おもしろ飼育コラム

コーキング補修作業
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コーキング補修作業

今回は以前のブログで紹介いたしました、 水槽のコーキング部分(水槽のアクリル板を固定している部分)の かじり被害を防止するための補修作業を紹介します。   「河口の魚」水槽では アイゴがコーキング部分をガジガジとかじってしまい、 コーキング部分は写真のようにデコボコと無残なことに・・・。 植物質の餌が足りていないのでは? という可能性を考えてレタスを与えると、 コーキングをかじる被害は少し落ち着いてきました。 しかしコーキングがむきだしでは またかじられるかもしれません。 そこでこれ以上かじられないよう、塩ビ板で補強することにしました。   塩ビ板の貼り付けには 生き物に影響がなく、他の水族館でも使用例がある シリコン剤(接着剤)を使用しました。   水槽に入り早速作業開始です。   潜水するスタッフはそっと水槽に入りますが 魚たちはびっくりして、水槽の端っこで 「何が始まるんだ?」と小さくなっています。   スタッフはもくもくと作業を進めていきます。 シリコン剤を水中で塗り広げ、    そこに切り出した塩ビ板を貼り付けていきます。    作業は順調に進み、無事完了です。   おびえていた魚たちも、 作業後は何事もなかったかのように餌を食べてくれたので 一安心です。   これでかじり被害はなくなるはずです。  あと「アマゾン川の魚Ⅰ」の水槽も、近々補修する予定でいます。     ツイート    

水族館のクリスマス
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水族館のクリスマス

12月に入り街はクリスマス一色! もちろん!アクア・トト ぎふでも クリスマスのイベントをいくつかご用意しています。 毎年人気のデンキウナギのクリスマスツリー…    今年はテレビでも何回かご紹介いただきました。 が、今年の一押しはこちら!   「クリスマス トト・ツリー水槽」 キューブ水槽とグラスタワーを組み合わせて、 立体的なツリーをイメージしています。    そして、それぞれの水槽にはテーマがあります。 しんしんと降り積もる雪を 白いコリドラス と シルバーモーリー で再現した水槽。     長ーいひげのサンタさん!?は マーブルクララ。   赤いお鼻のトナカイをイメージした ラミノーズテトラ と オーナメントのキャンディみたいな クーリーローチ を展示した水槽も。    クーリーローチはどこに...?? よくトナカイの飾りの足元にいるので、探してみてください♪ 今年はエアープランツや多肉植物を植えちゃったりして、 大人っぽい展示になりました♡ デンキウナギを楽しんだ後は、こちらのクリスマス特別水槽もご注目を。 どちらも12月25日(金)までの特別展示ですのでお見逃しなく! それでは、また!   ツイート

オヤニラミ水槽みてみてね
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オヤニラミ水槽みてみてね

こんにちは。 気づけばもう12月ですね。忙しい年末が始まります。 アクア・トトでもクリスマスのイベントや企画展の入れ替え、 お正月水槽の準備などあわただしくなってきました。 それに加え、新年をピカピカの水槽で迎えるために、 毎日の水槽掃除にも力が入ります。 掃除のついでにちょっとレイアウトを変えたりもします。 今日は10月2日に掃除してレイアウトを変えた「吉井川の魚」コーナーの 通称「オヤニラミ水槽」をご紹介します。 オヤニラミは京都より西の本州と、四国、九州に生息する魚ですが、 人為的に放流されてしまったものが、 その他の地域でも生き延びて繁殖し、定着しています。 ここ岐阜県や、愛知県、滋賀県にもいます。 今回は、その「オヤニラミが定着してしまった場所」をヒントに、 水槽をレイアウトしてみました。 こちら、川の中の様子↓ 水深は大人の腰ぐらいです。      水際には植物が生え、水面には葉や根や茎などがゆらゆらと浮かんでいました。 展示水槽に、こんなにももっさり水草を植えると、葉っぱで排水が詰まったり、 オヤニラミが隠れて見えなくなったりするので、 ここまではできませんが、これをイメージしてレイアウトをしました。 で、できあがりがこちら↓      全然ちがう!!! 笑えるぐらい違うものができました。 ですが、「きれいになりましたねー。」「水草がいいですね。」と お客様に言っていただけたので良しとしよう。 それから約2カ月が経過した今↓      緑色のきれいだった水草は全部ムギツク(※)に掘り返されてなくなりました。 殺風景になりましたが、水面にはごらんのとおり葉っぱが。    ゆらゆらとゆれて、葉と葉の間にオヤニラミが隠れていることもあります。 少し最初にイメージしていたものに近づきました。 オヤニラミはこういう抽水植物(根は水底の土中にあり、 葉や茎が水面から出ている植物)の茎の部分に 粘着質の卵をくっつけて産みます。 細い茎に産むからなのか、オヤニラミの卵はこんなふう↓      2列でたて長。    オスが卵を保護します。 また、水槽内で産卵してくれるといいな。 それは来年の春のお楽しみ。 明日からも水槽の掃除やレイアウト頑張ります! それではまた。 (※)ムギツク・・・福井県・岐阜県・三重県以西の本州、四国、九州に生息。                    オヤニラミやドンコの産卵床に托卵する。   ツイート

アユモドキ
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アユモドキ

2階の「淡水魚博士の探検小屋」にある『吉井川の魚』水槽では 岡山県の吉井川に生息する淡水魚の中でも、 タナゴの仲間を中心に展示をしております。 その中に“アユモドキ”という魚も展示しています。       よく耳にするのが「全然アユに似てないじゃん!」という会話。 野外では流れに逆らって泳ぐ姿が、アユに似ているそうなんですが...。 じつは、アユモドキは名前に“アユ”とついていますが、 アユの仲間ではなくドジョウの仲間なんです。 口ひげは3対あり、背中のしま模様は成長するにつれて薄くなります。  しかしドジョウの仲間とはいえ、一般的なドジョウとも少し違います。 アユモドキはドジョウの仲間の中でも「ボティア(botia)」 と呼ばれるグループで、その多く(50種以上)は 中国から東南アジアに分布しています。 当館で展示しているなかでは     メコン川に生息するシニボティア・ロブスタ(Sinibotia robusta)や       シンクロサス・ヘローデス(Syncrossus helodes)が   アユモドキと同じ「ボティア」と呼ばれるグループです。 どの種類も共通してこのように目の下に棘を隠し持っていて、      種類によって形が違います。   話は変わりますが   今年の11月19日に国際自然保護連合(IUCN)が レッドリスト(絶滅のおそれがある生物リスト)の改訂を行いました。 これはそれぞれの専門分野の研究グループが、 世界の植物や動物を対象に絶滅の恐れあるいは危機的状況を調査したもので、 そのデータは開発事業や国際取引などの指標として使われています。   その中に、日本固有種の淡水魚アユモドキが含まれました。 日本では国の天然記念物及び 種の保存法の国内希少野生動植物種に指定され、保護されているのですが 今では岡山県の2か所と京都府の1ヵ所のみに生息し、 その数は激減しています。 話がとんでしまいましたが、 水族館では楽しんでいただくことはもちろん、 生き物がおかれている現状なども知っていただく場を目指しています。 今度アユモドキをご覧いただく際は 「実はドジョウの仲間なんだ」ということに加えて このような状況も知っていただけるといいなと思っています。 それでは最後に、アユモドキの泳ぐ姿を撮影しましたのでご覧ください。         ツイート

かじる魚
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かじる魚

こんにちは。 11月も下旬になりすっかり寒くなってきましたが、 風邪などひかれていないでしょうか? さて、今日は水族館の「水槽」にまつわる困ったお話を少し。 よく、お客様から「大きな水槽はどうやってできているの?」 と聞かれることがあります。 アクア・トト ぎふにはいくつかの大きな水槽があるのですが、 その観覧面は透明のアクリル板をはめてでできていて コーキング剤という接着剤で壁や床に固定されています。 実は、そのコーキング剤をかじっている魚たちがいるのです。 例えば、ナイルパーチなどがいる「コンゴ川下流の魚」水槽の左側。 仕切り(写真の右)のアクリル板にコーキング剤が使われているのですが、 拡大してみると…。 水面より下のコーキング部分が、ごっそりえぐれています。 魚たちがかじらないよう、コーキング部分を覆ったりしていたのですが 最近では他の水槽でも コーキング部分をかじられる被害が出てきたのです!   それがアロワナなどがいる「アマゾン川の魚Ⅰ」水槽や 3階の最後の展示「河口の魚」水槽です。  写真左の水槽下層、コーキング部分が ところどころ丸く削れているのが見えますでしょうか。 これ、すべて魚がかじっているんです! 「河口の魚」水槽は、内側から水中撮影した写真をご覧ください。   少し分かりにくいですが 表面のボコボコっとしている部分、すべてかじられている部分なんです。 あまり影響ないのでは!?と思いそうですが、 ひどくなると水槽から漏水する可能性も出てくるので、 補修していかなくてはなりません。 ところで、どんな魚がかじっていているのかというと... 「アマゾン川の魚Ⅰ」水槽ではレポリヌスの仲間や、 「河口の魚」水槽では新しく入れたアイゴがかじっています。 アイゴについては、植物質のエサが不足している可能性もあるので 夜間にレタスを与えたりしています。 その効果もあって、 少しはコーキング部分をかじることが減ってきたようです。   今後は、削られてしまったコーキング部分の補修をしていく予定です。 また変化がありましたら、次回報告していきます。         ツイート

カエルの給餌
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カエルの給餌

ブログがお久しぶりの須田です。 私事ですが、10月に魚類担当から動物担当になりました。 魚たちに変わって、これからはカエル、サンショウウオ、ヘビ、 カピバラ、アシカ、カワウソなどの動物たちと共に頑張ってまいります! さて、早いもので動物担当となって1か月が経ちました。 業務の中では、これまで水を隔てて接してきた魚たちと比べて、 生き物たちとの距離が近いなぁ…と感じることがあります。 今日のブログはそんな「近さ」を感じた餌やりの話です。 火曜日と金曜日は、カエルの給餌(=餌やり)の日。 カエルたちのごはんは主に生きたコオロギなどの昆虫です。 ↑こんな感じで、口の大きさに合わせて給餌できるよう 様々なサイズのコオロギを用意しそれぞれの水槽へと向かいます。 ピンセットで口元に近づければ食べてくれるカエルもいれば、 中には手が近づくと警戒して食べなくなってしまう種類も…。 その種独特の食べ方はもちろんですが、 個体のクセを見極めるのがなかなか難しいです。 ↓こちらはピンセットから食べてくれたニホンアマガエル。    餌のケースを片手に、予備水槽のカエルたちのもとにも向かいます! ↓こちらはモリアオガエルの予備水槽。  待ち切れていない個体がちらっと写っていますね! 先日、この水槽の餌やりを始めようとしたときのことですが、 ごはんだよ~とふたを開け、コオロギをつまもうとモタモタしていたところ! ビターンとコップに衝撃を受けました。     は、はりつかれた!!!   さすが樹上棲のカエルです。 このあとすぐにもとの場所へとお帰り頂きました。 展示水槽ではじっとしていることの多いモリアオガエルですが、 思っていたより強いジャンプ力と指の吸着力があることを しっかりと学ばせてもらった出来事でした。 自分との距離が近いことを頭に置いて、気を付けなきゃな、と反省です。 モリアオガエルが展示水槽のガラス面に張り付いているときは、 吸盤の観察チャンスです。   張り付く姿に出会えた際はぜひ、 ぷっくりつやつやの指先に注目してみてくださいね!     ツイート

コサギのビンボーゆすり
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コサギのビンボーゆすり

こんにちは、飼育の風間です。 みなさんいかがお過ごしでしょうか? 今回はコサギに関するブログをば。 ご存じの方もそうでない方もいるかと思いますが、 当館ではコサギを飼育しております。 本題に入る前にコサギについてプチ解説しますと、 コサギは俗に「シラサギ」と呼ばれる全身白色のサギのうちの一種で、 足の先が黄色いのが特徴です。 名前に「コ」と入ることからわかるように 他の白いサギ類に比べて体が小さいです。 というわけで、ここからが本題です。 このコサギという生き物、足先を使って漁をすると言われています。 どんな風に捕えるかというと、田んぼなどで、黄色い足先をユサユサ・・・ そこで、驚いて逃げ出した獲物をキャッチ! という手法です。 これは、「足ゆすり」と呼ばれたりもして、 下の写真のように野生のコサギを観察していると時折見ることが出来ます。  (一番左の個体が足ゆすりしてます。写真提供:先崎啓究) そう。 そして、みなさんもお察しの通り、この行動が当館のコサギでも見られたのです。 それも、「カルガモの餌」を狩るために。。。 当館では、コサギとカルガモを同じ場所で飼育しています。 この場所でコサギを飼育するようになったのは昨年のこと。 それから数か月経って、私はあることに気が付きます。 「カモの餌、誰かに荒らされてねぇか?」と。 そこで観察をしてみました。 午後3時 : 飼育スタッフが餌を置く。   1分後 : カルガモ登場。餌を食べる。   3分後 : コサギ登場。 餌を食べ…てない! 食べないけど、何かやってる!でもよく見えない! ということで、陸場にビデオカメラを設置してコサギの真実に迫ることにしました。 水槽の真ん中にある カルガモ用の餌スペースに 餌を置いた瞬間、まずは カルガモがやってきます。 3分後ほど経つと、 餌場付近にコサギ登場。 カルガモを蹴散らします。     しばらく首を伸ばして周りを警戒して・・・ 入ったーーーーー!   そして 足でユサユサしてるー!!!!!     しかも、自分の足で 吹っ飛ばしたカモの餌を  ついばんでいるではないか!     何事―ッ!??   ということで、そんなコサギの姿を動画でお楽しみにください。 いかがでしたでしょうか? まさか、飼育下のコサギも「足ゆすり」するとは。 しかも、カモの餌でやるとは。。。 よーく動画を見てみると、 弾かれたカモの餌を突っついて咥えはしますが、 食べれてはいない様子。 食べるわけでもなにのに、なぜ「足ゆすり」しちゃうんでしょうかね~? 不思議です。   コサギやカルガモの午後の餌の時間は、毎日15時くらい。 気になった方は、ぜひこの足技を披露する「コサギ」を見に来て下さいね~。   ※シラサギは俗名であり、種名や分類を指す呼び名ではありません。 ※コサギの「足ゆすり」行動は、必ず見られるわけではりませんのでご了承ください。   ツイート

主役は誰だ
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主役は誰だ

当館には様々な生き物の水槽があります。 圧倒的に魚の水槽が多いですが、そのなかにカニをメインとした水槽があります。      カニといえば、海のカニを想像することが多いですが、川にもカニはいます。 サワガニやモクズガニなどが有名ですが、 この水槽で展示しているのは、 ベンケイガニやクロベンケイガニというカニの仲間です。      このたび、このカニたちが入っている水槽をリニューアルしました。 以前の水槽は上の写真のような感じでした。 この状態から、水を抜きながら、泥や砂や生物を取り除いていきました。   ここまで大がかりな作業になると、水槽の中の汚れもしっかりと掃除できます。   中にある擬岩も新しくするために、全部取り除きました。 何もない状態にしてから、新しい擬岩を設置するために、 数日間「調整中」という札を張らせていただいておりました。      もしかしたら、ご覧になられた方もいらっしゃるかもしれませんね。 完成が待ち遠しかったかと思います。 中の擬岩の設置が終わってから、再び泥や砂や生物を戻していきました。 以前のものと比べると、カニ穴があったり、植生が充実しました。 さらには、生物もよく見えるようになりました。       テナガエビは改修前からいましたが、 前のほうにでてきて、よく観察できるようになりました。 また、以前はいなかったマハゼも新しく入りました。      新しくなった水槽の雰囲気、中にいる生物をみると、 まさに長良川の下流域を思い出させるような水槽になりました。 カニの水槽ですけど、テナガエビもいい!マハゼもいい! ということで、これはうれしい誤算ですかね。 当直時に夜見回りしていると、また違った様子をみることができたりします。 お世辞抜きでこの水槽いいですよ。     新しくなったこの水槽をぜひ見に来てください。 そして、見れば見るほど色々な発見があってハマること間違いないです。   ツイート

河口のカニ水槽に新メンバー
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河口のカニ水槽に新メンバー

こんにちは。堀江真です。 もうすっかり秋ですが、ちょっとふり返ってブログを書きます。 この夏、3Fの「河口のカニ」水槽に、 新メンバーが加わったのでそのお話をします。 だれが加わったのかというと、 ↓ こんな感じの川の河口で、    ↓ こんな感じにエサの入ったかごを沈めて、   ↓ 一晩おいて、かごを引き上げると、  かごの中に入っている生き物です。   その正体は、こちら ↓    テナガエビです。 テナガエビは本州、四国、九州に分布していて、 春先から秋にかけて川の河口付近に集まり産卵します。 食用にもなり、漁業の対象となるほか 釣り好きの人には数釣りのターゲットとされ、 からっと素揚げにして食べられたりするなじみの深いエビです。 しかもかっこいい姿をしておる。    こんなに魅力たっぷりのエビを展示しないわけにはいかない! と奮起したのが6月のこと。 サツキマスの入手でお世話になっている川漁師さんにお願いすれば、 大きいサイズのテナガエビをわんさか捕っていただけるだろう。 とは思いましたが、 やっぱり生息環境やどんなふうに暮らしているのかなどを よくわかったうえで、展示したいという思いもあり、 カゴや、たも、釣竿を持って採集に出かけてきました。 夜行性なので、 昼間たもをもってガサガサしても少ししか取れませんでしたが、 一晩設置しておいたカゴには、 大きいものから小さいものまでちょうどいい数のテナガエビが入っていて、 水族館に連れてくることができました。 7月に展示水槽へと移し展示を開始しましたが、 やはり、暗い所に隠れてしまい見えないことが多かったです。 それでもお盆を過ぎたころから、 わりと姿を見せてくれることが多くなりました。 ↓ 展示槽のテナガエビのオス。はさみ脚が立派です。    ↓ 展示槽のテナガエビのメス。はさみ脚が短く体も小さめ。 ちなみにテナガエビには2つのタイプがあり、 幼生期を海ですごす両側回遊型(汽水湖型・河川型)と 一生を大きな湖など淡水でくらす陸封型(湖沼型)がいるのですが、 両側回遊型は小さい卵をたくさん産み、 陸封型は大きい卵を少なく産むようです。 大きい卵を産む陸封型は幼生の飼育もがんばれば可能なようですが、 今回展示しているのは河口でとってきているので両側回遊型。 卵をおなかに抱いているメスは何匹かいるので、 なんとか育ててみたい思いはあるのですが、 はたしてうまくいくかなぁ・・・。 寿命は1~3年ということで、 繁殖期が終わる秋ごろに死んでしまう親が多いのですが、 真冬でもまれに釣れることがあるそうです。 何月ごろまで川の河口で見られるのか、 秋以降にはどんなサイズの個体が生き残っているのかなどを知るために、 今後も時間を見つけて夜の河口へ足を運んでみようと思っています。 ↓ 夜、懐中電灯で照らすと目がキランとするメスのテナガエビ クロベンケイガニがどーんと居座るカニ水槽の下のほうで、 ちょこんとたたずむテナガエビをぜひ見に来てくださいね。   ツイート

ちょっと覗きますよ。2~「アフリカ進化の湖」日記 Vol.9~
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ちょっと覗きますよ。2~「アフリカ進化の湖」日記 Vol.9~

以前のブログちょっと覗きますよ。で タンガニーカ湖で巻貝を利用し、子育てを行う魚 “ネオランプロローグス・ブレビス” について ご紹介したのは8月頭のこと。  あの時生まれた卵が、 現在どうなっているか気になっている方も多いかと思います(多いといいな…)。 安心してください。育ってますよ! 貝殻に加工をしたことで、ブレビスの子育ては丸見えの状態。 卵が育っていく様子も、しっかりと観察することができました! 今回のブログは、ブレビスの成長についてお伝えします。 貝の中で子育てを行うのはメス親。 産卵した日(6月23日)から巻貝の入口~中を 行ったり来たりして、警戒を怠りません。 他の個体が貝の中に侵入しようとすると、 親がすばやく蓋をするように守っていました。    産卵から3日目に赤ちゃんが孵化しているのを確認しました! 尾が長く、黄色いオタマジャクシのようです。   貝の底で一か所にかたまりうごめく赤ちゃん。 親が守る様子と合わせて、動画でどうぞ。 産卵から10日目。  顔つきがはっきりしてきました。眼もくっきりとしています。 このころ、赤ちゃんたちは撮影時にともす少しの光にも敏感になり、 巻貝の中を激しく泳ぎ回るようになりました。 泳ぎ出る日も近いかも!?と思い、翌日貝の中から回収することにしました。 回収した稚魚はこんな感じ。   まだ体に卵黄がついているため、 本当はもう少しの間貝の中で過ごすのかもしれません。 ここから、親からバトンタッチして稚魚の飼育を始めました。 本来であれば巻貝の中でひっそり行われる親の保護。 なかなか見ることのできない子育ての様子を間近に見て、 ブレビスの生き抜くための進化を感じることができました。 さて、産卵からちょうど3か月ほど経って、 現在の稚魚たちの姿はというと…    まごうことなきブレビスです。体の色や模様もはっきり出ていますね! まだまだ小さいため、 皆さんにご覧いただくのは少し先になりそうですが、元気にしております! 現在、展示水槽でもちょこちょこ産卵しているので、 来館された際は要チェックです! 運が良ければ、子育て真っ最中の姿を直接見られるかもしれません。 ブレビスの小窓、ちょーっと覗いてみてくださいね♪   それではまた!   ツイート

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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