おもしろ飼育コラム

企画展「ワイルドアマゾン」終了後の生き物たち
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企画展「ワイルドアマゾン」終了後の生き物たち

12月半ばに企画展「ワイルドアマゾン」が終了しました。 その後の生き物たちはというと、他の水族館へ引っ越しをしたり、当館のバックヤードで飼育したり、常設展示へ仲間入りしたり、さまざまな場所へ移動することになります。     その中で、企画展終了後に新たに常設展示に仲間入りした生き物を紹介します。 まずネオンテトラなどの小型のカラシンの仲間。 こちらはピラルクーなど大型の魚を多数展示している水槽へ仲間入りすることに! 「食べられないの?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、これだけ体格差があるとエサとして認識しないようです。 ピラルクーの迫力ある姿もとても良いですが、ネオンテトラたちが群れで泳いでいる姿もとてもきれいです。     そして次はアロワナなどが泳いでいる水槽。 こちらにはオレンジキャットとドルフィンキャットが仲間入りしました。 最初はお客様から見えない隙間に隠れていたオレンジキャットですが、ようやく環境になれてきました。最近は、水槽真ん中にある流木の下がお気に入りのようです。 ドルフィンキャットは泳いでいる姿がよく確認できます。   新たに始まった展示をぜひ見にきてくださいね。

16種類400匹のタナゴたち
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16種類400匹のタナゴたち

こんにちは。   現在開催中の企画展『Save the 淡水魚 ~未来へつなぐ水辺の宝~』は見に来ていただけましたでしょうか? 毎日寒いですが、暦の上ではもう春!ということで、企画展で展示しているタナゴたちも、少しずつ春の訪れを感じているようで…。 ほんのりとですが、春産卵型のタナゴたちに婚姻色があらわれ始めました。     まずはミヤコタナゴ。こちらは尾ビレや臀ビレのふちがオレンジ色になり安定の美しさをほこっています。   小型種のカゼトゲタナゴにも婚姻色がうっすらと。眼や背ビレ、臀ビレのふちが赤く染まっています。     見分けが難しいタビラ属も、婚姻色があらわれると違いがわかり易くなります。   アカヒレタビラ ミナミアカヒレタビラ セボシタビラ シロヒレタビラ   このように、それぞれのタナゴたちの婚姻色をくらべるにはもってこいのこの企画展となっています。なんといっても在来のタナゴ類全16種類が勢ぞろいしていますから。     ふだんから展示している東海・近畿地方に生息する6種類にいたっては、ど~んとひとつの水槽でお見せしています。 この水槽だけで170匹! 種ごとに群れたり、ほかの種とも交ざって群れたり。 隠れたり、底をついばんだり。 広い空間での様子はふだん見る姿とはまた違います。     この水槽はスタッフにも人気で、閉館後の安らぎの場となっていることも。 開催期間は4月13日までの4か月間ですが、早くも1か月が過ぎてしまいました。あと残り3か月しかありません!!   さらにタナゴたちの色が美しくなるように、レイアウトなど日々調整中です。ぜひぜひまた、何度でも見に来てください。

ポリプのお話
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ポリプのお話

みなさんこんにちは。 現在、期間限定でマミズクラゲの展示をしています。   マミズクラゲは池や湖などの淡水に生息するクラゲで、水温の高い夏から秋にかけて現れます。 昨年の秋には木曽川でも発生し、そのときに採集した個体の展示も行っていました。   木曽川にマミズクラゲ現る|おもしろ飼育コラム一覧|   しかし、マミズクラゲの寿命は2か月程度と短く、一度出た場所で毎年見られるとは限りません。 まさに“神出鬼没”のクラゲ、いつでも採集できる保証はないのです。     そこで、昨年クラゲを採集した際に「ポリプ」も一緒にとることができないかと、ひそかにチャレンジをしていました。 ポリプとは、クラゲの生活史の中の一つの形態で、イソギンチャクのように石などの基質に固着した姿のことをいいます。   マミズクラゲのポリプはこんな形。   つぼのように少し下側が膨らんだ形で、その上にぽこっとした丸い部分があります。 この丸い部分(矢印で示した箇所)が口で、ごはんを食べるところです。 写真のように、2つ(あるいはそれ以上)のポリプがくっついて群体になっていることが多いです。     ポリプは環境が悪くならない限り、何年も生き続けることができ、さらに自らの分身をたくさん作ることができます。 条件が整えばポリプからクラゲを遊離させることが可能なため、このポリプさえ確保できれば、数をコントロールしながら、必要な時にクラゲを増やすことができるのです。 つまり飼育スタッフにとっては、なんとしても手に入れたいもののひとつなのです。     しかしポリプの大きさは1mm程度ととても小さく、野外で肉眼で見つけるのは至難の業。     現地で探すのは諦め、「きっとポリプがついていそうだな」という感じの流木を拾い集め、水族館に持ち帰ることにしました。   そこからは、ひたすら顕微鏡を覗き込み、しらみつぶしにポリプを探す毎日です。 覗いてみるとこんな感じ。     名前こそ詳しくは分かりませんでしたが、いろいろなプランクトンや付着生物がおり、それらをなんとなく見ているだけでも新鮮で面白いものでした。   ところが1か月たち、2か月たち、それでもポリプは見つからず…。 最初の方はわんさかいた小さな生き物たちも姿を消していき、これはポリプもいないんじゃないかな、と半ばあきらめの気持ちで作業だけを続けていました。     そしてある日、小さな枝を顕微鏡で観察していたところ、求めていたシルエットを発見!! 採集から実に3か月以上がたちましたが、ついにマミズクラゲのポリプを見つけることができました。     その後、ポリプにしっかりとごはんをあげ続け、十分に数を増やすことができました。 現在展示しているクラゲは、そのときのポリプから育成を行ったクラゲです。     一年越しに展示に至ったマミズクラゲ、ぜひこの機会にご覧ください。 ポリプの実物も展示していますし、ポリプからクラゲになるまでの過程や、クラゲの体のつくりについての解説パネルもあります。 不思議なその生態から、何か一つでも面白いな、というポイントを見つけていただけたら幸いです。     そして、マミズクラゲのポリプは、もしかしたらみなさんの身近な環境にも潜んでいるかもしれません。 ある日突然そこから、小さなクラゲが姿を現すかも。 そう考えてみると少しだけ、水辺を覗き込んでみたくなりませんか? もしふわふわただよう小さな生き物を見つけたら、そっと観察してみてくださいね。

次回企画展の告知 淡水魚を守りたい
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次回企画展の告知 淡水魚を守りたい

こんにちは。 早くも12月、そして、その12月もすでに1週間が経過しました。 そして、ここからさらに1週間が経過すると…   「Save the 淡水魚 ~未来へつなぐ水辺の宝~」がスタートします!   この企画展では、いずれも絶滅が心配されている   美しい魚   目立たない魚   かっこいい魚   シブい魚 を展示します。     なんと、在来のタナゴ類全16種類が集結する、まさに「大タナゴ展」状態。     ほかにも、   泥の中で生活する魚   はるばる沖縄からやってきた魚 なども展示します。     人の暮らしをよくするために行われてきた開発や、外来種の侵入により、今、日本各地に生息する汽水・淡水魚が悲鳴をあげています。   保全のスタートラインは「知ること」です。 企画展をご覧いただいて、こんなにも凛々しく美しい魚が、みなさまの身近な水辺にもいるかもしれないということを、知っていただければと思っています。   開催期間は12月14日(土)~2025年4月13日(日)の予定です。 よろしくお願いします。

やっぱりアマゾンは最高でした!
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やっぱりアマゾンは最高でした!

夏休みから始まった企画展 『ワイルドアマゾン アマゾン最高!』 連日たくさんのお客様に楽しんでいただいております。 とうとう12月8日(日)で終了となりますが、まだ間に合います笑。     展示の生物たちも頑張ってくれていますが なんと私も展示生物の一部として頑張っています。   (アマゾン展に出ていた方ですよね?) (そうです本物です。あの写真は標本です・・・) このような会話が結構ありました。     私の写真との記念撮影も沢山していただいたようです。   学習プログラムの アクア・スクールでは「アマゾンを感じよう!」も開催し、参加者の方から温かいお言葉もいただきました! (想像以上に楽しかったです!)     我が愛しアマゾン やっぱりアマゾンは最高です! 12月7・8日、最後の週末、ぜひ企画展にお越しください!

オニオオハシのオレンジくん
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オニオオハシのオレンジくん

みなさん、こんにちは。 7月から始まった企画展「ワイルドアマゾン アマゾン最高!」もうご覧になったでしょうか?   魚類や爬虫類などのアマゾンの生き物を展示していますが、そのなかでも唯一の鳥類として「オニオオハシ」の展示をしています。 掛川花鳥園様よりお借りしているオニオオハシのオレンジくんです。 オレンジ色のくちばし、青色の目、白と黒の羽が特徴で、ご覧になったお客様も見とれてしまうほど美しい鳥です。     このオニオオハシの展示で、不思議な出来事がありました。   オレンジくんは、朝と夕にごはんを食べています。ごはんを置く専用の台があるのですが、ある日、その台の上に大量のヤシ殻(床材)が盛られていました。 なんでこんなに盛られているのかと不思議に思っていたら… 後日、また大量にヤシ殻が盛られていたんです。 オレンジくんが運んだのかと思い、しばらく観察をしてみても運ぶ様子はみられません。ですが、オレンジくん以外にヤシ殻をごはん台に乗せるなんてしないと思い、それ以降、色々な時間帯に様子を見に行くようにしました。     そして、ある日のお昼ごろ… ついに現場を目撃! ヤシ殻を運んでいたのは、やっぱりオレンジくんでした。 大きなくちばしを上手に使い、ヤシ殻を台まで運んでいました。運んだヤシ殻をくちばしで一つずつくわえ、遊んでいる様子も観察できました。     くちばしを使う様子は、ごはんを食べるときにも観察ができます。 大きなくちばしを器用に使い、ペレットやフルーツを一つずつ上手にくわえて食べているので、ごはんの時間に遭遇したら観察してみてくださいね。 朝のごはんは開館直後、夕のごはんは午後なら見ることができるかもしれません!     あと、個人的に注目していただきたいのが、くちばしの裏です。 くちばし裏の付け根に、三角形の切り込みが入っています。 あまりにもきれいな三角形で、どうして切り込みが入っているのかと不思議に思っていたんです。 掛川花鳥園の飼育員さんに聞いてみたところ、大きなものを飲み込みやすくするために切り込みがはいっているそうです。ごはんを食べるときに見ていたら、切り込みがあることで、ものをうまく飲み込めていることに気づきました。 みなさんも、観察してみてください。   展示期間もあと少しです。ぜひ会いに来てくださいね。 お待ちしております。

期間限定展示!クロホシマンジュウダイの幼魚
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期間限定展示!クロホシマンジュウダイの幼魚

みなさまこんにちは。 まだまだ新入社員、山下です。   現在、期間限定でクロホシマンジュウダイの幼魚を展示しています。   今回のコラムでは、クロホシマンジュウダイの幼魚について、①どんな魚なのか、②なぜ期間限定なのかをお話していきます。     早速、①どんな魚なのかについて入っていきます。 現在展示しているクロホシマンジュウダイの幼魚は、 こんな魚です。   学名は Scatophagus argus です。 このScatophagusは、糞食者という意味を持ち、クロホシマンジュウダイの仲間が糞を食べるほどなんでも食べることからこの学名がついたと言われています。   実際に当館で飼育している幼魚も、配合餌料やアカムシ、アミエビ、ブラインシュリンプといった、様々なごはんを食べています。     続いて体の模様についてです。 上の写真のように、幼魚期はしましま模様をしています。 このしましまは成長とともに分断されていき、だんだん黒い斑点模様へと変化します。 上の写真の個体は大きさ約20cmです。 すっかり斑点模様へと変化しているのが分かるかと思います。   今回展示している個体は、木曽三川の河口で浮いた流木と一緒に漂っていた個体や、流れの緩やかな浅瀬で漂っていた個体を発見し、採集しました。   展示水槽内でも、そっと近寄ると、根っこの下でふわふわしているクロホシマンジュウダイを見ることができるかもしれません。     ではここから、②なぜ期間限定展示なのか、について話していきたいと思います。   クロホシマンジュウダイは季節来遊魚という魚の1種です。 本来は暖かい海に生息している魚が、夏から秋の海水温が高い時期に、暖流に乗って本来の生息域ではない寒い地域に流れ着くことがあります。   流れ着いた先で生き延びることができれば、そこを新たな繁殖地にすることができる可能性があります。   しかし多くは寒い冬を越えることができず、死んでしまいます。 このように、冬になると死んでしまう魚を、海水温の高い夏から秋にしか見られないことから、季節来遊魚と呼びます。 クロホシマンジュウダイも本来は暖かい海に生息しますが、幼魚はなんと北海道まで流れ着いたことがあるそうです。   しかし、北海道はもちろんのこと、木曽三川が流れ込む伊勢湾でも、クロホシマンジュウダイの幼魚が越冬しているという報告はありません。 おそらく伊勢湾まで流れ着いてきてしまった幼魚は冬を越せずに死んでしまうと思われます。   そのため、今回の展示も伊勢湾で幼魚が見られる、冬になるまでの期間限定の予定です。 今のうちにぜひ、見に来ていただけたらと思います。   それではまた次のコラムでお会いしましょう!

ハロウィンのにょろにょろモンスター
  • アクア・トトの生き物
  • 企画展・特別展示

ハロウィンのにょろにょろモンスター

みなさま、こんにちは。 涼しくなってきて、秋がやってきました。 1日の気温差が大きいため、お体に気をつけてお過ごしくださいね。   さて、10月31日はハロウィンです! ハロウィンの始まりは、ケルト人の1年の終わり(夏の終わり・冬の始まり)の日である10月31日に、この世と霊界との間にある目に見えない「門」が開き、死者の霊が家族のもとに帰ってくると信じられており、その時に一緒にやってくる悪いモンスターから身を守るために、仮面をかぶり魔除けの焚火を焚いたのがきっかけと言われています。   日本では、ハロウィンは仮装パーティーの印象が強いかもしれませんが、仮装する理由は悪いモンスターに扮して自分を守るためだったのです。     今回のテーマ水槽は悪いモンスターを由来にもつ『グレーターサイレン』を展示しています。   実は、グレーターサイレンの名前の由来は、ギリシャ神話の海のモンスター「セイレーン」だと言われています。   「セイレーン」はみなさま、ご存知でしょうか? かの有名なコーヒーショップのロゴに用いられているモンスターです。 「セイレーン」は、半人半魚(もしくは半人半鳥)の姿で、美しい歌声により航海中の人々を惑わし、船を難破させて人を襲って食べたと語り継がれています。     そんな恐ろしい伝説をもつモンスターを由来とするグレーターサイレンは、つぶらな瞳をもつ意外にも可愛らしい見た目をしている両生類の仲間です。 細長い体形で小さな前肢をもち、後肢がない姿や、驚いたりすると鳴き声を発する様子を、半人半魚で美しい歌声をもつセイレーンに関連付けたのではないかと推測されています。 また、一生を水中で過ごすため、成熟してもエラがあり、エラ呼吸のほか、直接空気呼吸を行うこともできます。     ぜひ、恐ろしい伝説と見た目のギャップをお楽しみください! 今回のテーマ水槽は、水族館のエントランスにて10月31日まで展示しています。

ジャウーの展示は大変
  • 企画展・特別展示

ジャウーの展示は大変

皆様こんにちは。   おかげさまでアクア・トト ぎふは2024年7月14日に開館20周年を迎えることができました。 今回は20周年特別企画展「ワイルドアマゾン アマゾン最高!」のお話しをしたいと思います。 今回の企画展担当3名も全員オープニングスタッフの20年選手。メンバーはオジサンですが、意気込みは20年前と変わりません!たぶん!     特別企画展のテーマは「アマゾン」。 担当となった段階で、すぐに私の頭の中ではメインとなる展示生物が思い浮かびました。 ジャウー。アマゾン川に生息する大迫力巨大ナマズです。   2004年のオープン時にはピラルクーなどと一緒に展示していたのですが、持ち前の貪欲さを発揮し、夜な夜な同居している魚たちをパクパク食べてしまうことから、展示水槽ではなくバックヤードの大きな水槽で飼育し続けていました。     そう、ジャウーも我々とおなじ20年選手です。 しかも、バックヤードでも順調に成長しており、全体像は潜水しないと見えない水槽ですが、相当な大きさに育っていました。     さて展示するとなると大きな問題が。そもそもジャウーをちゃんと展示できる水槽なんて無いわけで…。 ということで、水槽製作から始めました。     ジャウーがゆったりと飼育できる大きさで、しかもバックヤードの狭い場所を通せるギリギリのサイズを狙いました。ベテランが検討を重ねて決めたサイズですからね、余裕でしょう!   企画展開催の2週間前、水槽が搬入されました。 ユニック車で運ばれてきた水槽を見て、ベテランは思いました。 「これは…、入らんかもしれん…」   心中は動揺しまくりです。 入らないかもしれない不安と、調子にのって大きすぎる企画展用水槽を作ったことを後悔する日々を過ごし、いよいよ設営当日。     「ええい、ままよ」と動かし、あまりの重さにカーペットを巻き込んで軒並みひっぺがしつつもなんとか据え付けに成功しました。     急いで配管作業をし、水張りテストをし、OKとなったところで、ふと気づきました。 そういえば、ちゃんとジャウーの全身を見ていなかったなと。 箱メガネでジャウーのサイズを確認し、20年選手は思いました。   「これは…、捕まえる際に無事でおれんかもしれん…」     バックヤードの水槽は非常に作業がしにくい構造で、移動用バッグにジャウーをうまく誘導できるのか、そのあと持ち上げることができるのか、不安がつのります。     いよいよ移動日当日。 「ええい、ままよ」と水槽に入りバッグに誘導します。 なんとかバッグに追い込んだところまではスムーズにでしたが、ジャウーが少し体をひねるだけで体は振り回されます。     そして水面に持ち上げると重いこと重いこと…。四十肩と五十肩コンビにはなかなか辛い作業でした。   狭い企画展バックヤードを抜けて、   いよいよ水槽へ。動画でどうぞ。 ※映り込みがひどくてすみません…。     なんてカッコいいナマズなんでしょう。心躍ります。 大きさを比較するために今年入社した若いスタッフに寝転んでもらいました。 ジャウーが随分小さく見えますが、大きさは1.6~1.7mくらいあります。   彼、身長が189㎝もあるんですね。 こういう場合は背が低い人の方が良いようです。   まだまだ勉強の日々です。

小さなクラゲの世界
  • 企画展・特別展示

小さなクラゲの世界

企画展「クラゲに夢中!」ももう終盤となりました。 普段はなかなか見られない、個性豊かなクラゲの世界をお楽しみいただけましたでしょうか。   さて、以前のコラムでもお知らせしましたが、 今回は展示するクラゲの一部を伊勢湾で採集してきています。 3月にはアカクラゲやミズクラゲ、カミクラゲ、ドフラインクラゲなど、比較的大型のクラゲがたくさんとれました。   6月に入り、出現するクラゲの種類も変わったかな?と、先日、改めて採集に行ってきました。     ただ、パッと見た感じでは目に見えるサイズのクラゲが見当たらなかったため、海中に目の細かい網を入れ、水面の近くでゆっくり曳いてみました。     海水と一緒に持ちかえり、観察です。 さて、クラゲはいるかな??     最初に「あっ!」と気付いたのはこちら。   オオタマウミヒドラです。 傘の大きさは2mmほどでしょうか。 とても小さいですが、企画展でも展示し見慣れていたので、すぐに見つけることが出来ました。     続いてはこちら。 ニチリンクラゲです。 漢字で書くと「日輪」。 触手が放射状に伸びて、まさに太陽のような形にみえます。 まじまじと観察したのは初めてだったのですが、透明感がすごい!! 透明すぎて何度も見失いながらスポイトで回収してみましたが、全部で25個体もいました。 今回の採集で一番たくさんとれたクラゲです。     お次はこちら。   ぴょこんとした動きがかわいいですね。 図鑑をパラパラめくりながら、小さいし形も似ているのは「コツブクラゲ」かな?と思ったのですが、正解は「タマクラゲ」でした。     新江ノ島水族館のスタッフと連絡をとりながら同定を進めていたのですが、口触手という、口(傘の内側にある丸い部分)から生えている触手があるよー、と教えてもらいました。     他にも、オベリアクラゲの仲間や     正確な種類までは分かりませんが、有触手綱(カブトクラゲやツノクラゲ)の幼生?など…。     合計8種類のクラゲを見つけることができました!   いずれも5mmに満たない、目視で狙って捕まえるのは難しいようなクラゲです。 それが、海に少し網を入れてみるだけで、こんなにたくさんのクラゲに出会えるなんて! そしてこんなに小さな生き物たちの世界が見られるなんて! とても心躍るできごとでした。     今回採集したクラゲたちは、展示に出すことはできませんでしたが、現在企画展で展示しているクラゲにも、1 cm以下の小さなエボシクラゲという種類がいます。   ぜひじっくりと水槽をのぞきこんで、観察してみてくださいね。  

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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