おもしろ飼育コラム

渓流展ブログ5 「渓流魚」
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渓流展ブログ5 「渓流魚」

みなさんこんにちは。    渓流展も開催から1ヶ月が過ぎ、色々と変化もありました。 そんな中、今日は「渓流魚」について書いてみたいと思います。   渓流にすむ魚と言えば、アマゴやヤマメ、ニッコウイワナやヤマトイワナなどの いわゆるサケ科の魚たちが良く知られていますね。   これらサケの仲間は主に水の冷たい環境でなくては生きていけません。   渓流域では、夏場でも川岸にある森(渓畔林)によって日射が遮られ、水温が低く保たれており、 そのため日本の本州では、 河川上流の一年を通して水温の低い渓流域がアマゴやイワナの 主な生息場所となっています。     他にも森は、渓流魚の餌となるような落下昆虫や、水生昆虫の餌となる落ち葉も供給し、 大きく育った水生昆虫は渓流魚の大切な餌ともなります。 まさに森がないと渓流魚も生きてはいけないのです。    またアマゴやヤマメの一部は海に下り、大きくなって産卵のために 上流域へ遡ってくるという回遊生態を持っています。 川の上流から海までつながっていないとこのような回遊は遮断されてしまい、 その生態系を維持出来ないのです。    次に習性について少し。 渓流魚のすむ川の上流は水が透き通り、良く見渡せます。 そのため渓流魚たちも、目を良く使い、餌を追います。 水面に落ちてきた餌には瞬時に反応し、物陰から一気に水面へとび出してきます。       では今回は、アマゴの頭をご紹介しましょう。 まずは上から         そしてこちらを開くと、このように魚の脳が見えてきました。    アマゴなどのサケ科の特徴としては、目を使い獲物を捕えるので、 視蓋という視覚に係わる部位が脳の中でも発達しています。 脳の形を見るとその魚の生態を良く反映していることが分かります。   本当は他にナマズの脳などと比べられると良いのですが、 写真を持っていませんので、またご紹介出来ると良いですね。    このようにアマゴなどの渓流魚は目を使い獲物を追う習性があるので、 毛バリやルアーなどで釣ることが出来るのですね。   そして今回特別展では、アマゴの受精卵を展示しておりました。     アマゴは秋になると産卵をし、二ヶ月程した冬に孵化が始まります。  アマゴは見たことあっても、受精卵や孵化した仔魚を見る機会は少ないのではないでしょうか。    特別展で展示していました受精卵も12月下旬に孵化が始まりました。     日々成長をする姿、この機会にぜひご覧下さい。    特別企画展「渓流 命の旅のはじまり」は3月10日(日)まで開催しております。   長々とお付き合いありがとうございました!      ツイート  
季節はずれ
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季節はずれ

こんにちは。毎日寒いですね。 冬、カエルは冬眠中なので、物足りない感じがします。こんな季節は、ここぞとばかりにみっちりとデスクワークにいそしみます。さしあたって今は、アクア・トトのニュースレター(FreshWater)と、水族館入り口で販売している両生類専門のクイズラリー「カエル検定」の改訂版を作成中!と思ったら、そんな矢先、水族館で展示しているモリアオガエルが産卵しました。真冬なのにー。           大きさはグレープフルーツぐらいです。しっかり泡立っているので、オスも産卵に参加したはずです。無事に1週間、この状態をキープできればいいんですけど…。夜な夜な、カエルが泡の上に乗るようで、ちょっとずつ下がってきています。たまごが落下しちゃったら、待ってました!とばかり下で待ち構えているアカハライモリに食われるでしょう。     1週間たえぬいたら、オタマジャクシが泡から泳ぎ出てきて、 水槽の水の中にぽちゃんぽちゃんと落ちていきます。     新しい命の誕生です!と思った瞬間に、これまたアカハライモリに食われるけど…。食われないように、その時は手を差し伸べますので、ご安心ください。    今回頑張ったのはこのオスです。おつかれさまでした。    ツイート      
カワネズミ写真集
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カワネズミ写真集

  こんにちは、   岩本です。 カワネズミの株を上げにきました。         どうですか? この正面顔。   本来はこのような形でいろいろな意味での魅力あるカワネズミを プロデュースするのはどうかと思うのですが、 しかし、まずはその存在を知ってもらうことが先決! ということで、写真集ブログを書きます。 ぜひツイッターやフェイスブックでツイート・イイネ!していただき、 より多くの方にカワネズミという存在を知っていただけると幸いです。     ちなみに、現在展示中のカワネズミ、   「パイプに入りっぱなしで見えない」 「丸まって寝ていて顔が見えない」   と、もっぱら話題です。 そりゃそうですよ! あのN○Kのダー○ィンが来た!でも、幻の水中モグラと紹介されるくらいですから、 そう簡単にお顔を見せてくれるはずがないのです!   でも!!! でもですね、 ちゃんと動く時もあるんです。   というわけで、私がカワネズミを溺愛するあまりに水槽に張り付いて撮った 素敵な写真の数々をお見せしたく思います。 たぶん・・・ 超超超超超ー!!! 貴重なシーンも多くありますので、ぜひご覧ください。         小さな目が萌えですね。         予想に反して、目は更に小さくなるようです。         ってか、目ぇつぶることできたの!?           足の裏の黒豆みたいなの何?           まったりすることもある。         こっち見た!!!         やっぱ見てないわ。           めっちゃ餌がっつく。(餌はコオロギ、猫缶など)            毛づくろい。          まだ毛づくろい。         たまにアクロバティック。          歯っ!!!         余裕で立ちあがる。          噂の肛門舐め行動?          しっぽ。なんかガジガジ。         排便シーン。       排尿シーン。       なんだなんだ???                     出たーーーーー!!!     それでは最後に・・・          ハッピーカワネズミ❤           よい一年をっ★      ツイート
渓流展ブログ4「カワネズミ」
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渓流展ブログ4「カワネズミ」

ネズミですか? いいえ、モグラです。 モグラですか?        いいえ、カワネズミです。   というわけで、みなさま、あけましておめでとうございます。 新年早々、岩本の記事ですみません。 リレーブログなるものが回ってきましたので、筆をとらせていただきます。 お題は、 「カワネズミ」 です。   この記事を通して、カワネズミの展示がいかに貴重であるか、少しだけご理解いただけると幸いです。   手始めに、カワネズミを見たことがないであろうそこのアナタに、この写真を       これが、カワネズミです。 なんとなく、口先が尖ってるって? 目ぇ、小さいって?   そうなんです。   カワネズミは、ネズミじゃないんです。 どちらかというと、モグラの仲間に近い生き物なのです。   では、モグラの仲間に近いとうことを念頭に、展示水槽をご覧ください。   水!? コケ!?   そうなんです。 カワネズミは、渓流に棲む生き物なのです。   お次は、こちらの写真を。  魚食べてる!? そうなんです。 魚、食べるんです。 ついでに言うと、水生昆虫もたくさん食べるんです。     ということは… そうなんです、泳ぐんです。(すみません、写真ないです。)     水を上手にかくために、足の指には毛が生えているのです。 ということで、 おさらいしましょう。   カワネズミは、 ネズミじゃない。 モグラの仲間。 渓流に生息し、 魚や水生昆虫を食べる。       カワネズミは渓流域に生息し、かつ川を駆けるように動き回ることから、 自然界でもなかなかお目にかかることができず、 「幻の水中モグラ」とも言われています。   その上、その生活史には謎が多く、飼育技術も十分に確立されていないため、 非常に展示の難しい生き物です。   日本の水族館で、カワネズミを見ることができるのは、実は当館だけです。     さぁ、見たくなってきましたね!?     ぜひ!来ちゃってください!!!     そして、「これが幻の水中モグラか~、さすがだなー。」って言っちゃってください。   でも…せっかくここまでブログを読んでくださったのだから、 少しだけ、その展示の様子を写真でお見せしましょうか。。。     展示の様子は、こちら。      ・・・・・・・!   どこっ!?     おらんがや!(名古屋弁)     しいて教えるとするならば・・・        というわけで、幻の水中モグラは、そう簡単には見ることができないのです。     わたくしは、声を大にしています。     ちゃんと、いますので、がんばって探してください!   ※最近は展示にも慣れてきて、巣材運びしてる姿なども見られるようになってきました。 暖かい目で見守ってやってください。       以上。   新年ブログでした。       さて、お次は…  誰が登場するでしょうか??   お楽しみに!!     ツイート
ご好評につき?
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ご好評につき?

特別展示「夜行性動物展」も無事終わり、 展示生物たちは水族館裏側へ転居したものもいれば、 他園館へ返却されたものもいます。     そんな中、引き続き展示を再開した生き物もいます。  それは、こちら        カヤネズミです。 今でも愛くるしい姿を、皆様にご覧いただいております。 特別展示中から、皆の視線を集中させていたカヤネズミ。 ぜひ、これからもよろしくお願いいたします。   ただ、寿命が1~2年と短いので、上手く繁殖してくれないと・・・・・ですね。 子供産んでくれないかなぁ。   3F田んぼと用水路の生きもの手前の通路にて、絶賛展示中。          ツイート
カワネズミ&ハリガネムシはじめました。
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カワネズミ&ハリガネムシはじめました。

こんにちは、岩本です。   ついに始まりましたね、「渓流展」 それぞれの生物に関する詳しいブログはまた後日UPされますが、 ひとまず私の個人的なイチオシを宣伝しにきました。   えーっと・・・     カワネズミはじめました!     もうこれだけでビックニュースですよね。 渓流に棲むモグラ、カワネズミ。 日本国内の水族館では、初展示となります!     それから…   標本になりますが ハリガネムシはじめました!   みなさま、ぜひ私の恩師である佐藤拓哉さんに執筆を依頼した解説文をお読みください。 コイツはひょっとかしたら世界を牛耳っているかもしれないスゴイ奴なのです。     そしてそして…   このハリガネムシを…?   ポストカードにしちゃいました!!!     ご丁寧にカマドウマのお尻から出ています。   いやいやいや、 こんなポストカード作っちゃうの、うちだけですよね!? 写真は、フォトグラファーの檀上幸子さんのものです。 素晴らしい!!!   檀上さんのポストカードは、その他のものも合わせて 当館のミュージアムショップ、「フィッシュタンク」にて 一枚150円で販売しておりますので、気になっちゃった方は、ぜひ!   ということで、宣伝でした!!!   おしまい♪      ツイート  
休館日の水槽で
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休館日の水槽で

こんにちは。この前の雪の日、アクア・トトは休館日でした。休館日は「大がかりな仕事をする日」。例えば、メコンオオナマズの水槽では、      こんなふうに、大島課長代理が池谷課長を水の中で肩車して、 水槽上部の照明電球を新品に交換していたり…、 新・オオアタマガメ水槽では、ガラスについた細かい傷を研磨していたりするわけです。 わたしもこの日は、水槽2本を大掃除しました。   水槽によって、すぐに汚れるところ、すぐにコケがつくところ、 すごく掃除がしにくいところなど、色々ありますが、 何よりも、「水槽がきれいな水族館」を目指して頑張りたいです。   ずっとバックヤードで作業していたから、気付きませんでしたが、 この日は1日で、こんなにも雪が積もってました。     ツイート  
カヤネズミ団子
  • アクア・トトの生き物

カヤネズミ団子

こんにちは。 お久しぶりの岩本です。 生きてます!   人気を捕りにきました。   「カヤネズミの塊」 どうだ! かわいいだろ。 たぶん、真ん中のこっち向いてる個体は調子に乗ってる。     と思ったら…   潰された。     全体像は、こんな感じです。   基本的に真ん中は競争率が高いようです。   カヤネズミを展示している「夜行性動物展」は12月17日(月)まで。 運が良ければ、こんなカヤネズミ達の攻防が見られるかもしれませんね。   おしまい♪     P.S. 私は次回特別展のスペシャルゲストであるカ○ネズミに夢中です。ふふふ…。    ツイート
紅葉の季節
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紅葉の季節

みなさまこんにちは。 動物班の尾崎です。 久々にカメラをもってアシカステージに行ってみました。 アシカステージから見える木々も紅葉が始まっています。 秋ですね~。     この時期アシカショーやトレーニングをやっていると 突如大量の葉っぱが吹き込んでくる事があります。 私は一瞬ドキッとしますが、マリンはわりとへっちゃらな様です。     こんな感じで「シラ~ッ」としています。 肝が据わったアシカだとつくづく思います。     もっとたくさん写真を撮りたかったのですが、残念ながらカメラの電池切れにより、 今日はこの2枚だけ…。 今度はフル充電して撮影に挑みます!   有名な観光地での紅葉狩りもいいですが、 紅葉も見れて肝っ玉アシカのマリンのいるアクア・トトにも遊びに来て下さいね。  ツイート  
1年と4カ月
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1年と4カ月

そう、それは、1年4カ月前に遡ります。 2階にあるメコン川ゾーンの小さな水槽で、ベタの仲間の展示を始めました。 当初は、ベタ・スマラグディナ、ベタ・マハチャイ、ベタ・インベリス の3種を入手しましたが、 紆余曲折あり、現在は、ベタ・スマラグディナの1種のみの展示となっています・・・     これが、そのベタ・スマラグディナです。うん、地味ですね。 観賞魚屋さんなどでの売られているベタの仲間のほとんどは、 いろいろと交配を重ねて創られた改良品種です。   しかし、アクアトトぎふでは、  原種(つまり交配されていない種、現地のタイにホントに生息している種)  を展示しました。 地味ながらも、その「動き」をよ~く観察していると、 これがなかなか飽きないくらいにオモシロイのです。   落ち葉の下に隠れながら、エサを食べつつ、調子にのって他のテリトリーに侵入すると、 他の魚に追いかけられ、ビビって流木の影に身をひそめたり・・・   そんなに泳ぎまわる魚ではなく、  隣の水槽のシザーステールラスボラやパールダニオなんかに比べると むしろ「静」な魚です。   だからこそ、時折見せるちょっとした「動き」は、目を引きます。 で、この度、今までで一番の「動き」を魅せてくれました。 それが、こちら・・・      青色鮮やかな体色がお分かりになりますか?これが、オスの婚姻色たるものです。 さらに目を凝らしていただきますと、吻の先に泡が溜まっています。 オスがせっせと泡を溜めて、産卵床を作っているのです。 ベタの仲間のなかには、このように泡の中で産卵し、 その後オスが卵や仔魚を守る習性をもつものがいます。   こういった習性を「バブルネストブリーディング」と呼ばれています。 へぇ~と感心していると、さらに・・・     そう「産卵!!」です。オスは、メスの体に巻きつくようにして、産卵を促し、放精します。 周りの魚を追い払いつつ、何度も何度も泡の中に産卵を繰り返します。 どんな生物もそうですが、やはり「繁殖の瞬間」は感動的ですね。   で、その卵を泡ごと取り上げ、孵化したのが、こちら・・・   大きさは、3㎜くらいの極小サイズ。 卵黄の吸収が終わっていないので、 なんとも言えませんが初期餌料にちゃんと餌付いてくれるかどうか・・・・。 不安を抱えながらも、期待しています。 (ベタマニアの方なら、別に珍しくも難しくもないんでしょうけど) 産卵周期があるようですが、今のところ1週間ほど継続して営巣、産卵が繰り返されています。 今が旬の魚です!!!!ぜひ♡   (・・・次からはもっと上手く写真を撮ります・・・)  ツイート  
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本日の開館時間

9:30-17:00

最終入館 16:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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