槽に展示デビューしました!     よく葉っぱの下に隠れているので、なかなか見られないかもしれませんが、 ぜひ探してみてください!       1匹はかなり特徴的な模様をしているので、探しやすいかも??? 運よく見られた際に、 「あ、あの不思議なオタマジャクシが育ったんだな」、 と思って頂けたらうれしいです♪ それではまた! ツイート  

衝撃の?オタマジャクシ
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衝撃の?オタマジャクシ

7月16日からスタートした企画展「インパクト・アクアリウム」       刺激的な姿を持つ生き物たちを前に、 怖い…と立ちすくんでしまうこどもたちもチラホラ見かけます。 絶賛開催中のインパクト展には是非足を運んで頂くとして、 今日はバックヤードで見つけたインパクト!な生き物を紹介しましょう!   はいドーン!   どうですか、このオタマジャクシ。 なかなかの衝撃的な姿ではないでしょうか。   実はこれ、南米に生息する 「キオビヤドクガエル」のオタマジャクシなんです。   アクア・トト ぎふでは、1階のデンキウナギがいる水槽の隣で展示しています。   このオタマジャクシとの出会いはというと、 話は少しさかのぼります。   4月、展示水槽にてオスがしきりに鳴き始めました。 カエルの声とは想像できないような、美しい鳴き声です。 全身を震わせ、メスに向かって猛アピール!   これはもしかして、産卵してくれるかな!?ということで、 展示水槽に忍ばせていた産卵用のケースを確認すると・・・       卵を生んでくれました!   このプルプル感…まるで水まんじゅうのようです。 この黒い塊のような状態から、卵は目まぐるしく姿を変えていきます。 キオビヤドクガエルは4~5月にかけて定期的に産卵してくれたので、 その成長段階を追って撮影することができました。   卵回収から約3日後   黒い塊の上に小さなオタマジャクシの形が現れました。   卵回収から約4日後 なにやらオタマジャクシの頭からツノのような突起物が出ています! 突起物はどんどん細長く伸びていき…   卵回収から約7日後     始めにご紹介したあの姿に! オタマジャクシから伸びているこの血管のような部分について調べてみると、 どうやら『外鰓(がいさい)※』だということが分かりました。 ※エラのことです!   ヤドクガエルの仲間は、 自然下では植物の葉と葉のすきまにできるような わずかな水たまりで産卵するといわれています。 少ない水の中で、効率的に酸素を得るためのものでしょうか。 なんともカッコイイ姿に感動しました。   外鰓ができてしばらくすると、卵膜を破ってふ化しました。   この特徴的な外鰓、ここからどのように成長するのだろう!?と観察を続けましたが、 日を追うごとに体にどんどん吸収され、短くなっていきました。 1対あった外鰓は片側にしか見られなくなり 卵回収から12日~14日後に全て吸収されてしまいました。   ちょっと細長いオタマジャクシですね!     キオビヤドクガエルの、ほんの少しの期間のみ見られる姿に インパクトを受けて頂けたでしょうか!?   この後、オタマジャクシはどう育つのか!? 黄色い模様はいつ出てきたのか!? 気になる成長については、改めてご紹介させて頂こうと思います。   それでは、また!   ツイート  

父の日には黄色い…
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父の日には黄色い…

今週の日曜日、6月19日は父の日! 日本では、父の日のイメージカラーは黄色! ということで、 水族館に入ってすぐ、エントランスのテーマ水槽では 『父の日に贈る黄色のさかな』と題して、 鮮やかな黄色い体色をもつ魚を展示しています。  どうですか、この華やかさ! 水槽の中を彩ってくれている魚たちは4種います。  エサをあげている際、お客様に解説をしていると 「名前が呪文みたい」、「全部覚えるには根性がいるね…」 といった感想を頂くことが多く、 みなさまこのカタカナの並びに少し押され気味なご様子。 それぞれ目を引く美しさなのはもちろんですが 個人的にも思い入れのある魚なので、 ぜひこの機会に1種でも覚えて頂けたら嬉しいです!   今回はこの水槽から2種、ピックアップしてご紹介させて頂きます。 まずは黄色と青のコントラストが映える ニンボクロミス・ベネスタス  アフリカのマラウィ湖に生息するシクリッドのなかまであり、 この体の模様からジラフ(キリン)シクリッドとも呼ばれることがあります。   実はこのニンボクロミス・ベネスタス、  2015年夏の企画展「アフリカ~進化の湖~」でも活躍しました。  企画展の期間中、  メス親が口の中で卵を保護する習性を展示槽で見せてくれました。  ↑1匹のメスの口から出てきた稚魚です!(2015年9月撮影) 外に出たてホヤホヤの稚魚は7ミリほど。   既にキリン模様がありますね! このときの稚魚たち、現在ではだいぶ大きくなりましたよ! 実は今回のテーマ水槽で、親と一緒に泳いでもらっています! ひとまわり小さなニンボクロミス・ベネスタスにも注目してくださいね!   続いて ハプロクロミス・ソーヴァジェイ  5センチほどの黄色の体に黒いライン。 こちらはアフリカのヴィクトリア湖に生息するシクリッドのなかまです。 ニンボクロミス・ベネスタスと同様に メスが卵を口の中で保護する習性があります。   そんなハプロクロミス・ソーヴァジェイが 昨年繁殖した際の画像を見て頂きましょう!      口の中で育っている稚魚が丸見えです! 口の中から出てくる前に、 稚魚は外の世界が見えているかもしれませんね!   今回は2種のご紹介でしたが、 知れば知るほど面白い「黄色い魚たち」。 ぜひ、お父さんを誘って、見に来ていただけたら嬉しいです♪     ツイート  

エゾサンショウウオ幼生、変態が始まりました!
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エゾサンショウウオ幼生、変態が始まりました!

4月26日から展示を始めた 「実験!エゾサンショウウオの頭でっかち幼生」 ※過去のブログはこちらからどうぞ↓ 4/29 「エゾサンショウウオの幼生を展示しました!」  5/9 「頭でっかち化、進んでいます!」  5/14 「色々な角度から比べてみました」   実験水槽の幼生の変態が始まりました! 飼育密度の低い環境、高い環境の幼生のどちらも 外鰓が小さくなり、眼も盛り上がって顔つきが変わってきています! 尾びれの膜もどんどん減ってきました。 飼育密度 低     飼育密度 高 変態が始まっていない幼生のうち、頭でっかち幼生が現れているかというと…   実は、前回から頭の大きさに変化はありませんでした。 むしろ、両者の差が無くなっているような…   一部の幼生で変態が始まった!ということで 無事に成長してくれたことを嬉しく思いますが、 それとともにこの展示の終了のお知らせをしなければなりません。   展示期間は5月31日までです。 まだ見てない!という方はどうぞお早めに…!     実験結果はというと、  エゾサンショウウオの幼生は、飼育密度を高くしたことで 実験から2週間ほどでやや、“頭でっかち化”したが、  1か月ほど経つと  “頭でっかち化”が途中で止まってしまった    ということになりました。 個人的には去年現れた頭でっかちの幼生を見ているだけに、 もっともっと大きくなってほしかったなー!と感じております…。 私がみなさまにお見せしたかった幼生の参考画像です。       うーん、悔しい! 頭でっかち化が顕著に見られなかった原因を考えてみると、 バックヤードの水槽から実験水槽に移動する際、 幼生の前足が出る程度の成長具合の幼生を選んでいたため、 実験開始の時には 頭でっかち化のスイッチが押される期間がすでに過ぎていたのかな…とか、 餌やりの頻度かなぁ…とか、色々な思いが頭をめぐります。   環境を操作して、生き物が変化する様を展示することの難しさを 今回の取り組みでよーく感じることができました! 得られた課題を次につなげ、いつかリベンジさせていただきます!   短い期間でしたが、エゾサンショウウオの頭でっかち化という 不思議な能力を紹介する展示ができたことを嬉しく思います! 実際に展示を見てくださった方! ブログから幼生の成長を見守って下さった方! 頑張ってくれたエゾサンショウウオ幼生たち! 本当にありがとうございました!!!       それではまた!     ツイート  

葦原蟹
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葦原蟹

こんにちは。潮干狩りのシーズンですね。 というわけで、 今日は干潟の生きもの、アシハラガニをご紹介します。 ブルーグレーのボティにオレンジ色の縁取りのある、 つるんとしたカニです。 名前の通り、アシ原の発達した河口にすんでいます。 (近年ではアシ原とは言わず「ヨシ原」ということが多いのですが…) 3月下旬に干潟に行くと・・・ たくさんのアシハラガニがいました。 どれも甲幅3センチぐらいの大人サイズです。     稚ガニは巣穴からあまり離れず、干潟のような水のある、開けた場所にはめったに来ないので、この時は見れませんでした。       あたたかさに誘われてか、 この日は大量のアシハラガニが干潟に出てきていました。 さて、水族館のアシハラガニはというと、隠れてばかり。 水槽をのぞいても、あしだけとか、 ハサミあしだけとかしか見れないことが多いです。 しかーし!! 先日、予備槽で交尾しているところを見ちゃいました!!!   左側の「オテアゲっ」てなっている方がオスです↓ 真横から見ると↓     やっぱり「オテアゲっ」ってなってます。     サワガニなどのように、交尾のときは、オスがハサミ脚でメスを「がしっ」と抱きしめるんだと思ってたんですが、なんかちょっと違ってました。卵から孵化したアシハラガニの子どもは、海で浮遊生活をおくり何度か脱皮をしてカニの姿になると河口へと戻ってくという生活史をもつので、育てるのは非常に難しいですが、まずは、交尾を見れて写真を撮れただけで満足です。   アクア・トト ぎふでは、長良川の下流~河口ゾーンの トビハゼのいる水槽にて展示しています。 夜行性なので昼間は隠れてばかりですが、ちゃんといます! さがしてみてくださいね!     ツイート  

水中適応の証
  • アクア・トトの生き物

水中適応の証

水族館には水中生活に適応した生き物が多数飼育されています。 当たり前ですよね。   ところが魚類以外には、 泳ぐ姿をあまり見かけない生き物もたくさんいます。 そこで脚好きの私、 特に泳ぎに適応している証「水かき」を探してみました。   まずは、石の上や擬岩の陰でじーとしていることが多い、カジカガエル。  おぉ~、これは上手に泳げそうな水かきですね。   ライトの当たる場所で日光浴をして過ごすニホンイシガメ。  こちらも結構しっかりした水かきです。 水槽の底でじーと動かないことが多いクサガメだって。  飼育員として働きながらも、泳ぐところを見たことがないマタマタだって、ほら。 カメ類の中でも水中での動きが機敏なスッポンだと・・・・  (常設しておらず、バックヤード飼育なのですが)   足全体が船のオールのようですね。 イシガメやクサガメよりも、水中生活への適応度が高そうです。   クサガメと同じ水槽ですが、水上に浮いているカルガモ。  水中には潜りませんが、 カルガモも立派な水かきがあるようです。   最近生まれたコツメカワウソの子ども。  生後47日目の写真ですが、しっかりと水かきがありますね。   前肢後肢ともにありますが、 後肢の方が大きな水かきなんですよ。  こちらは足跡。 水かきまではわからないですね。   カリフォルニアアシカ  生物分類だと、鰭脚下目(ききゃくかもく)というだけあって 鰭(ヒレ)状と言えるほど水かきが発達しています。   最近当館にやってきた子どものカピバラだってほら。    暖かくなったら、泳ぐ姿をご覧いただける予定ですので、 おたのしみに。   幻の水中モグラと言われるカワネズミだって。 あれ?? 水かき………、、、ないですね!!   解説板には下のように書いてあります。 「指に生えた短くかたい毛を水かき代わりにして水中を巧みに泳ぎ・・・」 水かき代わりの毛というのがこちら、ドン!!   かたい毛で巧みに泳ぐなんて、驚きです!!   まだまだ、様々な生き物に水かきをはじめ、 多様な水中適応の証が隠されています。 お客様お一人おひとり、こんなふうに 観察するポイントを決めて水族館をご覧になってはいかがでしょうか。  ツイート  

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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