おもしろ飼育コラム

水族館の裏側を見学しよう!
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水族館の裏側を見学しよう!

みなさま こんにちは   当館を楽しむ方法の1つにバックヤードツアーという体験プログラムがあります。   バックヤードツアーとは水族館の裏側を見学するツアーのことで、飼育スタッフが当館の裏側をご案内します。   常設展示を楽しんだ後にバックヤードを見学するも良し、常設展示を見学する前に先に裏側を見学するも良し。楽しみ方はそれぞれなのでどちらでも楽しめますよ。     参加するとどんなことが知れるのかと言いますと、水族館の役割や飼育設備、飼育スタッフの仕事などがわかります。       もう少し具体的に紹介しますと 両生類、は虫類のごはん(コオロギ)を育てている部屋の見学。     コンゴ川の水槽を飼育スタッフの目線で見学。 見学した後は、水槽の魚にごはんをあげる体験も。     予備水槽のコーナーでは当館の繁殖について学び、 バックヤードでしか見られない生き物に出会えるかも。     他にも生息域外保全の場所を見学できるなど内容が濃くとても面白いです。   全部お伝えしたいところですが、あとは参加してからのお楽しみにしてください。   今回紹介した内容は、ツアーの中でも見所です。私のおすすめポイントでもあります。 飼育スタッフと楽しい時間を過ごすことができます。 飼育や生き物について深い話も聞けちゃうかもしれませんよ。     バックヤードツアーのご案内とお申し込みはこちらから みなさまのご参加お待ちしております。

職場体験
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職場体験

こんにちは、体験学習班の大島です。   10月から11月にかけて職場体験(特に中学校)が盛んです。 毎週のように、入れかわり立ちかわり生徒さんが来館し、展示飼育部の業務を体験しています。 今年度は、今後の予定も含めると、中学校11校、高校3校です。     中学校、高校の職場体験は2日間のスケジュールとなっており、午前中は給餌や測温など飼育業務、午後にはバックヤードの紹介や水族館の仕事についてのレクチャーなどを行っています。     水族館が好きで生き物が好きで飼育スタッフになりたい生徒さんや、そうでもない生徒さんなど熱量は様々ですが、実際に作業を行ってみて、飼育スタッフの生き物に対する大いなる愛に驚いています。     仕事の厳しさを感じながらも、生き物への興味をより一層高めて、満足して帰っていく姿を見ると、うれしく感じます。     アクア・トト ぎふが、将来の就職先の選択肢の一つになってくれるといいな~と願っています。     受け入れの人数に限りがあるため、たくさんの生徒さんに体験いただけないのが大変心苦しいのですが、来年度も職場体験の受け入れをしますので、興味のある方はぜひお問い合わせくださいませ。

続・ハマガニを育てる
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続・ハマガニを育てる

こんにちは。 先月、ハマガニのゾエア幼生を育ててみます。 というコラムを書きまして、今回はその続編です。   前回はゾエちゃんの1度目の脱皮完了までお伝えしたのですが、 それから8日ほどして2度目の脱皮が確認されました。   これでゾエアⅢ期になったんだな。と思ったのですが、どうも様子がおかしい…。ゾエアではなくてどう見てもメガロパ幼生になっているのです。   なぜ?   いくつかの論文をみてもハマガニはゾエアⅣ期まであり、各ステージのイラスト付きで掲載されているのです。 ってことは、もしかしたらハマガニじゃないのか? もしかしたら、ゾエアⅡ期までの時もあるのか? という疑問を抱きつつ、カニ幼生の育成は初めてで、わからないことだらけだったので、私の確認ミスなのかもしれないなということで…。   こちらがメガロパ幼生。メガかわいいメガちゃんです。   ただ浮遊していたゾエアとは異なり、 物にしがみついたり、エサをつかんで食べたり、 時に共食いしたりして、生活の様子もカニに近づいてきました。   ちゃんとハサミもある。   そして、3月31日ごろ、 脱皮をして、稚ガニになりました!   拡大してみると、なんだかふさふさです。 甲幅は約2mm。     今は共食いを避けるために、いくつかの容器に分けて飼育しています。 ずっと水中で生活していて、まだ陸上には出てきません。 管理に手間がかかるから、早く大きくなってほしいなと思う反面、 今がすっごくかわいらしいのでずっとこのままでいてほしいなとも思います。   1回だけではありますが、カニの幼生が育てられるということがわかったので、アシハラガニやアカテガニなどの幼生飼育にもチャレンジしてみます。 そして、ぜひ次の機会には展示してみなさまにお見せできるようにしますので、楽しみに待っていてください!     Tweet

うれしい再会
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うれしい再会

こんにちは。   夏休み期間中は、学芸員資格取得のための実習や、インターンシップなどで何人もの学生さんが水族館へ学びに来ます。 黄色いポロシャツを着て、午前中は展示飼育業務を行い、午後は与えられた課題に取り組みながら、1週間~10日ほどをスタッフとともに過ごします。   実習期間がはじまる前に学生さんの履歴書に目を通していると、なんだか見たことのある名前がありました。この名前。間違いない。 小学生の時にしょっちゅう遊びに来てくれていた男の子の名前です! ナイトツアーやワークショップに度々参加してくれて、当館のイベントを盛りたててくれた存在でした。   2013年には、「夏だ!自由研究塾!」というお客様参加型の企画展示をしたのですが、この時は、「ピラニアは血の匂いがないと臆病なの?」というテーマで研究に参加してくれました。 (※右側は当館スタッフです。)       そんな彼が、大学3年生になり、今も淡水魚が好きで、将来は魚に関する仕事に就きたいと、当館に実習に来てくれたのです。 古参スタッフたちは、皆「親戚の子のようだ、甥だ、孫だ」といい、 わたしもアクア・トト ぎふきっかけで生き物の将来について考えてくれる人がいることを、とてもうれしく感じました。   彼だけでなく、たくさんのアクア・トトチルドレンが育ってくれているといいなぁ。それが飼育スタッフの願いであり、水族館の目的のひとつでもあると思うんです。   もちろん、実習ではじめて当館に来られる学生さんも多くいらっしゃいます。生き物に興味をもって実習にのぞむ皆さまの、将来のご活躍を願っています。   このところ、人と人とが接することが難しい世の中ですが、生き物についてのふとした疑問を水族館で解決するような、お客様参加型の企画がまたやりたいです。     Tweet

ヒガイ
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ヒガイ

こんにちは。早くも梅雨入りしましたね。   雨がたっぷり降るこの時期は、多くの日本産淡水魚にとっての、大事な大事な繁殖期でもあります。   というわけで、現在、バックヤードでは、ゼゼラやカワヒガイなどの繁殖を手掛けています。   ところでカワヒガイという魚、みなさまはご存じですか?   これがカワヒガイ。上がメスで、下がオス。   オスの顔がピンクに色づいているのは、繁殖期に見られる婚姻色です。     一方、メスのお腹には、卵を二枚貝の中に産みつけるための白い産卵管が伸びていて、タテボシガイやササノハガイなどの二枚貝の中に産卵します。   当館では、二枚貝は利用せず、よりシンプルな方法として人工授精により繁殖を行っています。   魚が暴れて傷ついたりしないように、麻酔をかけた状態で、お腹を押して、卵と精子を採取して受精させます。   そして、これが受精から1日後の卵です。   4日後には目や体ができ、卵のなかでくるくると動くようになります。   少しばらつきがあるのですが、だいたい1週間後ぐらいに孵化します。 孵化した翌日にはうまく泳ぐことができ、エサも食べます。   孵化から数日後はこんなふう。     ところで、下の写真は中国にすむカラヒガイの稚魚です。   同じヒガイ属というだけあって、形は似ていますが、 ラインの入り方など、黒色のところは結構違いがありますね。   当館にはさらにもう1種、中国にすむコヒガイもいるのですが—――、   こんな写真しかなかった…。これじゃ見比べられない。反省です。   しかし!よく見てみると尾びれの付け根が黄色いですね。 卵の中にいる個体も、同じところが黄色くなっています。 コヒガイの仔魚にはこんな特徴があったとは。今まで気が付きませんでした。   さて、このようにして、カワヒガイの次世代をしっかりと確保することができたわけなのですが、 展示水槽では4歳以上のシニアチームが、まだまだ現役と言わんばかりに元気に泳ぎ回っています。おかげで、おチビさんたちの展示デビューはちょっと先になりそうです。     Tweet

水族館の困りごと・・・油膜
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水族館の困りごと・・・油膜

最近、「アマゾン川の魚Ⅱ」水槽の水面に浮く油膜がひどくなってきました。 水面の白いつぶつぶしたものは油の塊です。 7月中旬から、エサに添加しているビタミン剤を変えたので、それに含まれる油分が原因ではないかと思われます。また、現在使っているエサのアジも脂がのっているので、それも影響しているのかもしれません。   そこで、油膜除去装置を取り付けることにしました。   以前のブログで紹介した、エアリフト式の掃除道具と同じ仕組みのものを作ります。   過去に使っていた掃除用バケツを改造します。   バケツの底に穴を開け、その上に目合いの違う2枚のネットとウールマットを設置します。 水面の油膜を取り除くために、写真のように吸い込み口が水面に来るように取り付けます。   実際に水面に浮かべてみると、吸い込み口が水面より上に行ったり、下に行ったりグラグラしてしまい不安定でした。そこで、安定させるためにバケツ内に重りを入れて使ってみました。   しかし、重りの微妙な位置でバケツが傾いてうまくいかなかったので、さらにフロートを取り付けて調整しました。   一晩水槽に設置しておくとウールマット上に油分がこしとられて、水槽はきれいになっています。毎朝、開館前にこのバケツを回収して、ウールマットを洗っています。 実は油膜が出やすい水槽が他にもいくつかあるので、目立たないところに油膜除去装置を設置しています。     Tweet

予備水槽架台の補修
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予備水槽架台の補修

水族館には、皆さまにご覧いただいている展示水槽以外にも、バックヤードにたくさんの予備水槽があります。   予備水槽は展示生物の予備個体を飼育したり、病気になった生き物を治療したり、生き物を繁殖させたりする目的で使用しており、おもに魚類用の予備水槽は約220個あります。   予備水槽は水族館のオープン前に飼育スタッフが組み立てたもので、すでに15年以上が経過しています。   予備水槽の下には合板を敷いているのですが、最近この合板が絶えず水でにじんでいて腐りかけている状態でした。 そこで水槽をどけて確認してみると、原因は循環水の跳ね返りによるものだとわかりました。 黒い部分は水がしみ込んで、腐った部分です。   補修作業としては、合板の交換と循環水の跳ね返り対策を行います。   まず、新しい合板を架台の大きさに切り、水槽のオーバーフロー配管部分に穴をあけて、架台に取り付けます。 今回の補修では普通の合板から、塗装コンパネといわれる合板の片面に塗装が施してある耐久性の高いものに変えました。 また、循環水の跳ね返りを防ぐために、新たに跳ね返り防止板を取り付けました。   最後にきれいに洗った水槽を元に戻して、補修作業は完了しました。 あとは水槽に水を入れて、ろ過循環を復旧して予備水槽の再始動です。 これで予備水槽はしばらく心配はないと思います。   Tweet

レッドテールキャットの移動
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レッドテールキャットの移動

5月にレッドテールキャットの成長が早いというブログを書きましたが、今回はその後について書いてみたいと思います。   180cm水槽に移動して、しばらくはゆったりできるだろうと思っていました。 ところが、1週間ほどすると2匹の間にちょっとした成長差が出てきたこともあり、大きい個体が小さい個体を追い回すようになってしまいました。そこで、水槽中央に仕切り板を取り付けて、別々に飼育することにしました。   その後はエサをモリモリ食べて、順調に成長していきました。   ここで気づいたのが、お腹側の模様の違いです。 こちらが大きい個体 こちらが小さい個体 お腹側の模様は個体ごとでそれぞれ違うんだと知りました。     8月末には大きい個体は約30cm、小さい個体は約25cmの大きさになり、180cm水槽でも狭くなってきました。また、仕切り板を動かすほど力も強くなってきました。 そこで、大きい個体を大型の水槽(縦300cm×横180cm×高さ100cm)に移動することにしました。 移動してしばらくの間、様子を見ていましたが、他の魚たちから攻撃を受けたりはしていないようで、一安心です。 180cm水槽では大きく感じましたが、この水槽ではまだまだちびっこです。     前からいたタイガーショベルノーズキャットに比べたら、半分位の大きさしかありません。     そのころ、1匹になった小さいレッドテールキャットは、180cm水槽を泳ぎ回っていました。 この個体もしばらくしたら、大型予備水槽に移動させる日がやってくるのでしょう。 最終的には無事に展示水槽にデビューしてくれるのを願うばかりです。     Tweet

タガメの成長記録
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タガメの成長記録

前回は水生昆虫の卵についてブログを書きましたが、今回はその中のタガメの成長について書いてみたいと思います。 タガメは、種の保存法に基づく特定第二種国内希少野生動植物種に指定されており、2020年2月10日から販売・頒布目的の捕獲や譲渡は禁止されています。   さて当館では、今年の6月7日にタガメの産卵を確認しました。オスが卵を保護していたのですが、一部の卵には水の補給がないようで、十分に成長していないようでした。 (卵の大きさにばらつきが見られます。)     本来だとオスが卵を乾燥しないように世話をしますが、うまくできていないようなので、下の写真のようにペットボトルを加工して、卵が産み付けてある木の杭を湿らせるようにして卵の成長の様子を見ました。   6月16日に20個体の幼虫が産まれてきました。産卵数の1/4程度のふ化率でした。 成長の悪い小さかった卵は残念ながらふ化しませんでした。 生まれたばかりの1令幼虫は体に黒の縞々があるのが特徴です。   下の写真は1令幼虫がオタマジャクシを食べている様子ですが、暴れる獲物に体を麻痺させる成分の含まれた消化液を注入して、ゆっくり時間をかけて獲物の肉質などを溶かして食べていきます。   6月21日には1回目の脱皮をして2令幼虫になりました。2令幼虫からは体が緑色になります。水草など植物に紛れて目の前を通る獲物をじっと待ちます。   続いて6月28日に3令幼虫、7月6日に4令幼虫、7月15日に5令幼虫に脱皮しました。 5令幼虫は最後の脱皮前には体色が赤銅色になり羽化の準備ができたことがわかります。   最終的には8月1日に無事に成虫になりました。 タガメは成長に伴って脱皮をして、約1.5倍ずつ大きくなります。   タガメは5回の脱皮を繰り返して成虫になりますが、その脱皮殻を並べてみるとタガメの成長の具合がわかりやすいかと思います。 これまでもタガメの繁殖には取り組んできましたが、かなり手間がかかることや、上手くいかない年もあったりしました。 そこで今年から水質の悪化を防げるように飼育設備を改良しました。また、幼虫が餌を捕まえやすいように水位を低くしたり、脱皮の足場となる水草や流木などを多めに入れたこと、共食いを避けるため適切なタイミングで個別飼育に変更したことなど、こつこつ工夫したことが功を奏して、大成功でした。   Tweet

闇夜ににょろにょろ
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闇夜ににょろにょろ

こちらは当館3F長良川の展示ゾーン「ゆるい流れの魚」水槽で展示しているニホンウナギです。     バックヤードにも2匹だけですが、ニホンウナギを飼育していて、こちらは大きさ25cmほどとデビューさせるにはまだ小さいです。 ニホンウナギは夜行性ですから、日中はこのように隠れ家に入っていて、ほとんどの時間は顔だけしか見ることができません。 完全に隠れてしまって姿が見えないこともあります。 エサを与えると、にょろっと頭を隠れ家からのばしてくれることはありますが…。 体全体を見ることが中々できないので、瘦せてないかな~。ケガはしてないかな~。 と、私はよく不安になっています。     そこで、暗くなれば隠れ家から出てきて、その全貌を見せてくれるはず…と、当直時の真夜中に覗いたところ…。 隠れ家からにょろりと出てくれていました! お!ちゃんと太って成長してきているな…!と嬉しく思いました。 私は、暗闇が苦手なので当直はいつもびくびくしながら行っていましたが、この時ばかりはとてもほっこりとした気持ちになりました。     Tweet

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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