皆さんこんにちは。 今回は、9月30日より展示を開始した「マミズクラゲ」についてご紹介したいと思います。 マミズクラゲはその名の通り、真水=淡水に生息するクラゲです。 水温が最も高くなる夏から秋にかけて、湖沼やダム湖、ため池などの止水域で見られます。 ただ、同じ場所に毎年現れるとは限らず、一方で、今まで見られなかった場所に突然現れることもある、まさに神出鬼没のクラゲなのです。 私は個人的にクラゲが大好きなので、ぜひマミズクラゲを展示したい!お客さまにクラゲの魅力を伝えたい!と常々思っておりました。 ですが先述したように神出鬼没のマミズクラゲ、そう簡単には見つかりません…。 目撃情報のある池に出かけては探すことを繰り返していましたが、見つからず、気が付くと9月も終盤に…。 今年はもうダメかなと思っていたところ、魚類の調査を行っていたNPO法人流域環境保全ネットワークの方からマミズクラゲを見つけたよと連絡をいただきました。その場所は、木曽川下流域のたまりでした。 “川”というとどうしても”流れのあるもの”とイメージしがちですが、自然の力で形成されたたまりや、ワンド(川原に形成される入り江のような場所)など、流れがほとんどない環境もあります。 そしてそこには、マミズクラゲのような止水環境を好む生き物も生息しています。 私も今回、マミズクラゲ=”池”、だけじゃないんだなと痛感し、淡水環境の多様さを改めて感じることができました。 少し見えづらいかもしれませんが、こちらが現地で観察できたマミズクラゲの写真です。 クラゲの体を傷つけないよう、お玉を使って水ごとそっと掬って採集しました。 当館でのマミズクラゲの展示は実に12年ぶりになります! 飼育方法を模索しながらの展示で、元々寿命が長い生き物でもないので、短期間の展示となってしまうかもしれません。 一人でも多くのお客さまに見ていただけるよう、大事に大事に飼育していきます。 ぜひ、ご覧いただけると幸いです。 Tweet