おもしろ飼育コラム

帰ってきたプラーテーポー
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帰ってきたプラーテーポー

みなさまこんにちは。 少し前になりますが、「メコン川 中流の魚」の水槽にプラーテーポーを追加しました。   展示水槽でプラーテーポーが見られるのは、2022年以来になります。ぜひこれを機会に見に来てくださいね。 (下にいる細長い方はオオウナギです。念のため!)     さて、プラーテーポーを見て、メコン川の水槽にはそっくりな魚がたくさん泳いでいるなあと思われた方もいるかもしれません。これらはみな、パンガシウスの仲間たちです。   当館を代表する魚の1つ、メコンオオナマズもパンガシウスの仲間なのですね。パンガシウス科は、南アジアから東南アジアにかけて分布するナマズの仲間で、約30種が含まれています。基本的には淡水域に生息しますが、中には海水に適応したものもいます。   上の写真ですが、見れば見るほどお互いに似ています。そこで! ここでは、当館で飼育しているパンガシウス4種の見分け方をご紹介しちゃいます。     こちらのイラストをご覧ください! 永久保存版です!   上から順に、簡単にご説明しますと……。   メコンオオナマズ Pangasianodon gigas 全長3m、体重350kgまで達することもある世界最大級の淡水魚です。当館の個体は現在大きいもので全長1.8m前後ですが、それでも見ごたえばっちりです。展示水槽には全部で7匹のメコンオオナマズがおり、実はそれぞれ愛称がついています。毎日16:30よりメコンオオナマズのポイントガイドを行っていますので、ぜひスタッフに見分け方を聞いてみてくださいね。   カイヤン Pangasianodon hypophthalmus カイヤン以下3種は、現在1つの水槽で混泳して展示しています。パンガシウス科の中では、もっともメコンオオナマズに近い種ですが、体長は1.3mほどです。ベトナムでは多く食用に養殖されており、「パンガシウス」として日本にも出荷されています。   パールム Pangasius sanitwongsei メコンオオナマズと同じくらいまで大きくなりますが、その食性は大きく異なります。メコンオオナマズが主に藻類を食べると考えられているのに対し、パールムは魚類や甲殻類などを食べる肉食性です。   プラーテーポー Pangasius larnaudii 本記事の主役であるプラーテーポー。体長は1.3mほどです。パンガシウスの仲間はよく似たものが多く見分けるのが難しいのですが、プラーテーポーは胸ビレの付け根に黒くて丸いもようがあることからすぐに見分けられます。全体的にも丸っこく、かわいらしい印象です!     4種ものパンガシウスの仲間を展示している水族館はなかなかないかもしれません。ぜひ当館で比べてみてはいかがでしょうか? 読んでくださりありがとうございました!  
タカハヤの卵と孵化仔魚
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タカハヤの卵と孵化仔魚

こんにちは。 春がきましたね。   春といえば、多くの日本産淡水魚が繁殖シーズンを迎えるわけですが、今年の春一番、最初の産卵はタカハヤでした。   当館ではこれまでにも展示水槽でタカハヤが自然繁殖することがあり、ふと見ると稚魚が群れていたことがあります。砂利に潜って産卵行動をしているところも一瞬ですが一度だけ見たことがあります。   ですが、やっぱり卵を見てみたいし、孵化したての仔魚を一から育ててみたい。     そこで、予備槽で飼育しているタカハヤのお腹がふっくらと膨らんだタイミングで、産卵床となる砂利をこんもりと入れました。 産みつけられた卵への水通しをよくするため、砂利の中に水を通して湧水にしてみました。     すると、次の日にはもう卵がありました。 回収したての卵はこんな感じ↓     次の日もその次の日も、今のところ5日連続で卵が産みつけられており、300個以上の卵を回収しています。     卵にはやや粘着性があり、砂利についているものもありました。     卵は真ん丸ではなく、ちょっとだけ楕円形。ノギスを当てて測ってみたところ2.6mm×2.2mmぐらいでした。     卵は透明なので、内部の成長がよくわかります。 かわいいし、神秘的です。     そして5日目に孵化が始まりました。 こちら全長6.4mm。 じっと底に横たわっているのできれいな写真が撮れます。ありがたいです。     魚それぞれで、卵や孵化仔魚の色・大きさ・形に違いがあり、なぜこの大きさなんだろう?なぜこういう形なんだろう?と考えるのが楽しいです。今回のタカハヤの卵のおもしろいところは真ん丸の球体ではなく、ちょっと楕円体なところでした。     バックヤードツアー(事前申込制)にご参加いただくと、これからの季節は色々な生き物の卵や仔稚魚、幼生がご覧いただけます。ぜひこの機会にご参加ください。  
はじめての停電
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はじめての停電

みなさまこんにちは。山下です。入社してまだ1年が経過しておらず、日々はじめてのことでいっぱいです。 そんな中で、当館では特に大きなイベントの1つが先日おこなわれたので、ご紹介します。それは「停電」です。     停電と聞くと、ふーん、くらいに思われる方も多いかもしれません。しかし!今回約6時間電気が止まった状態を経験し、電気がない状態の無力さを痛感しました。     生き物の飼育設備は非常に多岐にわたります。シンプルな飼育設備を図示すると、下図のようになります。 生き物を飼育する水槽、そこで汚れた水を綺麗にするためのろ過槽、そして水を循環させるためのポンプ、というような感じです。 ただ、これはあくまで最もシンプルな場合の話です。これ以外にも水温を調節するための温調機器、エアレーション、照明などなど、非常に様々なものが飼育には必要です。 電気が使えないとどうなるかというと、水槽の水は汚れても綺麗にできず、飼育水の温度は外気温によって変動し、水に溶け込む空気は消費され続け、水槽は真っ暗、といった感じになり、本当に何もできなくなります。     こんなリスクを冒してまで、なぜ停電をするのかというと、電気系統に異常がないか、いったん電気を止めて検査をしないとわからないことがあるからです。検査をせずに突然機械が壊れててんやわんやするよりは、しっかり準備をして停電させ、点検するのが大事ということですね。     さあ、ではどんな準備をするのでしょうか。まず大きな水槽について。ピラルクーがいる水槽やメコンオオナマズがいる水槽などについては、水を循環させるポンプを停止し、温調機器も停止させます。 ただし、真っ暗な状態にすると暴れてしまう魚もいるので、そういった水槽には電池式の作業灯を付けておきます。そしてある程度小さめの水槽は、発電機を回すことで、温調機器も水を循環させるためのポンプも稼働させておくものと、一切を停止させるものとあります。暖かい地域に生息する魚がいる水槽などは、ヒーターを停止させると非常にまずいです。2月の寒い日に停電をおこなうので、小さい水槽ほど外気温による影響を受けて水温が低下しやすく、生き物が死亡してしまいます。そのため、ヒーターなどを稼働させたままにしておきます。各生き物が健康でいられるように、水槽ごとに用意をするわけです。     そんなこんなで準備を終え、いざ停電!館内は暗闇に包まれます。 例えばこちらの写真、昼間のピラルクーがいる水槽の写真です。作業灯が見えるだけで真っ暗なのがわかるかと思います。 このような状態の中で、飼育スタッフは何をするのか?当然見回りです。館内に異常はないか、各々ヘッドライトなどを使用して見て回ります。   ライトの明かりを頼りに、館内を歩き回ります。普段はポンプなどの機械の音が響くバックヤードも、この日は静まり返っています。とても新鮮でした。     見回り以外にも、屋外なんかは明るいので、ペンキの塗り直しといった作業もおこないました。 こちらはゾウガメ舎のペンキを塗る先輩。楽しそうです。     見回りをする中で、静かな館内以外にも大きく変化するものがあります。それは生き物たちの様子です。 昼間でもハコネサンショウウオの幼生やタゴガエルは石の影に隠れることはなく、 アカザは遊泳し、 オオサンショウウオもなんだか活動的でした。 企画展ブースでは赤い目が光っていました。   普段と違う生き物の様子が見られるのはやはり楽しいですね。     ある程度の時間が経ち、点検が終わると停電は終了します。電気が使用できるようになると一気に館内がまばゆい光に包まれます。順次普段通りの飼育設備を稼働させ、異常がないかを再度見回り、停電は終了です。     電気の使えない暗い館内も新鮮でしたが、やはり電気がないと何もできません! 明るい世界の安心感たるや…。といった感じではじめての停電を終えました。普段とは違うことをするため、1つ1つの作業にいつも以上に緊張感があり、終わったころには疲労感が押し寄せました…。しかしこれも生き物のため。今回の経験を忘れず、来年以降も無事に停電を乗り切っていきたく思います。     最後まで読んでいただき、ありがとうございました。また次のコラムでお会いしましょう!
オオウナギが…し、死んでる…
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オオウナギが…し、死んでる…

みなさまこんにちは。 本日ご紹介するのは、お客さまからご指摘いただくことの多い「あの生物」です……。     「オオウナギが……し、死んでる……」   オオウナギがひっくり返って底に横たわっていますね。お客さまからこのようなご指摘をいただくことは日常茶飯事です。 しかし安心してください、生きてますよ。   オオウナギは、全長2mに達することもある大型のウナギの仲間です。太平洋の暖かい海や周辺河川を中心に分布しており、日本では南西諸島でみられます。 野生では岩の隙間などに隠れて暮らしており、もしかしたらひっくり返ることにあまり抵抗がないのかもしれませんね。 時間帯によっては、水槽内をダイナミックに泳いでいることもあります。     さて、この写真を先輩スタッフに見せたところ、こんな会話がありました。 「私がこの水槽に潜ると、底に足がつかないんだよね。シュノーケルの先っぽも水面に出ないくらい」 「ってことは、このオオウナギ、先輩よりも大きいんじゃないですか?」 「そうかもしれないねぇ……」 そこで、全長を計測してみることになりました。     オオウナギがアクリル際にいるところを狙って、メジャーを置いてみました。 果たして結果は……。     件の先輩は152cmのため、先輩の勝利のようでした! 水槽の端の方は底砂が分厚くなっていたため水深が浅く、オオウナギが実際よりも大きく見えていたんですね。   このまますくすく育って、いつか本当に先輩も追い越して欲しいです。 ここまで読んでいただきありがとうございました。
コノシロ奮闘記
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コノシロ奮闘記

みなさまこんにちは。 今回の飼育コラムでは、少し前にもちらっと登場したあの魚について、つらつらとご紹介していこうと思います。   その魚とは… コノシロです!     コノシロ、お寿司屋さんではコハダという名前で出てきます。 知っている人も多い、身近な魚なのではないでしょうか。 ただみなさん、コノシロを水族館で見たことがある人は果たしていらっしゃいますか?   実はコノシロを展示している水族館はそんなに多くありません。 それがなぜなのか、今回展示に挑戦してみて分かった気がします。 それは…「シンプルに飼育が難しいから」のような気がします。   今回のコラムは、何がそんなに難しいのか、どういった血のにじむような努力があったのか、その片鱗でもいいので、このコラムを読んでくださっている皆様に届くことを願って書いております。     コノシロ飼育の難しい点その① 狭い場所ではダメ! コノシロは基本的には海域に生息し、産卵期の4~5月に汽水域に回遊する魚です。 そのため、個体を当館に搬入してすぐ、海水の予備槽へ入れて様子を見ることとしました。   当館は基本的には淡水の水槽ばかりで、少しなら海水の水槽がある、という状態です。 それは予備槽も同様で、淡水の予備槽に比べると非常に数は少ないです。 コノシロは遊泳魚だし、一番大きい予備槽へ入れよう、となりました。   しかし、狭かったのでしょう。 当館の海水予備槽ではコノシロを落ち着かせるには足りませんでした…。 水槽内の壁にぶつかり、ぽろぽろ鱗がはがれてしまいます…。 これはまずい、ということになり、ダメもとで最も大きな海水の展示槽へ移すこととなりました。 現在も展示を継続している、河口の魚水槽です。 壁への激突も治まり、今ではすいすい優雅に泳ぐコノシロを見ることができます。     コノシロ飼育の難しい点② ごはんを食べるようにならない! コノシロは搬入当初、本当にごはんを食べませんでした。 同じ水槽にはスズキやクロダイなど、様々な魚が入っており、週に5日様々なごはんを与えています。 しかしコノシロは一切食べるそぶりを見せません。 そんな日が続き、コノシロがごはんを食べずはや幾星霜。 このまま衰弱してしまうのではと焦っていた時、先輩からごはんを食べたとの連絡がありました。   話を聞くと、なになに「食べたごはんはおとひめ」? それを聞き、「食べるのか、これ食べるのか?」と思いました。 おとひめというのは配合餌料の一種で、粒径はおよそ0.5mmです。 これを水中にふわふわ漂わせると、パクパク食べるというのです。 試してみると…食べました!これ食べました! ふわふわしているとこを食べました!     コノシロがおとひめを食べるようになってはや幾星霜。 まだまだ問題は残っています。 おとひめはあまりにも小さい…。 コノシロのために大量に水槽に撒いても、おそらくコノシロをおなか一杯にすることは難しく、水槽もかなりのペースで汚れていきます。 より大きなごはんを食べるようになって欲しいところです。 そこで次はアミエビのミンチを試してみることにしました。 大きさはだいたい1.5mmといったところ。   「食べてくれ、これ食べてくれ」と与えてみると… 無事食べました! ここで調子に乗った山下、アミエビでもいけるのでは?と思い、水槽に投入しました。 すると、食べました!アミエビでもいけました! [video width="960" height="720" mp4="/wp-content/uploads/2025/01/0126.mp4"][/video]     その後も細かなサバミンチ 粗めのサバミンチというように粒径を大きくしていき… 現在は6mm角ほどに切ったサバコマを食べるようになりました。 鱗のはがれた部分も徐々に治り、現在は安定した飼育ができていると思われます。   しかし本来は群れで泳ぐ魚です。 コノシロが群れて泳ぐ様子をお見せできるよう、日々精進してまいります。
プラークラベーン成長中!
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プラークラベーン成長中!

みなさま本年もよろしくお願いいたします。 さて水族館2階、メコン川中流の魚水槽でプラークラベーンの展示を始めてから1年が経ちました。 プラークラベーンは、川などの淡水にすむエイの仲間で、世界最大級の淡水魚としても知られています。     昨年1月の時点ではこのくらいでしたが     現在ではこれぐらいまでに成長。     昨年4月に上から見た写真はこのくらいでしたが   現在はこのくらい。   と写真で見ても大きさは分かりにくいかもしれません! 水族館にやってきた時は、体盤幅といっていわゆるエイの体の大きさは40cmほどでしたが現在は65cm(1月9日測定)にまで成長しています。   成長が目に見えて分かります! 毎日魚の切り身を食べてどんどん成長しています。 体盤幅2m以上になるといわれている世界最大の淡水エイ。 まだまだ大きくなってくれるでしょう。 そのうち大きな水槽へ引っ越しすることも計画中です。
水草水槽更新中!
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水草水槽更新中!

みなさまこんにちは。 1階の「アマゾンの小川水槽」(通称:水草水槽)が少しずつリニューアルしていることにお気づきでしょうか? 今回はその様子を詳しくご紹介します。     こちらが新しくなった水草水槽の様子です。大きく葉を広げているのはエキノドルスの仲間たち。奥の方に見える、丸い葉が向かい合った有茎草はウォーターバコパです。まだ植えたばかりで育てている最中ではありますが、それでもみずみずしく、水槽を彩ってくれています。     変更したのは水草だけではありません。実は底砂もすべて交換しました。なぜ底砂を替える必要があったのか、次の写真をご覧ください。 底砂が粘土のように硬くなり、指を挿してもほとんど入らない状態でした。こうなると、水草が根を張れなくなるなどの問題が発生します。   そして、交換直後の底砂はこちらです。 軽く指を挿しただけで、スルスルと入っていきます。これなら小さな水草でもしっかり根を張れそうですね。       底砂の交換には、いったん魚と水草を取り出さなくてはいけません。三段になっている大きな水槽ですので、日程を分けて、スタッフ総出で作業を行います。   新しい底砂を敷き、水を注いで……。 次の日、水槽に問題がないことを確認したうえで、魚と水草を戻しました。     完成した水草水槽上段の全体像がこちらです。 きれいになったとはいえ、水槽の管理はここからが本番です。植えた水草がしっかりと根を張り、魚たちが快適に過ごせるよう、しっかりと手入れしていきたいと思います。また、1月中には、現在手をつけていない一番下の段を更新する予定です。   ご来館の際は、魚だけではなく、ぜひ水草にも注目してみてくださいね。青々とした水草と泳ぐ魚たちが、アマゾンの小川の雰囲気を存分に楽しませてくれるはずです。
3種3様
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3種3様

こんにちは。みなさまご存じでしょうか? 3F「河口の魚」水槽に、新たなメンバーがポツリポツリと加わっていることを。   まずは10月15日 コノシロ     11月7日 マゴチ     そして12月18日 コショウダイ     コノシロは、お寿司ではコハダと呼ばれる魚です。 コノシロを飼育するのは初めてで、しかも片眼に傷のある隻眼のコノシロでしたので、かなり気をつかいながら飼育を始めました。水槽内では、けっこうなスピードを出して泳いでおり、じっとしていることはありません。展示開始から2か月、すっかり水槽にも慣れごはんを与えると一番に寄って来るようになりました。     コノシロとは正反対に、じっとしているのはマゴチ。個人的にかわいくてたまらない1匹です。 [video width="1920" height="1080" mp4="/wp-content/uploads/2024/12/1221c.mp4"][/video]     動画のように、一瞬で砂地と同化できる技を持っていますが、ふだんは比較的見つけやすいところにいて、よく動いています。   平らな体でペタンコなのですが、ごはんを食べた後は微妙にふっくらします。 尾ビレだけあざやかな白と黒なのもおしゃれです。     コショウダイはとにかく明るくて活発。展示水槽に移ったその日のうちからモリモリごはんを食べました。 カメラを向けると、こちらを見るのでなかなか横からの写真が撮れません。     新たに仲間入りした3種3様の魚たち。 それぞれ1匹ずつですが、存在感は十分です。じっくり観察してみてくださいね。
アクア・トト ぎふ掃除のMVP
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アクア・トト ぎふ掃除のMVP

みなさまこんにちは。   このコラムを読んでくださっているみなさまの中には、一度は生き物を飼育したことのある方がいらっしゃるのではないでしょうか。   そんな方々にはわかっていただきやすいと思うのですが、生き物を飼育すると、水槽ってすごく汚れていくんですよね…。 魚を飼育する場合は、とにかく水槽にコケが生えてきます。   我々飼育スタッフは、来館してくださるみなさまに綺麗な水槽を見ていただけるよう、日々コケたちと戦っています。     そんな中で、飼育をしていると逆に水槽が綺麗になる、素晴らしい生き物がいます。 それがこちら! オオタニシという巻貝の仲間です。   なんとオオタニシ、藻類を食べることが知られており、水槽に生えたコケも綺麗に食べるんです。 実際にコケまみれの水槽にオオタニシを入れ、しばらく経ったときの写真がこちら。 華麗なスターの軌跡が残されています! まさに掃除のMVP!     さらにオオタニシ、水槽掃除のみでは終わりません。 じっくり観察すると、非常にかわいらしい顔つきをしています。 つぶらな瞳をしているのがおわかりでしょうか。 のそのそと動くところも愛くるしいです。 水槽を綺麗にするのみではなく、かわいらしく、展示生物としても魅力的という2面性を持つ生き物なんですね。     オオタニシは館内のけっこういろんなところにいます。 3階の展示水槽にいたり… 木曽三川の豊かな水辺エリアにいたりします。 ぜひみなさま、アクア・トト ぎふのスーパースターに会いに来てください。   それではまた次のコラムでお会いしましょう!
カラヒガイの人工授精
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カラヒガイの人工授精

ハッピーハロウィン! 本日ご紹介するのは、オレンジと黒のしましまの魚、「カラヒガイ」です。また、先日行った人工授精の様子についてもご紹介します。   カラヒガイは中国に生息するヒガイの仲間で、親が二枚貝に産卵し、仔魚は貝の中で成長するという生態を持っています。野生では4~7月ごろが繁殖期ですが、飼育下では条件が整えば秋でも繁殖することがあります。今回はその兆候が見られたため、人工授精に挑戦することにしました。   繁殖期に入った魚の多くには、体に目に見える変化が現れます。 カラヒガイのオスがこちら。 口元に「追星(おいぼし)」と呼ばれる白いつぶつぶが出現します。これは他のオスを牽制したり、メスを刺激して産卵を促したりする役割を持つと言われています。   一方、カラヒガイのメスがこちら。 おしりから白い紐状の「産卵管」が伸びています。この産卵管は、二枚貝の入水管(貝が体に水を取り込む管)にさし込み、卵を産みつけるために使われます。卵を持っていれば伸長するため、採卵できるかどうかの目安にもなります。     さて、いよいよ人工授精の作業に入ります。 基本的な方法はオスもメスも同じです。魚をシャーレの上に取り上げ、腹部を前から後ろに向かって押し、精子、あるいは卵を放出させます。 今回私は初めて行ったのですが、力加減に苦労しました。魚体を傷つけまいと優しく押しても卵は出ません。何度もやり直すと、かえって魚に負担をかけることになります。反対に、強く押しすぎれば内臓を傷つけてしまうかもしれません。 さすがに熟練の先輩スタッフは見事なもので、1匹あたり数秒のペースで、次々と作業を進めていました。私も精進したいと思います。     こうして採取した精子と卵をシャーレで合わせれば、人工授精は完了です。人工授精直後の卵は白く透き通っており、非常に美しい姿をしています。     その後、4日ほどでふ化が始まりました。     そして現在です。ふ化からは2週間ほどが経過しており、自分でエサを取って食べられるようになりました。今はブラインシュリンプという小さな甲殻類を食べ、日に日に大きくなっています。   展示水槽にデビューするのはまだまだ先になりそうですが、引き続き大切に育てていきたいです。ところで、親は横じま模様なのに、子どもは縦じま模様なんですね。この模様がいつ変化するのか、これからの観察が楽しみです。
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本日の開館時間

9:30-17:00

最終入館 16:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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