おもしろ飼育コラム

チュウゴクオオサンショウウオの遺伝子をもったオオサンショウウオ
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チュウゴクオオサンショウウオの遺伝子をもったオオサンショウウオ

昨年8月、岐阜県下呂市内でチュウゴクオオサンショウウオの遺伝子をもったオオサンショウウオ(以下、便宜的に交雑個体と書きます)が発見され、新聞などでも大きく取り上げられました。 これまで7府県でチュウゴクオオサンショウウオの交雑個体が見つかっており、大きな問題となっていましたが、とうとう岐阜県内でも発見されてしまったわけです。   それ以降も大垣北高校の高木先生や下呂市教育委員会を中心に、頻繁に調査が行われていますが、調査のたびに新たな交雑個体が見つかっており、状況は非常に深刻です。 私が調査に同行させていただいた際にも、4個体の交雑個体が見つかりました。       純粋な日本のオオサンショウウオなのか、チュウゴクの遺伝子が入っているのかは、外見からは判断できないような個体も多いため、遺伝子による鑑定が必要です。 鑑定の結果、交雑個体であることが確認された個体を当館であずかっていますが、すでに15個体以上もいて、用意していた水槽は早くも満杯になってしまいました。   オオサンショウウオは国の特別天然記念物であり、岐阜県内の河川には数多くの個体が生息しています。誰かがどういう目的で交雑個体を移動・放流させたのかはわかりませんが、このまま放置してしまうと、純粋な岐阜県のオオサンショウウオは絶滅し、チュウゴクオオサンショウウオの遺伝子をもったオオサンショウウオに置き換わってしまうかもしれません。当館でも出来るかぎり岐阜のオオサンショウウオを守る活動に協力していきたいと考えています。   1/17からこれらの交雑個体の啓発展示も始まりました。   岐阜のオオサンショウウオは大ピンチな状況です。ぜひこの問題を多くの皆さんに知っていただきたいと思います。   また、1/28には郡上市にて「はざこシンポジウム2024」が緊急開催されます。岐阜県での交雑問題について詳しく知ることができますので、ぜひこちらもご参加いただければと思います。 https://gujo-wara.jp/2023/12/22/935/
Discovery!! 新しい企画展がはじまりました
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Discovery!! 新しい企画展がはじまりました

新しい企画展がスタートしました。 【Discovery!! ~新種はどうやって見つかるの?~】     新種発見をテーマにした企画展です。   そもそも「新種」とはなんなのでしょうか? 「新種」とはどのように見つかるのでしょうか?     そのあたりの疑問は漫画にして説明しました。 企画展をごらんになる際には、まずはこちらをお読みいただくことをお勧めします。         今回の企画展では、身近な場所で見つかった新種から、海底洞窟や深海のような これまでほとんど調査されてこなかった場所で見つかった新種を紹介しつつ、 新種記載にたずさわった研究者の方々に教えていただいたエピソードもあわせてご紹介しています。       なかでも私が紹介したいのはこちら。     近年続々と新種記載されているゲンゴロウの仲間たちです。   今回の企画展では石川県ふれあい昆虫館の渡部さん、 東海大学の北野先生にご協力いただき、標本と生体を展示しています。   まずはチュウガタマルケシゲンゴロウ、ニセコウベツブゲンゴロウ、オニギリマルケシゲンゴロウ。     どれも5mm以下の小型のゲンゴロウです。   渡部さんより標本をお借りすることができましたが、標本を見たときは 「おぉ、小さい…」と緊張が走りました。 ちょっと力を加えたら簡単に崩れそうです。 展示用のケースに入れ換える作業はヒヤヒヤでした。 こんな小さな標本を何100個体も見比べて、新種の存在を明らかにするなんて… すごいですよね。     さらに、2023年7月に新種記載されたばかりの 「ヤンバルオオイチモンジシマゲンゴロウ」は成体をお借りすることができました! 名前もボディーも渋くてかっこいい! 新種記載されたばかりのゲンゴロウをまさか当館で展示できるとは思っていませんでしたので、 展示することができとても嬉しく思っています。           このように、今回の企画展を開催するにあたって多くの研究機関や 研究者の方々にご協力いただきました。 新種記載までの道のりはとても濃く、この企画展だけで伝わるものではありませんが、 「新種はどうやって見つかるの?」と思った方、ぜひ見にきていただけたらと思います。            
続・減らない外来種
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続・減らない外来種

こんにちは。 前回、「減らない外来種」としてコクチバスをメインにご紹介しました。 14日から展示を始めて2週間以上がたったわけですが、んもーこれ本当にコクチバス同士の小競り合いがひどいこと!どう組み合わせても闘争して傷ついてしまうので、残念ながら現在は1個体のみの展示に変更しました。 2個体展示していた時は、お客さまに「2匹の模様のちがいはなに?」とたびたび質問をいただいたのですが、これはおそらく個体の心理状態ではなかろうか?と個人的に思っています。 悠々としているときは下の個体のように金色(無斑)に、ストレスを感じているときは上の個体のようにまだら模様になっている気がします。あくまでもこちらの水槽で飼育した場合のことです。   ところで、一年前の今頃はこの展示スペースで野外に放流されていたメダカの飼育品種についての展示を行っていました。 今年は、それらの飼育品種が去年にも増して野外で発見される例が増えています。   私自身も、去年と同じ美濃市の用水路で青メダカを見つけました。 ↓ それから岐阜市内の用水路でも 黄メダカと ↓ 白メダカ ↓ を見つけてしまいました。   岐阜市のこの場所は、在来と思われるミナミメダカがまとまって見られるところなので、交雑する危険性が高く事態は深刻です。   くわしくはこちらをご覧ください。   メダカぐらいならお家で飼ってみてもいいかな?と気軽に飼いやすいペットですが、繁殖してたくさん増えたらどうしようか、意外に管理が面倒で飽きちゃったらどうしようか、そんなことをしっかり念頭に置いて飼育を始めてくださいね。そして、増えても飽きても絶対に野外に放流することのないようにお願いします。 「飼育生物を逃がしてはいけない」という当たり前が当たり前になるように、微力ながらも自分にできることを続けていこうと思います。
減らない外来種
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減らない外来種

こんにちは。 非常に暑かった今年の夏。   ここ岐阜県では、 「長良川上流のため池で、コクチバスの成魚と稚魚が確認され繁殖していることが明らかに」 「国外外来種のチョウセンブナが県内で初確認、木曽川水系では約60年ぶりの発見」 など国外外来種に関するズシーンと重たいニュースが相次ぎました。   こちらは長良川ではありませんが、夏に岐阜県内の川で撮影したものです。 [video width="1920" height="1080" mp4="/wp-content/uploads/2023/11/231114.mp4"][/video]   20~30cmのコクチバスが群れていました。じつに堂々と。悲しい光景です。   外来種は人間活動によって他の地域から運ばれた生き物のことで、その中で生物多様性を脅かすおそれのあるものを侵略的外来種といいます。   また、さらにその中でも、生物多様性や、農業・水産業、あるいは人に危害を与えるなど大きな損失をもたらす生き物は、外来生物法により特定外来生物に指定されています。   コクチバスは特定外来生物に指定されており、法律により野外への遺棄が禁止されている生き物ですが、冒頭の長良川上流のため池で発見されたコクチバスは、ここ1、2年で密放流された可能性が高いとのこと。また、それらの個体が繁殖し長良川へ流出しているようです。     特定外来生物に指定されて20年近くたちますが、このように未だに人目を盗んで放す人がいるのが現実です。 放されれば、高い環境適応能力と繁殖能力により、どんどん数を増やしていくため、行政を中心に様々な人や機関が防除活動をしなければならなくなります。   それらには膨大なコスト〈税金もふくまれます〉がかかっていることを思えば、ふだん水辺の生き物とは縁のない生活を送っている方々にも損失を与えているといえます。   このような現状をお伝えすべく、11月14日より特定外来生物・コクチバスの展示を開始しました。   皮肉にもコクチバスは至極かっこいい魚です。   しかし、非常に貪欲でアユも食べるし、ウグイも食べるし、サケ科魚類もテナガエビも食べます。やっぱり日本の川にいるべきではない魚なのです。   展示をご覧いただき日本の水辺環境について考えていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
きんトトの日々の管理
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きんトトの日々の管理

こんにちは、展示飼育部の松下です。 7月より開始した企画展『きんトト今昔物語~時代を彩る金魚たち~』はすでにご覧いただきましたか?   展示している金魚は全部で約30品種、100点。和金、らんちゅう、琉金など、金魚の系統をグループ分けして紹介しており、さまざまな色や形の品種を観察することができます。   さて、こちらの企画展は12月10日まで約5か月間開催します。展示を維持するためには、毎日の管理が欠かせません。本日はきんトトの日々の管理について、皆さまにご紹介します。     ①水槽の掃除 水槽にコケはつきものです。美しい金魚たちを万全に鑑賞していただけるよう、さまざまな角度からアクリルガラスをチェックし磨いています。 写真で使用しているのは、スポンジを棒に括り付けたもの。和金のなかまの水槽のように、大きな水槽を掃除するのにぴったりです。     ②金魚の体調チェック 金魚を健康に保つためには、よく観察し異常にいち早く対処することが大切です。体表やヒレ、色味、泳ぎ方などさまざまなポイントを毎朝チェックしています。また、エアレーションやろ過装置など設備の点検も行っています。 (出演しているのはチームきんトトのリーダー、国崎さんです。)     ③金魚への給餌 金魚は消化不良を起こしやすいため、消化のよい配合餌料を水でふやかしてあげています。食べ過ぎたり、食べ残しが出たりしないよう、各個体の食べ具合をみながら少しずつ水槽内へ投入します。また、給餌時は金魚が活発に動くため、金魚の体調を改めてチェックする絶好の機会でもあります。     配合餌料に集まる茶金と青文魚、黒出目金たちです。おいしそうに食べています! [video width="1920" height="1080" mp4="/wp-content/uploads/2023/10/1005.mp4"][/video]     いかがでしたでしょうか。金魚は飼育が難しく、日々神経を尖らせながら丁寧に管理をしています。企画展は12月10日まで続きますので、すでに見に来られた方も、そうでない方も、ぜひまたいらしてくださいね。   企画展内の装飾は現在涼やかな夏モードになっておりますが、10月14日から温かみのある秋モードへ変わる予定です。上記の動画でご紹介した茶金と青文魚、黒出目金の水槽もがらっと一変します。お楽しみに!     Tweet !function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0],p=/^http:/.test(d.location)?'http':'https';if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src=p+'://platform.twitter.com/widgets.js';fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document, 'script', 'twitter-wjs'); (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/sdk.js#xfbml=1&version=v2.10"; fjs.parentNode.insertBefore(js, fjs); }(document, 'script', 'facebook-jssdk'));  
木曽川にマミズクラゲ現る
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木曽川にマミズクラゲ現る

皆さんこんにちは。 今回は、9月30日より展示を開始した「マミズクラゲ」についてご紹介したいと思います。     マミズクラゲはその名の通り、真水=淡水に生息するクラゲです。 水温が最も高くなる夏から秋にかけて、湖沼やダム湖、ため池などの止水域で見られます。 ただ、同じ場所に毎年現れるとは限らず、一方で、今まで見られなかった場所に突然現れることもある、まさに神出鬼没のクラゲなのです。     私は個人的にクラゲが大好きなので、ぜひマミズクラゲを展示したい!お客さまにクラゲの魅力を伝えたい!と常々思っておりました。 ですが先述したように神出鬼没のマミズクラゲ、そう簡単には見つかりません…。     目撃情報のある池に出かけては探すことを繰り返していましたが、見つからず、気が付くと9月も終盤に…。   今年はもうダメかなと思っていたところ、魚類の調査を行っていたNPO法人流域環境保全ネットワークの方からマミズクラゲを見つけたよと連絡をいただきました。その場所は、木曽川下流域のたまりでした。     “川”というとどうしても”流れのあるもの”とイメージしがちですが、自然の力で形成されたたまりや、ワンド(川原に形成される入り江のような場所)など、流れがほとんどない環境もあります。   そしてそこには、マミズクラゲのような止水環境を好む生き物も生息しています。   私も今回、マミズクラゲ=”池”、だけじゃないんだなと痛感し、淡水環境の多様さを改めて感じることができました。   少し見えづらいかもしれませんが、こちらが現地で観察できたマミズクラゲの写真です。     クラゲの体を傷つけないよう、お玉を使って水ごとそっと掬って採集しました。     当館でのマミズクラゲの展示は実に12年ぶりになります! 飼育方法を模索しながらの展示で、元々寿命が長い生き物でもないので、短期間の展示となってしまうかもしれません。   一人でも多くのお客さまに見ていただけるよう、大事に大事に飼育していきます。 ぜひ、ご覧いただけると幸いです。     Tweet !function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0],p=/^http:/.test(d.location)?'http':'https';if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src=p+'://platform.twitter.com/widgets.js';fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document, 'script', 'twitter-wjs'); (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/sdk.js#xfbml=1&version=v2.10"; fjs.parentNode.insertBefore(js, fjs); }(document, 'script', 'facebook-jssdk'));  
わたしの自由研究
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わたしの自由研究

こんにちは。夏休みも後半戦。 生きもの大好きな小学生から自由研究の進め方についての質問をたくさん受ける今日この頃です。   さて、私もこの夏の課題として、 ①カニの幼生を安定して稚ガニになるまで育てる。 ②それを展示して来館者の方々にカニの子ども時代の姿をご覧いただく。 というのを掲げていました。   カニの幼生を育てるためには、何が必要でどのようにして飼育するか…。調べて予想して、準備して。そして、実際にやってみて、記録をとって…。という過程は、まるで夏の自由研究です。   カニの幼生の育成は、河口の干潟にすんでいるハマガニとアシハラガニの2種で試してみました。   ハマガニ ↓   アシハラガニ ↓ 上の写真のように、展示水槽で卵を抱いたメスを見つけたら、隔離をしてふ化を待ちました。そして、たくさんの幼生を得ることができました。   ふ化して間もないハマガニのゾエア幼生はこんな形 ↓   ふ化して間もないアシハラガニのゾエア幼生はこんな形 ↓   同じ向きで写真を撮るのが難しくて写真からは分かりにくいのですが、見た目はそっくりです。ただ、ふ化した時点ではハマガニのほうがずっと大きいです。     そして、数度の脱皮の後にメガロパ幼生に変態するのですが、 ハマガニのメガロパ幼生はこんな形 ↓ アシハラガニのメガロパ幼生はこんな形 ↓ これも光の加減で色が違って見えますが、やはりそっくり。   メガロパ幼生になるとあまり浮遊せず何かにしがみつくので、しがみくための物と、共食いを避けるための隠れ家を用意する必要がありました。   そして、もう一度脱皮して稚ガニに変態。 稚ガニになりたてのハマガニはこんな姿 ↓   稚ガニになりたてのアシハラガニはこんな姿 ↓   すこしハマガニのほうがとげとげして見えます。     この2種のゾエア幼生を稚ガニまで育てるのは想像していたよりも簡単で、 ①カニの幼生を安定して稚ガニになるまで育てる。 という課題①はクリアできました。     そして次は課題②です。いよいよそれらをお披露目する段階になりました。 ハマガニはもうだいぶ大きくなっているので、展示するのはアシハラガニのゾエア幼生+稚ガニ。(時期によってはメガロパ幼生も)   展示場所は、成体と比較できるように、アシハラガニの展示水槽のすぐ近くにしました。   展示設備はこじんまりしていて、内部も決して立派なものではありませんが、ぜひ元気に育っているカニの子どもたちを見ていただきたいです。 みなさまに喜んでいただけたら、課題②も達成となりますので、ぜひぜひお願いいたします。   アシハラガニは干潟に行けばたくさん出会える、いわば普通種ですが、 そんな普通種の知られざる子ども時代は、見ていても育ててみてもとても楽しかったです。     Tweet !function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0],p=/^http:/.test(d.location)?'http':'https';if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src=p+'://platform.twitter.com/widgets.js';fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document, 'script', 'twitter-wjs'); (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/sdk.js#xfbml=1&version=v2.10"; fjs.parentNode.insertBefore(js, fjs); }(document, 'script', 'facebook-jssdk'));  
美濃和紙で彩るアクア・トトの金魚展
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美濃和紙で彩るアクア・トトの金魚展

みなさま、こんにちは。 暑い日が続きますが、熱中症に気を付けてお過ごしください。 先日の企画展『きんトト今昔物語~時代を彩る金魚たち~』のおもしろ飼育コラム、みなさまご覧になりましたでしょうか。 今回は、企画展の装飾についてもっと詳しく紹介していきます!   みなさまは金魚といえば、どのようなイメージがありますか? 夏の風鈴や扇子に金魚がよく用いられていることから『和』や『涼やか』といった印象があるかもしれません。 そんな金魚のイメージに合うように企画展のブースを考えよう!ということで、金魚を展示しているほかの水族館へ視察に行ったり、当館のデザイナーと話し合ったりして、少しずつイメージを固めていきました。 その中で、岐阜県ならではの金魚展にしたい!そうだ!美濃和紙だ!ということで 企画展のブースを伝統工芸品である美濃和紙をたくさん使って装飾しました。   例えば、企画展スペース入ってすぐのこちらの水槽↓   左端にある障子に美濃和紙を貼っています。 こちらは美濃和紙の中でも、本美濃和紙となっています。 そもそも、美濃和紙とは、岐阜県美濃市で作られた和紙のことをいいます。 その中でも本美濃紙保存会員が、決められた原料と製法で漉いたものを本美濃和紙といい、「重要無形文化財」や「世界無形文化遺産(ユネスコ)」に登録されています。   日本三大和紙の1つともされる美濃和紙ですが、なんといっても薄くて丈夫なところが特徴です。素人ながらですが、光に当てたときの光沢感や美しい白さが魅力的だと思います!   実は、美濃和紙について勉強するために美濃市へも視察に行ってきました。 その時に、岐阜提灯の職人さんを紹介してもらい、岐阜提灯の作り方を見学しました。 その職人さんに作っていただいた岐阜提灯も展示しています。     大きくてかわいい金魚!実はこの企画展のために作ってもらったオリジナルのものにです。   もともと、美濃和紙は障子紙として使用されていましたが、様々な工芸品に用いられるようになってきました。近年では、丈夫であること、自然素材といった特徴を活かして、アクセサリーやインテリア用品など、さまざまな用途で用いられています。 その中の1つとして、美濃和紙製の壁紙があり、金魚の新品種を展示している水槽の周りを彩るように飾りつけしています。     これらの装飾物は壊れやすいため、触ってもらうことができませんが、みなさまにも美濃和紙を実際に触って魅力を感じてもらいたいと思い、イベントを開催することにしました!   その名も、『美濃和紙でミニあんどんづくり』です! ちぎった美濃和紙を貼り付けて、オリジナルのあんどんをつくります。 8月10日(木)から8月16日(水)の10時から16時に水族館1階にある多目的ホールで開催します。 詳しくはこちらのページをご覧ください。   試作品はこちら↓     夏らしい、金魚や花火をモチーフとした自分だけのあんどんを作ってみませんか?       Tweet !function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0],p=/^http:/.test(d.location)?'http':'https';if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src=p+'://platform.twitter.com/widgets.js';fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document, 'script', 'twitter-wjs'); (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/sdk.js#xfbml=1&version=v2.10"; fjs.parentNode.insertBefore(js, fjs); }(document, 'script', 'facebook-jssdk'));  
企画展「きんトト今昔物語-時代を彩る金魚たち-」
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企画展「きんトト今昔物語-時代を彩る金魚たち-」

こんにちは、展示飼育部の松下です。 夏もいよいよ真っ盛りとなり、少し外に出ただけでバテてしまうような今日このごろ。 本日はそんなみなさまへ、夏らしい涼を感じるのにぴったりの空間をご紹介したいと思います。それがこちら。 7月14日より開催している企画展「きんトト今昔物語-時代を彩る金魚たち-」です。 青色を基調とした涼し気なブースで、水中を優雅に泳ぐ金魚たちをご鑑賞いただけます。     展示している金魚は全部で約30品種、100点。和金、らんちゅう、琉金など、金魚の系統を大まかにグループ分けし、さまざまな色や形の品種を観察することができます。   特に、和金のなかまが泳ぐ大迫力の水槽は必見です!     さらに、注目して頂きたいのが「桜頂天眼」というこちらの品種。   アップにするとこんな感じ。 上を向いた目に、「桜」と呼ばれる模様が特徴的です。じつはまだほとんど市場に出回っておらず、令和2年に開発された新しい品種です。今回は愛知県水産試験場のご協力のもと、特別に展示することができました。   また、本企画展では装飾にもこだわっています。 例えば金魚を上から観察できる「上見水槽」のブース。こちらの鉢は、もとはシンプルなプラスチック製だったものを、工作が得意なスタッフが美濃焼風に塗装してくれました!     他にも、ブース各所の装飾に美濃和紙、岐阜和傘など岐阜県の伝統工芸品を取り入れています。岐阜県に位置する当館ならではの展示を、というコンセプトです。 美濃和紙などについては、もう一人の企画展担当の小野さんが、後日紹介してくれるそうですので、そちらをお楽しみに。 写真撮影にぴったりのスポットも多いので、カメラを片手に廻っていただけたら嬉しいです。     暑い今年の夏、ぜひ当館の企画展へ涼みにきてくださいね。爽やかな気持ちになること請け合いです!     Tweet !function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0],p=/^http:/.test(d.location)?'http':'https';if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src=p+'://platform.twitter.com/widgets.js';fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document, 'script', 'twitter-wjs'); (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/sdk.js#xfbml=1&version=v2.10"; fjs.parentNode.insertBefore(js, fjs); }(document, 'script', 'facebook-jssdk'));  
古代生物がやってきた!~ミズクラゲ~
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古代生物がやってきた!~ミズクラゲ~

企画展「古代生物がやってきた!~時を超えた生き物たち~」の展示期間も残りわずかとなりました。   最後にどうしても皆さまにお伝えしたい、私が個人的に大好きな生き物をご紹介します。 それはこちら、ミズクラゲです!     クラゲのゆったりとした動きは、見ていてとても癒されるなぁと感じます。   企画展のテーマは「古代生物」ですが、クラゲはいつ頃、地球上に現れたのでしょうか?   古代生物のことを知るには、化石を調べるのが一般的な方法かと思います。 しかし、クラゲの体には骨などの硬い組織が無く、ほとんどが水分でできているため、化石に残るのは稀なことです。 この企画展では、クラゲの化石が見つかっている例として、アメリカ・イリノイ州のメゾンクリーク生物群がある地層の年代に合わせ、石炭紀(約3億5890万年前)の生物として紹介しています。   ですが、それ以前の時代の化石からもクラゲと思われる生物やその痕跡が見つかってきており、また、クラゲ類が属する刺胞動物門や有櫛動物門は動物界のなかでも原始的なグループとされているので、数ある動物たちのなかでもかなり初期に誕生したのではないか、とも考えられています。   そんな大昔からクラゲの仲間が暮らしていたのも驚きですが、その生命力や増え方にも驚かされます。     ある日、いつものようにミズクラゲの状態をチェックしていると、水槽の壁面やネットにオレンジ色の粒々したものがくっついているのを見つけました。 それがこちら。     なんだかイソギンチャクのような形をしていますよね。 これはポリプと呼ばれるものです。 一般的にイメージされる丸くてふわふわ漂うクラゲは、ミズクラゲの生活史のなかのほんの一部の世代です。 クラゲのオスとメスが出会い受精卵を作ると、それがプラヌラという世代を経て、岩などに固着して暮らすポリプに変わります。 ポリプは分裂して増えていくのですが、この水槽内の環境がポリプにとって良かったのか、気がついたら数えきれないほどびっしりとついていました。   漂うクラゲたちから少し目線をそらして壁面を探していただくと、見つけられるかと思います。     さらに、実は今、もう1種類、クラゲがいます。 そのクラゲを見られるのはここ、ヌタウナギの水槽です。     水槽のアクリル面に小さなものがついているのですが、拡大するとこんな感じ。   これはハイクラゲという種類のクラゲです。 ミズクラゲのように泳ぐことはなく、名前の通り這うようにして移動します。   潮間帯の海藻などにくっついて生息するのですが、水族館の水槽にもたびたび発生する、神出鬼没のクラゲです。 いつまで見られるか分かりませんが、ぜひこの機会に観察してみてください。   企画展は7月9日までとなっております。 普段の当館では見られないクラゲ!じっくりご覧くださいね。   Tweet !function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0],p=/^http:/.test(d.location)?'http':'https';if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src=p+'://platform.twitter.com/widgets.js';fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document, 'script', 'twitter-wjs'); (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/sdk.js#xfbml=1&version=v2.10"; fjs.parentNode.insertBefore(js, fjs); }(document, 'script', 'facebook-jssdk'));  
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本日の開館時間

9:30-17:00

最終入館 16:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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