おもしろ飼育コラム

渓流展ブログ9 「こぼれ話」
  • 企画展・特別展示

渓流展ブログ9 「こぼれ話」

みなさん、こんにちは。 アマゴの稚魚もすっかり卵黄を吸収して、泳ぎ出しています。      渓流展ブログもいよいよ佳境に差し掛かってきました。 ブログのネタが心配されるところです。 ですので、今回は直接特別展には結び付きませんが、 これまでに渓流で出会った、いや出会ってしまった生きものをご紹介します。      渓流を歩いていると、背後に気配が。  振り返ってみても誰もおらず。 でもやはり気配が・・・。    で、肩の上で「こんにちは」と頭を下げるやつ。         そうヒルです。    これには参ります。 このヤマビルは動物の血を吸うのです。 吸われて痛いわけではないのですが、血液凝固を防ぐヒルジンを出すので 中々血が固まりません(昔、教科書に載っていたような)。 渓流域を歩く時は気を付けて下さいね。    そして更に歩くと、前方にただならぬ気配が。 近くに人を寄せ付けないようなオーラ。 これはひょっとして。       そうです、マムシです。 猛毒を持っていますので、近づかないように。   渓流の岩の上で日光浴している姿を見かけます。 そりゃもう、これは要注意です。 近づかないに、こしたことはありません。 直ぐに逃げましょう。 フィールドに出掛けるにはやはり事前の準備が大切ですね。   ヒルもマムシたちも、人間から見ればちょっとやっかいですが、 渓流に生き、生態系を司る大切な生きものたちです。   まだまだ特別展では紹介しきれない生きものがいる渓流。 特別企画展示「渓流 命の旅のはじまり」をまだご覧になられていない方は、 3/10(日)までの開催ですのでお早めに!     ツイート    

新人広報なつめ 【特別展取材日記 Vol.4】
  • 企画展・特別展示

新人広報なつめ 【特別展取材日記 Vol.4】

皆さんこんにちは。 また、ここ数日雪が降りましたねえ。 だいぶ解けましたが、やっぱり岐阜の冬は侮れないなあと痛感しました。。   さて、飼育スタッフによる『渓流展リレーブログ』で、 いくつか特別展の紹介がされてきましたが… 今回新たな企画が始まったということで!   さっそく取材にいって参りました!   29(火) 多くのお子様で賑わった“落葉プール”。 あれ?? なんか、落葉が減ったような…。 魚がいるような…?!   そうなんです! 実は27(日)に、落葉プールから“テンカラ釣り”コーナーへ変わりました!   “テンカラ釣り”とは 毛鉤(けばり)といって、水生昆虫に似せた釣り針を使用して 渓流を主な釣り場とする、日本伝統の毛鉤釣りです。   こんな風に 羽が釣り針についているんです。 (キッズコーナーでは、針の代わりにマグネットです)   早速、1人のお子様が遊んでくれています。     「何が釣れましたか~?」   「おーさーかーなー!」     「アマゴ」「サツキマス」「イワナ」など、 結構リアルな渓流魚が釣れちゃいます!   本日遊んでくれていたお子様も、落葉プールを目的に遊びに来てくれたんですが、 テンカラ釣りコーナーに変わっていましたので、 こちらのコーナーで楽しんでくれました。   テンカラ釣りコーナーは企画展終了(3/10)までありますので、 ぜひ遊んでみてくださいね♪   それでは、また!      ツイート  

渓流展ブログ7 「ハコネサンショウウオ」
  • 企画展・特別展示
  • 日本の両生類

渓流展ブログ7 「ハコネサンショウウオ」

渓流展も始まって、早1ヶ月。みなさん、お忘れではないですか? 渓流と言えば…。   そう、「流水性小型サンショウウオ」。   まさに満を持してのリレーブログ登場です。 流水性小型サンショウウオと言っても、結構種数がいます。 今回どの種を展示するか非常に悩みましたが、ここはやはり岐阜県にすむ流水性サンショウウオで、 しかも常設展示していないということで、ハコネサンショウウオに決定。   ちなみに、冊子型詳細解説には京都大学の西川先生に執筆していただきました!必読!   さて、ハコネと言えば、2009年夏の「サンショウウオ展」以来、2度目の展示となります。 サンショウウオ展の時は幼生を展示しましたが、今回は幼体と成体を展示しています。   ハコネサンショウウオといえば、日本にすむ両生類で唯一肺を持っていないこととか、 繁殖期にはオスの後肢が野球のグローブを着けたように厚く膨らむこととか、 <非繁殖期> <繁殖期>   郷土料理(下の写真は燻製)として利用されていることとか、 (卵持ってるメスなんですよね、この個体…)   くわしく紹介したいトピックはたくさんあるんですけれども、とりあえずは今回は写真だけで、 話のメインは、明日26(土)に追加展示するコレのお話しをば、聞いていただければ嬉しく思います。   <コレ> ズバリ、ハコネサンショウウオの卵嚢!!!   これはね、ヤバいですよ。展示は日本初ですよ(たぶん)。 ハコネサンショウウオの繁殖場所は河川源流部の大きな岩の裏や、地下伏流水中とあって、 繁殖場所の確認例はわずかしかありません。 正直、カワネズミは野外で見ることがあっても(それもまぁレアな体験ですが)、 ハコネ卵を見つけるなんてことは、まぁ無いでしょう。 それくらいスゲーのです。   上は産卵直後(昨年9月初旬)の写真です。 無精卵を産ませることにかけては右に出るものがいない、 「未受精のファンタジスタ」と全く有り難くない二つ名をもつ私ですがご安心ください。 展示するのは受精卵で、現在はこのようになっています。   今の飼育水温ですと、孵化に約5カ月ほどかかると思いますので、   あと一カ月は卵嚢に包まれた胚の成長をご覧いただけます。   なんだか、自然繁殖させたみたいなのでちゃんとお話しておきますと、 今回は人工的に繁殖させたものなのです。 麻酔後、腹腔内にホルモン剤を注射した親個体を、暗くしたコンテナに入れて産ませました。   (注射中。もちろん、親個体は今でも元気にしていますよ。)     数日後、こんな風に産卵していました。     実は、70年以上前の文献でハコネサンショウウオの飼育下での繁殖行動が紹介されていたり、 NHKさんの映像でも繁殖行動が撮られています。コチラ   今年は自然繁殖を目指します。そんでもって繁殖行動も観察&撮影したいなーと思っています。 中村定八 1941.函根山椒魚の生態に就いて.植物及動物,9(11):422-426;9(12) :515-521.    ツイート

渓流展ブログ6 「落ち葉」
  • 企画展・特別展示

渓流展ブログ6 「落ち葉」

みなさん、こんにちは。サナダです。   みなさん、こんにちは。サナダです。 渓流の主役といえば、イワナやアマゴ。いいですね?。 また、今回の渓流展ではカワネズミの株が上がっているようです。 しかし、今日は渓流の隠れた主役である「落ち葉」について、 紹介したいと思います。 渓流の周囲には「渓畔林」とよばれる森林が発達しています。 そのため、川の中に太陽の光がほとんど届きません。 この写真は,魚眼レンズで川から空を見上げて撮影したものです. ご覧の通り,渓畔林で覆われているため,ほどんど空が見えません. 渓流の川の中は、水草や藻類にとって光合成ができない、とっても厳しい場所なんですね。 そんな厳しい渓流なのですが,ここで救世主が登場. そぉ.「落ち葉」です. 渓流では、落ち葉が命の出発点になっています. ちなみにこの落ち葉などの有機物は、「POM」といいます. ピーオーエムやポムと言ったりしますが、 粒子状になった有機物のこと(Particle Organic Matter)で, 川にすむ虫たちのエサとして利用されています。 また,このPOM,渓流や上流では,有機物の粒子が粗い(coarse)のでC-POM. 中流では,細かく(fine)砕かれたF-POMとよばれ,形を変えて生き物に利用されています. 渓流展の落ち葉プールは,まもなく別の展示に入れ替える予定です. あと少しですが,落ち葉の世界をお楽しみください!みなさん、こんにちは。サナダです。 渓流の主役といえば、イワナやアマゴ。いいですね~。 また、今回の渓流展ではカワネズミの株が上がっているようです。   しかし、今日は渓流の隠れた主役である「落ち葉」について、 紹介したいと思います。   渓流の周囲には「渓畔林」とよばれる森林が発達しています。 そのため、川の中に太陽の光がほとんど届きません。 こちらをご覧ください。 この写真は、渓流で、魚眼レンズを使い空を見上げて撮影したものです。 ご覧の通り、空の大部分は、渓畔林で覆われていることがわかります。   渓流の川の中は、水草や藻類にとって光合成ができない、とっても厳しい場所なんですね。   そんな厳しい渓流なのですが、ここで救世主が登場。 そぉ。「落ち葉」です。   渓流では、この落ち葉が、渓流にすむ生き物にとっての「命の出発点」になっています。   ちなみにこの落ち葉などの有機物は、「POM」といいます。 ピーオーエムやポムと言ったりしますが、 粒子状になった有機物のこと(Particle Organic Matter)で、 川にすむ虫たちのエサや巣材として利用されています。   また、このPOM、渓流や上流では、有機物の粒子が粗い(coarse)のでC-POM。 中流では、細かく(fine)砕かれたF-POMとよばれ、形を変えて生き物に利用されています。   渓流展の落ち葉プールは、まもなく別の展示に入れ替える予定です。 あと少しですが、落ち葉の世界をお楽しみください!        ツイート

渓流展ブログ5 「渓流魚」
  • アクア・トトの生き物
  • 企画展・特別展示

渓流展ブログ5 「渓流魚」

みなさんこんにちは。    渓流展も開催から1ヶ月が過ぎ、色々と変化もありました。 そんな中、今日は「渓流魚」について書いてみたいと思います。   渓流にすむ魚と言えば、アマゴやヤマメ、ニッコウイワナやヤマトイワナなどの いわゆるサケ科の魚たちが良く知られていますね。   これらサケの仲間は主に水の冷たい環境でなくては生きていけません。   渓流域では、夏場でも川岸にある森(渓畔林)によって日射が遮られ、水温が低く保たれており、 そのため日本の本州では、 河川上流の一年を通して水温の低い渓流域がアマゴやイワナの 主な生息場所となっています。     他にも森は、渓流魚の餌となるような落下昆虫や、水生昆虫の餌となる落ち葉も供給し、 大きく育った水生昆虫は渓流魚の大切な餌ともなります。 まさに森がないと渓流魚も生きてはいけないのです。    またアマゴやヤマメの一部は海に下り、大きくなって産卵のために 上流域へ遡ってくるという回遊生態を持っています。 川の上流から海までつながっていないとこのような回遊は遮断されてしまい、 その生態系を維持出来ないのです。    次に習性について少し。 渓流魚のすむ川の上流は水が透き通り、良く見渡せます。 そのため渓流魚たちも、目を良く使い、餌を追います。 水面に落ちてきた餌には瞬時に反応し、物陰から一気に水面へとび出してきます。       では今回は、アマゴの頭をご紹介しましょう。 まずは上から         そしてこちらを開くと、このように魚の脳が見えてきました。    アマゴなどのサケ科の特徴としては、目を使い獲物を捕えるので、 視蓋という視覚に係わる部位が脳の中でも発達しています。 脳の形を見るとその魚の生態を良く反映していることが分かります。   本当は他にナマズの脳などと比べられると良いのですが、 写真を持っていませんので、またご紹介出来ると良いですね。    このようにアマゴなどの渓流魚は目を使い獲物を追う習性があるので、 毛バリやルアーなどで釣ることが出来るのですね。   そして今回特別展では、アマゴの受精卵を展示しておりました。     アマゴは秋になると産卵をし、二ヶ月程した冬に孵化が始まります。  アマゴは見たことあっても、受精卵や孵化した仔魚を見る機会は少ないのではないでしょうか。    特別展で展示していました受精卵も12月下旬に孵化が始まりました。     日々成長をする姿、この機会にぜひご覧下さい。    特別企画展「渓流 命の旅のはじまり」は3月10日(日)まで開催しております。   長々とお付き合いありがとうございました!      ツイート  

新人広報なつめ 【特別展取材日記 Vol.3】
  • 企画展・特別展示

新人広報なつめ 【特別展取材日記 Vol.3】

みなさん、こんにちは。 今日から仕事始めという方も多いんじゃないでしょうか。 なかなか、しばらくはお正月気分って抜けないですよねえ。。   アクア・トト は年末年始も開館していましたので、 たくさんのお客様にお越しいただきました。   今回も、特別展の取材レポートをしたいと思います!   1月6日(日) お正月遊びの定番といえば、こちら。 そう、すごろくですね。 昨日まではお正月遊びコーナーにもあったんですが、 特別展の一角にもあるんですね。   こちらは親子で何やら楽しんでいるご様子。 二人でオリジナルのルールにして遊んでくれていました。   こちらの特別展すごろく、ただのすごろくじゃあないんです!   こんな   こんな   渓流のいきもの「カゲロウ」の一生をテーマにしたすごろくなんです! ふ化したところから産卵するまで、 すごろくを楽しみながら「カゲロウ」のくらしも、知れちゃうんですねえ。   前回紹介した「落葉プール」に引き続き、今回の特別展は お子様が楽しく遊べるコーナーが充実しています。 「渓流」って、ちょっとお子様には難しそうなテーマなんですが、 こんな風に、気軽に楽しんでもらえるコーナーもありますので ぜひお子様も一緒に楽しんでみてください♪   次回はどの部分を紹介しようかなあ…。 お楽しみに!   それでは、また!    ツイート

渓流展ブログ3 「ナガレタゴガエル」
  • 企画展・特別展示

渓流展ブログ3 「ナガレタゴガエル」

ご指名いただきました、タガミです。  今回私がご紹介するのは「ナガレタゴガエル」。   はっきり言います。 必見です。 この時期だからこその展示となっています。早速ご説明しましょう。   ナガレタゴガエル(以下ナガレタゴ)は関東から山陰地方の山にすむカエルで、 同じアカガエル科のタゴガエル(以下タゴ)と非常に良く似ています。   <上:ナガレタゴガエル、下:タゴガエル>   そっくりでしょう? 一見すると同じようですが、ナガレタゴは後肢の水かきが発達しているので、 タゴと見分けることが出来ます。 <ナガレタゴの水かき>   そんでもって、「何がこの時期だからこそ」かというと、 ナガレタゴは秋の終わりごろから繁殖場所である渓流内に集まります。 そのまま水中で越冬し、2~4月の繁殖期を待ちます。   するとどうでしょう?水中のオスたちの姿に変化が!? ビロビロ― すっごく皮膚がたるんできます。 このビロビロ状態が今回の特別展では観察することが出来るんですね。 なんて素敵。   この写真はナガレタゴの抱接シーン(上がオス)。 特別展期間中に水槽内でこんなシーンが観察できるかも知れませんよ。 ウフフ。   この写真、2010年2月に岐阜県某所で撮影しました。 撮影時はサンショウウオ観察で山へ入っており、 この場所にナガレタゴがいることなどまったく予期していなかったので、 かなりアタフタしたのをはっきりと覚えています。   後年、「またナガレタゴの繁殖を見に行くぞ!」と同じ場所に行って、 沢筋の斜面を滑落し別の意味でアタフタしたことも良い思い出です。 いやいや、良くない。怖かった。   以来、抱接している個体を観察出来ていないので、来年こそと思っています。 今回のナガレタゴ展示は岐阜県立岐阜高等学校の高木先生にご協力いただきました。 お礼申し上げます。   それでは、バトンを次の人へ。 次回は「謎のプレコ女」「カナヘビの母」「ミス研摩」など数々のあだ名を持つ イワモトマミさんです。 よろしくお願いします。  ツイート

新人広報なつめ 【特別展取材日記 Vol.2】
  • 企画展・特別展示

新人広報なつめ 【特別展取材日記 Vol.2】

こんにちは。 今日も、只今開催中の特別展のレポートをしたいと思います!   12/26(水) 特別展の一角で、こんなシーンを目撃しました。    すごーい!落葉がいっぱいで楽しそう!  なんと、今回の企画展には本物の落葉を集めて作った “落葉プール”があるんです。    「落葉のプールってどんな感じ?」   「おもしろーい!」 「こんなにたくさんの落葉、見たことなーい!」     ふたりのお子様が、落葉をつかんだり、踏んだりして 落葉プールで遊んでくれていました。 最近では、こんな落葉のプールで遊ぶ機会なんてないんじゃないでしょうか。    この落葉プールの落葉は、 水族館のスタッフで集めたものなんですよ。 (落葉の時期は、水族館の入口前の落葉掃きが日課でした…)   さすがに落葉プールに飛び込む勇気はない… という大人の方も、このコーナーの楽しみ方があります!   それは… くんくんくん。       そうなんです。 落葉って、葉っぱのいい匂いがするんです。 この前、学習チームのスタッフに教えてもらったんですが、 それまで私は落葉に匂いがあるなんて、知りませんでした。   自然って、目や手で感じるだけでなく、 鼻を使っても感じることができるんですね。   お子様はもちろん、大人の方もこんな風に 落葉プールを楽しんでみてください♪   ところで! 「落葉」と「渓流」って関係あるんでしょうか? 実は、落葉は渓流にとって、とーっても大切な役割があるんです。 では、一体どんな役割なんでしょう?? 特別展にて詳しい説明がありますので、 気になった方は、特別展をのぞいてみてください。   ちなみに! 落葉がなくなったら終了ですので(他の企画に変わります!) ぜひ、お早めにお越しくださいませ。  それでは、また!    ツイート

渓流展ブログ2  「渓流の構造や物理特性」
  • 企画展・特別展示

渓流展ブログ2  「渓流の構造や物理特性」

  みなさま,はじめまして. 河川大好き人間の真田(サナダ)です. 今回の特別展の企画を,ハタノさんと共に担当しました. どうぞ,よろしくお願いします. 河川(・・・で食べる「おにぎり」が・・・)大好き人間にとって, 渓流は最もステキな空間です. せせらぎの音を聞きながら食す「おにぎり」.たまりません. ところで,みなさんは渓流へ行ったことがありますか? 私は若かりし頃,魚の生息を調べるために, 電気ショッカーという魚をビリビリさせる道具を背負い 「やまごもり」をしたことがあります. その,思い出の写真がコチラ. ■写真01_湯西川調査風景 その時に,川の物理環境(流れの速さや水深など)も,色々と調べました. 渓流は,川の最上流部にあたり,山の間を流れているので, 流れも速いのが特徴です. しかし,全ての区間の流れが速い訳ではありません. なぜなら,瀬(せ)と淵(ふち)があるからです. ■写真02_瀬淵の景観 瀬は流れが速く,水深の小さなところ. 淵は流れが遅く,水深の大きなところです. これを瀬・淵構造(せ・ふちこうぞう)といい, たとえ急な斜面を流れていても,川の中に魚がすめる 安らぎの空間を確保することができます. 河川の分野では,渓流のような瀬・淵構造を「Aa型」といいます. ちなみに,私の血液型はO型ですが, 河川にはこの他に「Bb型」や「Bc型」の瀬・淵構造があります. これは生態学者の可児藤吉(かにとうきち)が提唱したものです. 渓流展のビデオでも説明していますので,是非,ご覧くださいね. みなさま,はじめまして. 河川大好き人間の真田(サナダ)です. 今回の特別展の企画を,ハタノさんと共に担当しました. どうぞ,よろしくお願いします.   河川(・・・で食べる「おにぎり」が・・・)大好き人間にとって, 渓流は最もステキな空間です. せせらぎの音を聞きながら食す「おにぎり」.たまりません.   ところで,みなさんは渓流へ行ったことがありますか? 私は若かりし頃,魚の生息を調べるために,  川の物理環境(流れの速さや水深など)も,色々と調べました.   渓流は,川の最上流部にあたり,山の間を流れているので, 流れも速いのが特徴です.   しかし,全ての区間の流れが速い訳ではありません. なぜなら,瀬(せ)と淵(ふち)があるからです.   瀬は流れが速く,水深の小さなところ. 淵は流れが遅く,水深の大きなところです.   これを瀬・淵構造(せ・ふちこうぞう)といい, たとえ急な斜面を流れていても,川の中に魚がすめる 安らぎの空間を確保することができます.   河川の分野では,渓流のような瀬・淵構造を「Aa型」といいます. ちなみに,私の血液型はO型ですが, 河川にはこの他に「Bb型」や「Bc型」の瀬・淵構造があります.   これは生態学者の可児藤吉(かにとうきち)が提唱したものです. 渓流展のビデオでも説明していますので,是非,ご覧くださいね.   次回の「渓流展ブログ」は、タガミさんが担当です。 タガミさん、よろしくお願いします!        ツイート  

渓流展ブログ1 「はじまり」
  • 企画展・特別展示

渓流展ブログ1 「はじまり」

「12/21」 この日を特別な思いで迎えました。 どんな日かと・・・、 そうそう世間で話題にもなっています5126年周期のマヤ暦が一周した記念すべき日ですね。 ・・・。   などと言っているようでは乗り遅れていますよ皆さん! そうです、既にタイトルにも、なつめさんの記事にも挙がっています 特別企画展示「渓流 命の旅のはじまり」  がいよいよ始まりました!!!   後出し感満載でこのブログお送り致します! 渓流と言うと夏のイメージがあるのではないでしょうか。     この渓流の企画展をあえて冬に開催するあたりアクア・トト らしいですね (ただ冬に割り当てられただけという話はこの際、伏せておいて下さい)。   はっきり言って、冬の渓流、素敵です。     どうですか。   そうなんです、で~ら寒いんです。 冬の渓流には生きものの姿を感じないうように思いますが、 実は水の中では秋に落葉した落ち葉を食べて、水生昆虫が大きく成長をする時期であったり、 秋に産みつけられたアマゴやヤマメの卵がふ化して春を待つ稚魚がいたりと、 冬の渓流はまさに命が産まれ育まれる季節でもあるのではないでしょうか。   ↑ 12月の渓流水中写真。 今回は渓流にすむ特有な生きものたちやその生態系、 渓流を通した生きものたちの命のつながりについて感じで頂ければと思っております。   今回ご協力頂きました皆さま、本当にありがとうございました。 小さなスペースながらアイディアを出し合いギュッと濃縮して作りました。 そしてこれから来館されるお客さまに楽しんで頂けるようこれからがスタートです! 頑張って行きましょう!   より渓流展を楽しんで頂くために、 これから渓流展ブログを開催期間中、連載していきたいと思います。   次は渓流展の共同企画者で河川大好き人間のサナダさんにバトンタッチです。 サナさんよろしく!    ツイート  

24ページ(全32ページ)

本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

年間パスポート
のご案内