こんにちは。 3月になりました。春ですね。 卒業、入学、異動、年度の切り替わりなどをひかえ、みなさまお忙しくお過ごしではないでしょうか? 3月は、いろいろな生き物たちの繁殖シーズンとなりますので、わたしも忙しく過ごしております。 先日、シーナンタナゴの産卵の様子を動画におさめることができました。 シーナンタナゴは中国に分布するタナゴ類で、昨年末から展示に加わった新入りです。 このタナゴはシジミ類の中に卵を産みつける習性をもっていて、人工授精で繁殖はさせられたのですが、せっかくなのでシジミに産卵するところを見てみよ。 と思い試してみました。 婚姻色がでていて赤い体色をしているほうがオス、そうではないシルバーの体色をしているほうがメスです。 早業でしたね。 メスがお腹にある産卵管を、シジミの出水管に差し入れたところ、おわかりいただけたでしょうか?あの一瞬で卵をシジミのエラ部分に産みつけたと考えられます。 その直後にオスがシジミの近くで放精しているはずなのですが、それは動画で見る限りわからなかったです。 日本に生息するタナゴ類は、全てイシガイ目の二枚貝、例えば、 こんなのや こんなの。 に、卵を産みつけるのですが、 シーナンタナゴが産卵に使用する貝は小さなシジミ類。おもしろいですね。 貝の中に産みつけられた卵は、貝の中で育ち、泳げるようになると出水管から出てきます。 貝の中での成長は見ることができませんが、人工授精により繁殖させたときに撮影した写真があります。 25日間でこんなふうに成長しました。 今回の動画の撮影は、じつはすごく簡単に撮影できたので、この調子で他のタナゴもじゃんじゃん産卵シーンを撮ってみよう!撮影できたら、水族館の展示でも大いに活用できるぞ!! と思い、挑んでいるのですが、これがなかなか難しい…。 この春は、タナゴ類の産卵動画撮影というのを、ひとつの目標に掲げて頑張ってみようと思います。 Tweet