おもしろ飼育コラム

企画展「話題になった生きものたち ~なつかしくて新鮮!!~」
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企画展「話題になった生きものたち ~なつかしくて新鮮!!~」

12月17日に始まった企画展「話題になった生きものたち~なつかしくて新鮮!!~」     今回の企画展はこのような年表から始まり、 誰もが「なつかしい・・・」と感じる生きものを選び、年代別に展示しています。 ということで、今回は企画展で展示している生き物の中で 最も古い年代のものを紹介します。   その名も「アルテミア」。 これで分かった方は、かなりの生きもの好きですね!!   「なつかしい・・・」と多くの方に感じていただくために、 別の名で紹介すると、、、 「シーモンキー」。 いかがでしょうか??   昭和40年代に一世を風靡したという、「シーモンキー」。 このアルテミア(通称:シーモンキー)は ホウネンエビモドキ科アルテミア属の総称で、甲殻類の仲間です。 ほとんどの甲殻類はキチン質を主体とする硬い甲殻で 身体を覆っているのに対し、このアルテミアは甲殻を持ちません。 塩水湖に生息しており、 Brine(塩水の) shrimp(エビ)という名でも呼ばれています。 乾燥に長期間耐えられる耐久卵を産み、  塩水に浸かると孵化する性質を利用して、 エサ生物として広く活用されているため、魚を飼育されている方には 「ブラインシュリンプ」と呼んだ方がおなじみかもしれませんね。   水族館職員の私は、孵化させたらすぐに エサ生物として活躍してもらう認識しかありませんでした。 「水田でみかけるホウネンエビに近い生き物」という知識はあったものの、 成体になるとどんな大きさなのか、どんな姿なのか、 実に基本的なことを楽しみに見守ることになりました。 ということで、企画展に向けてバックヤードで飼育を開始しました。   まずは塩水を容れた水槽で耐久卵を孵化させました。   誕生6日目   この頃は、甲殻類の初期の幼生「ノープリウス幼生」といって 成体とは異なる形態です。 それでも、甲殻類っぽい感じは出ていますね。 ちなみに、緑色の色素を持ったクロレラという藻類を エサとして与えているので、消化管が緑色に見えますね。 動きは成体よりも単調な印象です。       誕生17日目 真上からの写真です。すでに成体になりました。 企画展に向けてバックヤードの30℃近い温かい水槽で飼育していたら、 思ったより成長が早かったです。 光学顕微鏡では画面からはみ出すほど大きくなっていました。 こちらは光を当てて実体顕微鏡で覗いたところです。 光り輝いてまるで宝石のようですね。       誕生45日目頃 もう肉眼で充分観察できます。 白色の卵を容れた卵嚢も見えますね。 ということで、この個体はメスです。       成体になっても大きさは1cmほどしかありません。 遊泳力は強くないので、流れのあるところでは流されるままです。   そしてこの頃、企画展開始に合わせてお客様の前にデビューしました。     水槽内ではこんな感じで泳いでおり、 卵嚢が見えるので前がメス、後ろにくっついているのがオスですね。 そして、周囲の水中に小さなオレンジ色の 点々として見えるのが、幼生です。 実際にじーと観ていると自力で動き回っているのがわかりますよ。       オスは頭部に角のような交接用の付属器がありますので、 オスメス見分けてみてください。   そして展示風景。     アクリルガラスの向こう側が見えませんが、 水槽や当時のなつかしの一品は 実際にアクア・トトぎふに見に来てくださいね。   お客様の反応を眺めていると、 幼いお子様にご自身の体験を話している姿をちらほら見かけ、 なんだか癒されます。 大人の方々も、 「なつかしい・・・」と感じる生きものの前で立ち止まっていただき、 当時の想い出に浸るもヨシ、 ご一緒されている方との話のネタにするのもヨシ、 それぞれの「なつかしい・・・」な時間をお過ごしください。     ツイート

ちりめんモンスターをゲット!!
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ちりめんモンスターをゲット!!

みなさんこんにちは。 いまもなお、「モンスター」をゲットするゲームが流行っていますね。 実は、アクア・トト ぎふでも 開催中の企画展「インパクト・アクアリウム」にちなみ、 あるモンスターをゲットするイベントを特別に開催したんです! その名も 「ちりめんモンスターをゲット!!」 ちりめんモンスター?? 通称「チリモン」という呼び名で ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。 「ちりめんモンスター(チリモン)」とは ちりめんじゃこの中に紛れている、ちいさな魚やいきもののこと。   まるで見た目がモンスターみたい! 今回のイベントはちりめんじゃこのかたまりの中から お気に入りの「チリモン」を見つけて キーホルダーにして持って帰っちゃおう!という企画なんです。 スプーン1杯ちりめんじゃこのかたまりをすくって その中からチリモンを探すのですが...   パッと見ただけでも、ちりめんじゃこではない“チリモン”がうじゃうじゃ!   お子さまはもちろん、大人の方も みんな夢中で楽しんでいました。   時にはレア!な タツノオトシゴが見つかることも!   最後はキーホルダーにして お持ち帰りいただきます。 みんな、上手にできました!     このイベント、9月と10月に1回ずつ開催したのですが とても好評だったので、 11月と12月にも追加開催することになりました! 企画展特別イベント 「ちりめんモンスターをゲット!」 11/27(日)、12/10(土) 11:00~15:00 料金:400円(年パスは100円引!) 詳しくはこちら。 大人も夢中になってしまう「ちりめんモンスター」。 みなさんも、「チリモンゲット!」してみませんか? それでは、また! ツイート  

インパクトブログ
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インパクトブログ

みなさんこんにちは。 夏休みより開催している企画展「インパクト・アクアリウム」。 長期にわたって開催しておりますが、終了まであと1ヶ月となりました。 今回はブログのタイトル通り、企画展で展示している生き物の “インパクト”をご紹介していこうと思います(自らハードルを上げてくスタイル)。 まずは展示生物①『オニダルマオコゼ』。   この魚めったに動きません。  というのも、自然下では岩などに擬態して獲物を待ち伏せし、 獲物が近づいてきたところを捕食する生態をもっているので 獲物を捕らえる時以外は全然動いてくれません。 しかし、捕食するときだけはかなり!動きますので その瞬間を動画でどうぞ。       次は展示生物②チリメンナガクビガメ     日本でよく見るカメは、頭をひっこめるとき首をS字形に 縦方向に曲げて甲羅に頭をかくしますが、 このカメはながーい首を        この部分に 横に曲げることで、 頭を隠します。 このようなカメの仲間を曲頚類(きょくけいるい)といいます。 ただ完全にひっこめることはできないみたいです。    展示生物③ニシキエビ   展示している水槽には2匹いるのですが... あるときパッと水槽を見てみると 3匹いる!? 分身でもしたのか、とよく見てみると、     脱皮殻でした。 普段は淡水性の小型な甲殻類ばかりを扱っているので、 ここまで綺麗な脱皮殻をみたことがなく、 個人的にインパクトがありました。   では最後に展示物④ ダウリアチョウザメ(はく製)   全長3.4mダウリアチョウザメというチョウザメの仲間のはく製です。   なんといってもこの大きさに衝撃を受けますが それより顔が恐ろしいのです。 特に夜になり、あたりが暗くなってから見るやつは・・・・。 覚悟して画像見てください! ...。 改めて画像でみると、意外に可愛いかもしれません。 生でまじまじ見ると迫力あるんですよ!    ちなみにこの標本は、業者の方から借りたものなのですが、 このはく製、実際に現地にいって釣ったらしいです!   さて、インパクトのある生き物はいましたか? まだまだ紹介できてない生き物がいますので、 続きは是非水族館に見に来てください。 企画展「インパクト・アクアリウム」は12月11日(日)までの 開催ですので、まだの方はお早めに。   そして期間中の土日祝には、 企画展特別イベント「インパクト・フィーディングウォッチ」として ピラニアやテッポウウオのエサやりシーンをご覧いただけます。 11月27日(日)と12月10日(土)は 企画展特別イベント「ちりめんモンスターをゲット!」もあります! 詳しくはホームページにアップしているので そちらもあわせてお楽しみください。 それではまた。     ツイート  

インパクト大! でっかい金魚
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インパクト大! でっかい金魚

みなさんこんにちは。  夏休みに合わせ、企画展「インパクト・アクアリウム ~衝撃の生き物たち~」 がスタートしました。 タイトル通り、“インパクト”のある生き物たちが大集結!しています。 企画展コーナーもさることながら、 今回テーマ水槽でも企画展「インパクト・アクアリウム」にあわせ インパクトのある生き物を展示しています。 なんと... 体長30cm以上もある金魚!! なんです。 このでっかい金魚は岐阜県七宗町にある 「でか金倶楽部」にご協力いただき展示をしています。 でか金倶楽部とは、みのかも定住自立圏地域まちづくり事業の一環として、 でか金(ジャンボ獅子頭)の繁殖と普及に取り組んでいるグループです。 くわしくはコチラをご覧ください。 今日は、このでっかい金魚がアクア・トト ぎふに来るまでのお話を少し。 6月某日 水族館から車で約1時間30分、岐阜県加茂郡七宗町の山奥に その金魚たちはいました。   でか金倶楽部のメンバー宅で、各々育てているそうです。 その中から数点、りっぱな金魚たちを選んでいただきました。     いままで見たこともない、とても大きな金魚たち。 展示にあたり、 金魚だけでなく水槽の水もポンプで分けていただきます。  水槽の水をタンクに汲み取り... そうしてまた1時間30分の道のりを経て水族館に持ち帰り、   数日後テーマ水槽に華々しくデビューしました。   その姿は圧巻!!   大きさの比較ができるよう、 子どものジャンボ獅子頭も一緒に展示しています。 こんなサイズの金魚はそうそうお目にかかることはできないはず! 夏らしく、かつインパクト大のでっかい金魚。 8/7(日)までの展示ですのでお見逃しなく! それでは、また!       ツイート  

企画展 世界のハイギョ~アフリカに生息するハイギョ編~
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企画展 世界のハイギョ~アフリカに生息するハイギョ編~

みなさんこんにちは。 早速ですが、前回に引き続き魅力あるハイギョを紹介していきます!   今回の主役はこちら。   アフリカに生息するハイギョの一種 「プロトプテルス・ドロイ」です。   この種の特徴は、 ハイギョの中でも特に細長い体型をしていることや 独特な顔の模様をしていることです。    また幼魚はこのように全身が真っ黒で、  外鰓(がいさい)が目立つくらい残っています。 体長20cm程度の個体だと 体色が茶色っぽくなっていき、外鰓も目立たなくなってきます。    体長30cm程度の個体ですと、 体色は更に明るくなってきます。      体長70㎝程の個体だと、 体色は明るみを増して腹側はオレンジっぽくなりますが 体型は細長いままです。   こういった体の特徴のほかにも このハイギョについてご紹介したいこと、 いや、発見したことがあります!   それはある日の朝のこと...。 水槽を覗いてみると      なぜか底に敷いてある砂が 手前側に盛られてることに気が付きました。      心なしかドヤ顔だったのが気になったので撮影しましたが。 このままだとレイアウトとしてはかっこ悪いので、 また砂を平らにならしてみるものの・・・   次の日にも、また砂が盛られてることが続きました・・・。   基本的に日中は動かず砂を掘る素振りなど見せないハイギョ。 せめてやるなら お客さんが見に来る日中にしてほしいなと思いつつ、  もしかしたらこのハイギョは 夜活発に動いているのかなと考え観察してみた所、 発見しました!       めっちゃ砂を掘ってる! 植えた水草も掘り返されてるし!  どうやら夜な夜な動きだし、 砂を口に含んでは鰓から“パフッ”と出してを繰り返しているようで、 その結果砂がこんもりと盛られてしまうようです。 まあ、こんなやんちゃなハイギョ「ドロイ」ですが この種には少し想い入れがあります。   実は過去にコンゴ川の常設展示で展示されたのですが、 あまりに動いてくれなくて出番を降ろされてしまったことがあります。   そして今回の企画展で再び出番がきた「ドロイ」。    こんな、自ら目隠しした状態でじっとしていたりと なかなかおちゃめなハイギョ 「ドロイ」。    企画展が終わると なかなか見られなくなるかもしれませんので、 みなさま是非ドロイに会いに来てくださいね。         ツイート  

企画展 世界のハイギョ ~オーストラリアに生息するハイギョ編~
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企画展 世界のハイギョ ~オーストラリアに生息するハイギョ編~

こんにちは。 早いものでハイギョ展終了まで 残りわずかとなってしまいました(4月10日まで)。   前回のハイギョ紹介から日にちがたってしまいましたが、 これからペースを上げてハイギョについて紹介していきます。   今回の主役はこちら。 オーストラリアハイギョともいわれる 「ネオケラトドゥス・フォレストリー」です。   まあ、まずはこのお顔を見てください。 脱力感のかたまりですよね。 このハイギョはハイギョの中でも、少し際立った存在かと思います。   他のハイギョはウナギのようなにょろにょろした体つきで 胸やお腹の鰭(ヒレ)がむち状になっていますが (プロトプテルス・ドロイ)   オーストラリアハイギョは体つきも少し異なり 大きなウロコに体が覆われて、胸やお腹の鰭はオール状です。 どうやら、この特徴こそが 現存しているハイギョの中で最も原始的らしく、 絶滅した数々のハイギョの化石と類似しており 他のハイギョとは肺の構造などが違うことがわかっています。 「オーストラリア」と聞くと広大な国だから 広い範囲に分布していると思われがちですが、 実際はオーストラリアの中でも自然に分布しているのは メアリー川・バーネット川水系のみで局所的です。 ※現在は他の川に移植放流されている。   地図にするとこんな感じで 赤線のところがその川です(手書きですみません)。  化石が発掘されたことから、かつては 広大な範囲で分布していたとされていますが 生息環境の変化に伴い、姿を消していき現在の限られた分布となりました。   現地では保護活動の一環として 個体の保護や養殖などが行われていて、 ワシントン条約で国際取引が規制されています。   最後になりますが  こんな感じに餌をねだられたら ついついあげたくなっちゃいますよね・・・・。   繰り返しますが ハイギョ展は4月10日(日)までですので、まだ見ていない方はお早めに! 約4億年前から種を存続させてきたとされる 『世界のハイギョ』が、みなさまをお待ちしております。         ツイート  

準備中 ~おひとりさま水族館を10倍楽しむ準備をしています~
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準備中 ~おひとりさま水族館を10倍楽しむ準備をしています~

みなさま、こんにちは。真田です。 この季節。午後になると、おひとりさまでじっくりと水槽をご覧になる姿を目にします。 我々水族館人にとって、じっくりと水槽を見て頂けるのは、ちょっと恥ずかしいものの、ホントに嬉しい限りです。 そんな、おひとりさま水族館。もっと大切にしたいとの思いから、「AR」を活用する試みをはじめました。。 ARは、Augmented Reality、拡張現実と訳されますが、ケータイカメラなどを通じて写真や動画を見ることができます。 最近では子ども用の図鑑にも、ARが取り入れられていて、面白いですね。 【01_実施風景】 ところで、現在開催中のハイギョ展、みなさまご覧になりましたか? 可愛い顔していますが、以外に動かないですよね。 でも、ハイギョがエサを食べる時はスゴイんです。 それからハイギョの骨、細いウデや、丈夫なアゴなど、魅力が満載なんです。 そこでこの3月より、土日祝に開催しているトトラボで、わたくし真田と学習の河合さんの担当時に「ハイギョAR」の試行をはじめました。 今回は協力者である早稲田大学の渡辺さんより、iPod touchを4台お借りしました。 【02_iPodtouch】 1回4名様、15分程度の時間を頂き、ARを使ってハイギョ展の魅力をパワーアップしてお伝えしています。 次回は1Fのトトラボにて、 3月21日(月)12:00~14:00 26日(土)13:00~14:00 27日(日)12:00~13:00 「ハイギョAR」の試行を予定しています。この中のいずれかで、ARの効果を調べるため、大学と共同で利用調査をさせて頂く予定です。 被験者になってもいいよ!という方がみえましたら、ぜひ、この間にトトラボへお越しください。 「ハイギョAR」の内容を少しだけ、ご紹介します。 ①ハイギョレントゲン ハイギョのイラストに、ケータイをかざすと、骨の画像が見えてきます。 ②ハイギョのお食事 ハイギョの水槽に、ケータイをかざすと、貝をボリボリ食べる映像を見ることができます。 今回の試行では「Aurasma;オーラズマ」というARのアプリを使いました。 登録は無料です。既にダウンロードされている方は、”totolab”を検索して、フォローしてください。 以下に、試行で使っているトリガー画像を3つ、用意しました。 画像をケータイでをかざすと、ホネホネ写真やお食事動画を見ることができます。 〇で囲われた部分にケータイをかざすと、ハイギョの骨の写真が現れます。 イラストをクリックして、イラストをモニタ全体に表示すると、読み込みやすくなります。 【写真03_ハイギョレントゲン】 ハイギョがボリボリと音をたてて、二枚貝を食べる様子です。はっきり言って行儀の悪い食べ方です。 【写真04_ハイギョのお食事】 ・・・おまけ動画 人間がボリボリと音をたてて、せんべいを食べる様子です。正直、暑苦しい動画です。 【写真05_人間のお食事】 水族館内でのAR実施を実現するには、暗い館内でもトリガー画像を読み取れるのか、館内でwifiを飛ばす必要があるのか、などなど様々な検証が必要です。 これまでの試行や調査から良い結果が得られれば、今後、企画展や常設展にARを組み込むことも考えられます。 例えばARで、岩のように動かないオオサンショウウオのあくびを見たり、メコンオオナマズを個体識別してニックネームを紹介したり。 ・・・トトのスタッフ、実は展示生物の貴重な写真や動画をたくさん持っているんですよ。 水族館で本物の動く標本を見ながら、ARでこれらの映像を合わせてみることで、展示水槽をもっと楽しめるようになるのでは、と夢が広がります。 ここはひとつ、「おひとりさま水族館をARで10倍楽しむ方法」にグレードアップして、じっくりと楽しんで頂きたい!と企んでいます。 ARを活用してみなさまに公開できる日も、そう遠くないかもしれません?!みなさま、こんにちは。真田です。 この季節。 午後になると、おひとりさまでじっくりと水槽をご覧になる姿を目にします。 我々水族館人にとって、じっくりと水槽を見て頂けるのは、 ちょっと恥ずかしいものの、ホントに嬉しい限りです。 そんな、おひとりさま水族館。 もっと大切にしたいとの思いから、「AR」を活用する試みをはじめました。 ARは「Augmented Reality=拡張現実」と訳されますが、 ケータイカメラなどを通じて写真や動画を見ることができます。 最近では子ども用の図鑑にも、ARが取り入れられていて、面白いですね。       ところで、現在開催中のハイギョ展、みなさまご覧になりましたか? 可愛い顔していますが、意外に動かないですよね。 でも、ハイギョがエサを食べる時はスゴイんです。 それからハイギョは骨、細いヒレや、丈夫なアゴなど、魅力が満載なんです。 そこでこの3月より、土日祝に開催しているトトラボで、 わたくし飼育担当の真田と、学習担当の河合が解説を行う際に 「ハイギョAR」の試行をはじめました。 今回は協力者である早稲田大学の渡辺さんより、 携帯用端末を4台お借りしました。     1回4名様、15分程度の時間を頂き、 ARを使ってハイギョ展の魅力をパワーアップしてお伝えしています。 次回は1Fのトトラボにて、 3月21日(月)12:00~14:00 26日(土)13:00~14:00 27日(日)12:00~13:00 「ハイギョAR」の試行を予定しています。 この中のいずれかで、ARの効果を調べるため、 大学と共同で利用調査をさせて頂く予定です。 被験者になってもいいよ!という方がいらっしゃいましたら、 ぜひ、この間にトトラボへお越しください。     「ハイギョAR」の内容を少しだけ、ご紹介します。 ①ハイギョレントゲン ハイギョのイラストに、ケータイをかざすと、骨の画像が見えてきます。 ②ハイギョのお食事 ハイギョの水槽に、ケータイをかざすと、 貝をボリボリ食べる映像を見ることができます。   以下に、試行で使っているトリガー画像を3つ、用意しました。 画像をケータイでをかざすと、 ホネホネ写真やお食事動画を見ることができます。 〇で囲われた部分にケータイをかざすと、 ハイギョの骨の写真が現れます。   ハイギョがボリボリと音をたてて、二枚貝を食べる様子です。 はっきり言って行儀の悪い食べ方です。   水族館内でのAR実施を実現するには、 暗い館内でもトリガー画像を読み取れるのか、 館内でwifiを飛ばす必要があるのか、などなど様々な検証が必要です。 これまでの試行や調査から良い結果が得られれば、 今後、企画展や常設展にARを組み込むことも考えられます。 例えばARで、 岩のように動かないオオサンショウウオのあくびを見たり、 メコンオオナマズを個体識別してニックネームを紹介したり。 ・・・アクア・トト ぎふのスタッフ、 実は展示生物の貴重な写真や動画をたくさん持っているんですよ。 水族館で本物の動く標本を見ながら、 ARでこれらの映像を合わせてみることで、 展示水槽をもっと楽しめるようになるのでは、と夢が広がります。   ここはひとつ、 「おひとりさま水族館をARで10倍楽しむ方法」 にグレードアップして、じっくりと楽しんで頂きたい!と企んでいます。 ARを活用してみなさまに公開できる日も、 そう遠くないかもしれません?!         ツイート  

視線の先には
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視線の先には

ハイギョ展の展示スペースを通り過ぎるとき、 視線を感じて水槽を覗きこんでみると…   プロトプテルス・ドロイ   こ、こちらを見ている!?     個人的に生き物の正面顔が好きなこともあり、 上の写真のようにこちらを見ているような行動をしていると、 ついつい写真を撮ってしまいます。 他のハイギョでも… プロトプテルス・エチオピクス ↑1mほどある個体なんですが、顔つきにも迫力を感じます。     プロトプテルス・アネクテンス ↑目の前であくびをしてくれました! プロトプテルス・アンフィビウス  ↑水槽のアクリル面にムチューッとくっついていました。   ネオケラトドゥス・フォルステリ ↑にっこり!     こうしてまとめてみると、そっくりに見えるハイギョでも やはり種ごと顔つきに特徴があるもんだなぁ~、としみじみ感じます。   ハイギョたちは、しばらく見ていても動かないことがしばしばありますので お時間に余裕をもってゆっっっくりと観察して頂ければと思います。 タイミングが良ければ、正面を向いているだけでなく、 水槽の上の方にいたり、砂を掘り返していたり… 表情豊かな姿に出会えるかもしれません。   そうそう!ハイギョ展は、生体はもちろん見どころ満載なのですが、 オリジナルグッズにも注目してくださいね!      ど、どれもかわいい!   ちなみに私のオススメは「ハイギョ電卓」です。   あとはこちらも!   ショップ「FishTank」近くにある缶バッチのガチャガチャ(第2弾)では     バレンタイン限定のハイギョ缶バッチが シークレットで登場していますよ! 正面顔好きにはたまりませんね! バレンタイン限定缶バッチは2月14日まで! この機会にぜひ、挑戦してみてください! それではまた! ハイギョ展の展示スペースを水槽の中でのんびりゆったり過ごしているハイギョたち。  展示スペースを通り過ぎるとき、視線を感じて水槽を覗きこんでみると…    プロトプテルス・ドロイ  画像  こ、こちらを見ている!?    個人的に生き物の正面顔が好きなこともあり、  上の写真のようにこちらを見ているような行動をしていると、  ついつい写真に撮ってしまいます。  他にも…      プロトプテルス・エチオピクス  画像  ↑1mほどある個体なんですが、顔つきにも迫力を感じます。    プロトプテルス・アネクテンス  画像  ↑目の前であくびをしてくれました!    プロトプテルス・アンフィビウス    ↑水槽のアクリル面にムチューッとくっついていました。    ネオケラトドゥス・フォルステリ  画像  ↑にっこり!    こうしてまとめて見てみると、一見どの種も同じように見えるハイギョでも、やはり種ごとに顔つきが違うもんだなぁ~としみじみ思います。      じっと見ていても動いていないこともしばしばありますのでぜひゆっっっくりと観察して頂ければと思います。タイミングが良ければ、正面を向いていたり、水槽の上の方にいたり、砂を掘り返していたり…表情豊かな行動にも出会えるかもしれません。    ぜひゆっくりと立ち止って、ハイギョと向き合ってみてくださいね!    ハイギョ展は、生体はもちろん、  オリジナルグッズにも注目してください!    FishTankを覗いてみると  ツイート

マユ、お待たせしました
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マユ、お待たせしました

【お詫び】 この度展示を開始しましたハイギョのマユですが、 ハイギョが夏眠から覚醒する兆候がみられたため 一度バックヤードに収容いたしました。 展示の再開は未定ですが、 日程が決まり次第、改めてご案内させていただきます。 恐れ入りますが、ご了承くださいますようお願いいたします。   ハイギョ展、大人気です。 皆様、ご来館いただき、ありがとうございます。 で、いきなりなんですが、このハイギョ展、実はまだ未完成形なんです。   企画展のスタート部分にあるバックヤードに通じるドアを開けると、 狭い通路にハイギョ展のために作製された展示ケースが鎮座しています。       どーーーん そう、このケースで展示されるはずだったもの…。 それは、       マユに包まれたハイギョ!!(う●こじゃないよ。)   アフリカのハイギョは乾季で水が干上がると、 自ら出した粘液でこのようなマユを作り、その中で乾燥に耐えることができるのです。     アップにしてみると、       このように、薄皮のようなマユがよくわかりますね。 指でつついたくらいでは破れませんが、ハイギョの弾力は感じられます。 展示を前に、乾燥した土を強引にはがそうとしたら、 ペリッと破れて湿ったハイギョのからだが見えましたので、 そっと、見て見ぬふりをして破れたマユを張り付けておきました。 まぁ、大丈夫でしょう…、大丈夫だよね…?大丈夫だよ…。     いやいや、とにかくハイギョファンの皆様、おまたせしました。 決して、決して出し惜しみしていたわけではありません。 ただ、間に合わなかったんです。   過去に何度か成功していただけに、余裕ぶっこいていたのは事実。 特別展が始まってからの1か月間、恥ずかしさと申し訳なさと肩身の狭さと で、 二言目には「スンマセン、スンマセン…。」とつぶやいていた日々よ、さようなら。   このハイギョ、間違いなく生きているんですが、展示を前に念のため最終チェックです。 そのチェック項目はズバリ「におい」。 死んでたら当然、くさいです。 長引く風邪で私の鼻はバカになっているので、中野さんにお願いしました。       スンスンスン…         やりました、OKいただきました! でも、なんでしょうね。さわやかな感じがムカつきます。   風間さんが通りがかったので、ついでにスメルチェックをお願いしました。         ギギギギギ…         やりました、OKでました!     すごくどうでもいいことを長々と書いていますが、それだけウかれているんです。   それでは、皆様。ハイギョ展の完成形も観に来てください! マユに包まれたハイギョとともに、お待ちしております。       ツイート    

企画展 世界のハイギョ ~南米に生息するハイギョ編~
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企画展 世界のハイギョ ~南米に生息するハイギョ編~

開催中の企画展 『世界のハイギョ』 では、 世界中のハイギョをなんと全種類!展示しています。 ハイギョはアフリカに4種、南米に1種、オーストラリアに1種、 全部で6種いるのですが、それぞれおもしろい特徴があります。 ということで、6種のハイギョたちについて 少しずつブログでご紹介していきたいと思います。 今回の主役はこちら。    南米アマゾン川などに生息している、「レピドシレン・パラドクサ」 です。このハイギョは南米大陸の広い範囲に分布しています。 かつて北米や南米にはハイギョが数多く生息していましたが、 生息環境の変化や外敵の出現などで絶滅してしまい、 今ではこの一種のみとなってしまいました。 南米ハイギョは他のハイギョに比べて極端にヒレが短く、 成熟したオスの腹ビレ(胸ビレにもあるという説も...)には このような  糸状の突起があらわれるといわれています。 ところで、この聞きなれない名前「レピドシレン・パラドクサ」には 『 レピド=鱗、 シレン(サイレン)=両生類の仲間、 パラドックス=矛盾 』 つまり、 “鱗がある両生類” という意味があります。 その名前が意味するとおり、 当時は両生類の仲間なのか、魚類の仲間なのかわかっていませんでした。    他のハイギョもそうですが、実際に観察してみると 水の中で生活していて鱗があるけど、 ヒレは手足みたいになんともいえない形だし、 魚なら顔の外側にあるはずの鼻も見当たらない。 さらには人間と同じように水中では呼吸できず、 定期的に息つぎをしている! ...と、魚だとわかっても、不思議な生き物だと感じます。 南米のハイギョは、飼育をしてみると更に不思議です。 他の種類のハイギョは比較的水槽の中でじっとしていて 動かないことが多いのですが、 このハイギョは昼でも夜でも結構活発に泳ぐのです。   飼育下で慣れただけなのかな?と思い、 現地アマゾンでハイギョを捕まえたことがある     おひげの立派な飼育スタッフ国崎さんに聞いてみたところ、  「ぬるぬるしてて、よく動いたよ。」と言っていました! 国崎さんによると、現地ではこのような    沼地の植物などが繁茂する環境にすんでいるそうです。   その様子を再現し、展示の水槽は 水面が隠れるほどのたくさんの浮草をレイアウトしました。        繁茂する浮草をかきわけ呼吸をする姿は躍動感があり、 水面にでてきた吻先(ふんさき)は、なかなかわいらしいですよ。          こちらの水槽とは別に ハイギョを真上から観察できる水槽も用意しました。 呼吸する瞬間はなかなか見ることはできませんが、 粘って見ることができたら、この気持ちを共感して貰えるかもしれません。 いろんなお話をしてしまいましたが、 少しハイギョに興味を持っていただけたでしょうか。 まだまだ、ハイギョの魅力はいっぱいあります...! 次のハイギョ紹介ブログをお楽しみに。   ツイート

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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