おもしろ飼育コラム

マリモのような
  • アクア・トトの生き物
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マリモのような

7月のマンスリー水槽のテーマは 「 水中HANABI 」、 水の中を彩る生きものたちを花火に見立てて展示しています。 その中でひと際歓声が上がる生きものが・・・、「あっマリモだ」と。     でもこの本種、実はマリモではないのです! では何なのかと申しますと、本州中部以南の湖沼や水田、河川などにみられるアオミソウ属の一種に属する緑藻なのです。 しかし、このように大きく丸くまーるくまん丸くなることは珍しく、やはりその姿はあたかもマリモ似。 それもそのはず、マリモを含む幾つかの藻類はマリモ・クレードと呼ばれる新規の生物群であることが近年の研究で分かり、アオミソウ属の藻類もこの生物群に含まれるているのです。 つまりマリモの近縁種(仲間)ってことです。 本種は、一宮市のご夫婦が大切に育てられてきたものをご厚意により展示をさせて頂いています。 私も本種を見た時にあまりのインパクトに驚きました。 ちなみに展示ではエアレーションにより水の中を踊っていますが、エアレーションの無い状態ではこのようになっています。     案外、沈んでいる姿もかわいいですね。 マンスリー水槽では他の展示を圧倒して、横の水槽なんかはかすんでいます。 みなさま、この珍しい藻に会いに来て下さいね。 今月中の期間限定の展示なのでお見逃しなく!
<サンショウウオ日記 vol.7>クロサンショウウオ
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<サンショウウオ日記 vol.7>クロサンショウウオ

次はこちらクロサンショウウオ。           クロサンショウウオといえば、当館が日本動物園水族館協会の繁殖賞を受賞した種です。 日本の水族館・動物園で初めて繁殖に成功したんですよ。   ※繁殖賞とは?→http://aquatotto.com/about/news/detail.php?id=146   そして、今年も繁殖期をむかえ、オスの体も水生型に変化し、いよいよだぞ! というのは、過去の飼育日記でお伝えしました。 ※これ→http://aquatotto.com/blog-diary/2010/03/post477.html   それでは、結果をご報告いたしましょう! 今年は・・・・・・・・、繁殖しませんでした・・・。 「お楽しみに」的な書き方しておいて、この有様。 ちっとも産卵がみられないまま、オスが水から上がりだしたのを見たときは、 もう、ショックすぎて、心労で痩せそうになりました。 まだまだ飼育環境で足りない要因があるんでしょうね。燃えてきました、来年こそ!   さて、このクロサンショウウオも、前に紹介したハクバサンショウウオ同様、 岐阜県ではかなり危機的な状況に陥っている生息地があります。 繁殖のために使われていた湿地に、水がたまらなくなっているのです。   そのためシートを埋めて、一部に水がたまるようにしているのですが、 もともとの湿地の面積に比べるとかなり小さいので、 クロサンショウウオの幼生を食べるアカハライモリが大集合したり、 イノシシが泥浴びして、ぐっちゃぐちゃになってしまったりと、悲惨な状況です。   詳しくは、サンショウウオ展で解説していますので、ぜひ皆さんに知っていただきたいと思います。   でも、ほんとネガティブな現状報告ばかりで、ヘコみますね・・・。
<サンショウウオ日記 vol.6>ヒダサンショウウオその2
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<サンショウウオ日記 vol.6>ヒダサンショウウオその2

よく考えたら、バックヤードにちょうどヒダサンショウウオの幼生がいたので、 写真をとってきました。 上からの写真でわかりづらいかもしれませんが、こんな姿です。       右の個体は、変態完了しているので、エラは無くなっています。 同じ日、同じ場所で見つけた個体ですので、左の幼生ももうすぐ変態を迎えるものと思います。 ちなみに越冬幼生で、昨年誕生した個体です。 その年の秋には変態してしまうものもいれば、幼生のまま冬を越すものもいます。 ちなみに、この2匹でもよく見ると違いがありました。   まずこちらが変態がすんだ右の幼体の後肢の指です。       5本ありますね。 では、左の幼生はどうかというと・・・、       4本! よく見てみると、いろいろな発見があるものです。 皆さん、サンショウウオ展でも、要チェックやで!
<サンショウウオ日記 vol.5>ヒダサンショウウオ 
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<サンショウウオ日記 vol.5>ヒダサンショウウオ 

次にご紹介するサンショウウオはこちら。       ヒダサンショウウオです。 金粉をまぶしたような模様がとてもきれいです。 同じヒダサンショウウオでも、模様が全然違います。   2個体とも岐阜県産のヒダサンショウウオです。 うん、まことに美しい! <昨年の夏のイベントブログの、ネタと写真の使い回しだ!というツッコミはなしでお願いします>   さて、このヒダサンショウウオは、私が岐阜県に来て、初めて野外で見たサンショウウオです。 見つけた時は、いや、厳密にいうと同行者が見つけたのを、見せてもらった(泣)時は、 ちょっと言葉にできないくらい感動でした。 「ぉおー!、うーむ、むー、ほう♪」 奇声をつぶやきつつ、こねくり回されたヒダはさぞ迷惑だったことでしょう。 ごめんなさい。   さてこのヒダサンショウウオ。 岐阜県内には、比較的広範囲に生息しており、渓流でよく幼生が見つかるためか、 当館にかかってくるサンショウウオに関する電話問い合わせで、実は質問が一番多い種です。 山に遊びに行く機会が増えるこれからの季節、今年も問い合わせが増えてくることでしょう。
<サンショウウオ日記 vol.4>ハクバその3 
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  • 研究・調査

<サンショウウオ日記 vol.4>ハクバその3 

その3です。   道路沿いのゴミを除去すると同時に、道路のたまり水を、繁殖池と間違えてメスを待っているオスや、 すでに産みつけられてしまった卵のうを救出したら、次の作業です。 次は繁殖池の造成です。これが、なかなかキツイ!   毎年同じ場所に池を掘っても、たった一年で落ち葉や植物で半分以上が埋まってしまいます。 もちろんその上にはこの写真のように雪がつもっていることも。 (この写真は当時のものではありませんが、同じ場所です)   でも、繁殖に集まった成体と卵のうが観察できると、体の疲れが癒えるとは言いませんが、 一瞬喜びで疲れを忘れてしまいました。 また、この作業から数カ月後、同じ場所でたくさんの幼生が確認できた時は、ほんとにホッとしました。   そしてこの年から、アクア・トトぎふでは、ハクバサンショウウオの飼育に取り組み始めました。 残念ながら、いまだ飼育下繁殖には成功していませんが、少しづつ進展しています。   もともとゴミと一緒に捨てられてしまっていたのは、何が問題だったかというと、 「みんなそんなところにハクバサンショウウオがいるなんて知らなかった」ということです。 そもそもサンショウウオ自体が知られていないわけですから、当然です。 飼育下繁殖技術などの確立も大事ですが、実物をみて、その生物のことを知ってもらうことも、 水族館の大切な使命です。   という熱い思いを込めての、ハクバサンショウウオの初展示なのです! 
<サンショウウオ日記 vol.2>ようやくお目見え 
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<サンショウウオ日記 vol.2>ようやくお目見え 

日本に生息する小型サンショウウオは20種。 今回の特別展では、そのうち、16種を生体展示しています。 せっかくですので、順番にこのブログでご紹介できたらと思っています。   さて、一番最初に紹介する種はどれにしましょう。実に悩むところです。 どのサンショウウオも思い入れがありますが、、、、決めました! では、写真をごらんください!   わかります? 彼らと関わりだしたのは2006年の春。 早いものですね、もう4年も前の話です。 さて、彼らの名前はといいますと、   ハクバサンショウウオです! それでは次回、ハクバサンショウオとの出会いについて、お話しましょう。   つづく   <そんな話をひっぱるなっていうセリフは禁止です・・・>
今日からスタート!
  • 企画展・特別展示

今日からスタート!

特別企画展「甲殻生物隊~淡水のエビ・カニたち~」が、今日からスタートしました。企画展スペースでは、ハサミが特徴的なこの方や ちょっぴりはずかしがりやさん(?)なこの方などがみなさまのお越しをお待ちしております。明日からの3連休はエビ・カニひろばであそんじゃおう!も開催します!ぜひ遊びにいらしてくださいね。    
ただいま準備中!
  • 企画展・特別展示

ただいま準備中!

現在、1階の特別企画展示スペースでは、19日(金)から始まる企画展『甲殻生物隊~淡水のエビ・カニたち~』の準備が着々と進んでいます。先日業者さんに会場の展装をしていただきました。今回の会場の雰囲気は、こんな感じになっています↓淡いブルーがキレイだよねぇ・・・と、担当者同士で口をそろえています。今、水そうの中は水だけ入っている状態のものがほとんどですが、これからバックヤードでスタンバイしている生物たちを水そうに移動します。開始まであと2日。みなさまどうぞお楽しみに!!
甲殻生物隊~ヤシガニ出動~
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甲殻生物隊~ヤシガニ出動~

3月19日(金)から始まる次回特別企画展「甲殻生物隊~淡水のエビ・カニたち~」では、その名に相応しい厚くて堅い甲羅に覆われた重戦車のようなヤシガニが登場します!   ちなみにヤシガニは英名で「coconut crab」または「robber crab」とも呼ばれます。和名のヤシガニの名前の由来は前者ですが、後者は学名「Birgus latro」に由来しています(「latro」 はラテン語で泥棒,「robber」は英語で強盗の意味)。私も幼い頃は「ヤシガニはヤシの木に登って実を全部切り落とし、割れなければ何度でも落とす。」 というイメージがとても強かったです。実際この辺の話が誇張されて、イメージの悪い現在の学名が付けられたようです。ヤシガニで気になるのはハサミの強 さ!特別展示ブースでヤシガニの強力なハサミの実験VTRを放映する予定なので、みなさん是非見に来てくださいね!  
ネズミゴチのメンタル・タフネスっぷり。
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ネズミゴチのメンタル・タフネスっぷり。

7日は日曜日で、さらに岐阜県民入館料半額キャンペーンで、 いつも以上にたくさんのお客様に来ていただけました。 誠にありがとうございます!   さて、お客様が多いと、小さい水槽にいる魚たちにはプレッシャーが大きいようで、 臆病な魚は隠れてしまうこともあります。 現在開催中の特別展で展示しているチンアナゴなんか、 今日は見事に砂の中に隠れてしまって、頭がうっすら見えるか見えないかといったところです。   しかし、となりのネズミゴチはというと、コレです。   平然と産卵行動をしていました。 (産卵にはいたってはいませんが・・・)   人の多さなんて気にしない。水槽をたたかれても気にしない。 なんなんでしょう、この精神力。 気の小さい私には、どだい真似できない芸当です。うらやましい。   もっと良い写真をと水槽前でカメラをかまえようにも、今日はたくさんのお客様がいらっしゃってますので、 水槽を占拠するわけにはいきません。   ・・・よし、裏側から撮影だ! いそいそと裏にまわると、エサと勘違いしたネズミゴチ大集合。   キー!くやしい! (気が小さいだけではなく、気も短い私・・・)    
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本日の開館時間

9:30-17:00

最終入館 16:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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